ナチュラルガーデンブック(Peter Harper)という本にはっとするような一節がある。
<あなっとあなたのガーデンは驚くほどよく似ていて、一度共通点を知ると、癒しのプロセスの速度を早めるのに役立つでしょう。あなたのガーデンでは、あなた自身の内側と同じように…………。>
庭は分身。
そんな風に考えたことはない。
最近は、若い世代の戸建ての庭で庭の手入れをする家をみかけることはない。
草茫々のお化け屋敷みたいになった家、草むしりはするのだが年々管理が雑になっている家を見かける。雑草が生えないように、新築時に敷地全体をコンクリート施工するケースもある。
今年は、小学校低学年の女の子を複数乗せた、お母さんが運転する車が街路にある花壇に乗り上げ、そのまま踏みつけて走破する光景を目撃した。その花壇とは、その女性が所属する自治会が管理する花壇である。彼女は花壇の価値どころか花の価値すら理解できていないようだ。
花を大切な物だと思わない、女性が育てる女の子が増えることは、どういう社会になるのかを暗示している。
せめて、子や孫には、花の名前くらいは教えられる知識があってほしいものである。