脳内一人旅日記・改

登山、ロードバイク、一人旅好きのつれづれなるブログ。

AIRの旅・7 これが無駄というものです。無駄無駄無駄無駄!

2006年05月16日 | AIR聖地巡礼
前回はかなり辛気臭くなっちまいましたが、今回はいつも通り、ハイカラさんも通り、元気にやっていきます。天橋立を出発した後は、本来の目的地である兵庫県香住町に向かいます。ナビでは心許なかったので、宮津市内の本屋で地図を購入。また、その隣にあったコンビニに立ち寄り、ポテトとスポーツドリンクも購入。


車内でポテトを食い散らかしていると、車に戻る途中の他のドライバーにチラ見されます。ぽっくん、そんなにお行儀良く食べていたのでしょうか。

ここで、この日の翌日に会う予定でいた、大阪人の友人、むて君にTEL。この人、数年来の友人でしたが、しばらく会っていなかったということもあり、せっかくおいらが関西に来てるし、会おうということになっていたのです。

ただ、おいらが、全く予定という予定を立てていなかったため、待ち合わせの場所、時間等がまだ決まっておりませんでした。このときの電話も、時間は昼辺りで場所は(むて君の)家の近く、というかなりアバウトな決め方。まあ、なんとかなるだろう、明日は来るだろう、という気楽というか、軽薄な考えで電話を終えます。

ここから目的地までは、100km以上ひたすら国道を走ります。ナビの到着予定時刻を見てみると22:00頃。
実は、当初考えていたのは、香住町へは夕方に到着し、きれいな夕暮れを見た後、岡山方面へ向かう予定でおりました。しかし、前の日の酒がたたって寝坊してしまい、しょっぱなから予定が総崩れ、土砂崩れになっておりました。っていうか、ちゃんと起きれたら天橋立にも寄らなかっただろうな。

AIRのモデル地の中で、香澄町はいわば総本山。ここが最大の攻略拠点です。ここである程度時間をとってきっちりAIRを堪能しなければなりません。小田原攻めです。

よって、今後の日程は香住町で素泊まりできるところを探し普通に一泊。早朝起き出して日の出を見つつ、香住町探検発見するということになりました。

ここで懸念されていたのが、手持ちの現金がかなり少なかったこと。あらかじめ、銀行からおろしておけばよかったのですが、一人旅は何があるか分からないということもあり、それほど持ってはおりませんでした。つまり、歩く身代金ですね。しかし、一泊するとなると、それなりのお金が必要となります。立ち寄ったコンビニにはATMがなかったので、道中、ATMのあるコンビニがあるだろうという希望的観測のもと、車を走らせます。

しかし…
それが、これからおいらに桜島噴火の火山灰のように降りかかる災難の始まりなのでした…。

道は大きな渋滞も無く、車はすこぶる順調に進みます。ナビの到着予定時刻よりも大幅に時間を短縮、21時ちょっと過ぎぐらいにはすでに香住市内に到着しておりました。ここから災難その1が始まります。

車が香住中心地に入ると、突如としてナビが暴走し始めました。まあ、別にナイトライダーのように「マイケル」とか言って喋りだしたわけではなかったのですが、現在地を示すポインタが道とは全く外れた方向に向かい出したのです。

当然、おいらは現在地を掴むことが出来ず、いつのまにやら中心から外れた道へ進んでおりました。あ、社会的にも道を外れております(関係ない)。

5分ほど道を走り、長いトンネルと抜けるとそこは渋滞でした。どうやら、道沿いに夜までやっている大きなスーパーがあり、そこの車の出入りで渋滞してる模様。

うぜえええええ!!!!!

俺の目的はここじゃねえのに、なんでこんな田舎者どもの渋滞に巻き込まれねばならんのだ!

人ごみとか渋滞とかにはまるといつも思うのが、思いっきりロケットランチャーぶっ放してそのゴミども、産廃どもをきれいさっぱり排除してぇ、ってこと。
いつかできたらいいなあ。ささやかなそしてつつましいおいらの夢です。

とりあえず、そのスーパーの駐車場でUターン。駐車場の出口では車が列を成しており、そいつらはみな右折のウインカーを出しています。しかし、右折方面の車線、つまり、おいらが来た車線は渋滞しており、なかなか列が進みません。反対車線はガラ空き。もちろん、おいらは左折して反対車線へ出て来た道を戻りたい。でも、戻れない、進まない、ブチ切れです。

埒が明かないので、おいらは駐車場を出る車の列を飛び出し、右折しようとしている先頭の車の頭を抑えるように強引に、そして華麗に左折して、なんとかこの蟻地獄を脱しました。

標識をたどり、町の中心部へなんとか行き着きます。途中まではほんとに車が少なかったのですが、またもや渋滞。こんなど田舎のこんな時間になぜだ?!またスーパーか?スーパーの陰謀か?

しかし、辺りを良く見てみると、浴衣を来た小娘どもをはじめ、いわゆる、祭りらしき催し物があったと思われる風貌のヒト科の生き物が、有象無象と跳梁跋扈しておりました。さらには、商店の窓に張ってあるポスターには、本日、港で花火大会が開催された旨が書かれており、どうやら終わったあとのようです。

つまり、この渋滞も花火大会帰りの渋滞。この片田舎に花火ごときでどれくらいの人間が集まったのか、それによって一時的に人口が何%上昇したのか、知ったことではありませんが、この渋滞を抜けるのは大分時間がかかりそうです。

しかし、既に目的地には到着してるし、あとは泊まるところを探すだけです。焦る必要はありません。長丁場を覚悟しながらも、一方では「のんびりいくか」と、かなりホテル三日月気分でした。

むろん、懸念材料が無かったわけではありません。花火大会客で宿泊施設が満員の可能性が大いにあります。実際、ケータイで探してみましたがやっぱりだめぽ。それでも、この期に及んでまだなんとかなるだろう、と超プラス思考でいたことには、自分の事ながら頭が下がる思いです。

2時間ぐらい経ったでしょうか、やっとこさ渋滞を抜け、駅前に到着。路駐し、交番でどこか泊まれるところがないか聞き込みをしますが、もともと宿泊施設自体が少なく、この花火でのせいでまず無理だろう、ということ。ここではなく、隣の豊岡市のほうがビジネスホテルなどがあり、そっちに行ったほうがいいだろう、という結論に至りました。

やむなく、すでに通り過ぎた豊岡市まで戻ります。
豊岡市は駅も結構大きく、それなりに大きな街でございました。ナビで検索したビジネスホテルへ赴き、空き部屋があるか尋ねたところ、空いている部屋はないということ。しかし、そのホテルの同じ系列のホテルには空きがあるということで予約を入れてもらいました。前述したように、現金が足りなかったため、クレジットカードが使用できるか聞いたところ、使用できず。ATMがあるコンビニの場所を聞き、まずはそこへ向かいました。

コンビニに入店、ATMの機械を見たところ、一点の曇りもない真っ黒な画面。画面を優しく触れても、激しい指使いで触れても、なでても、舐めても、うんともすんとも言いません。
故障?!
デブの店員にことの真相を尋ねます。

おいら「ATM故障してるんですか?」
デブ 「故障してますね」
おいら「使えないんですか?」
デブ 「そうですね」
おいら「…」

おい!それだけかよ!申し訳ございませんの一言もなしか!このやろう!このデブが!クズが!ゴミが!エキノコックスが!サナダ虫が!ボツリヌス菌が!

雑言罵倒。

ありとあらゆる負のパワーがおいらの体内を駆け巡り、怒りエネルギーが細胞の隅々まで充満します。

ほんとにこいつを殺したかった。無駄に地球の資源を食い散らかしているそのたるみきった腹をブッ刺してやりたかった。うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

とまあ、怒りの収まらないおいらでしたが、しょうがありません。ここで現金を引き出すことが出来ない以上、別のところを探すしか、おいらの選択はないのです。

コンビニの駐車場を出ようとしたところ、出口を車がふさいでおり、またもやおいらの体内は液化し、最高の温度・圧力になります。臨界点突破が目前です。

しかし、車の運転手は若くてかわいらしい姉ちゃん。ここでおいらはやっと落ち着きを取り戻し、怒りパワーも収束していきます。
しかも、あちらさんは、おいらが出ようとしていたのに気付き、すぐにどいてくれました。

それからおいらは迷い子のように、豊岡市内をコンビニ求めて彷徨います。夜の蝶です。ジュディオングのように両手を広げて羽ばたくのです!
っていうか、現金がないばっかりにこんな目に…。アホですか、おいらは。そうです!アホです!アホなんです!

まあ、あれですね、1時間以上も豊岡市内をぐるぐるまわってると、市内の地理にはかなり詳しくなりました。もし、「AIRの旅~香住町へ、でも、泊まるところは豊岡市へ~」という旅行ツアーが組まれたら、間違いなくおいらはそのツアーコンダクターになれるでしょう。

結局、コンビニは見つからず。それでも、おいらは諦めがつきません。最悪、車中泊という手段もあるのですが、どうしても普通に泊まりたかった。ケータイも充電したかったし、足も伸ばしたかった。こうなると意地ですね。

んで、次にとったおいらの愚行は、豊岡市をさらに戻ったこと。今まで通ってきた国道沿いにもしかしたらコンビニがあったかもしれない、見逃したかもしれない。そんな思いが巡ったのです。

見逃してるはずねーだろ!ボケが!アルツが!白痴が!

人間、追い詰められると理性的な判断が出来なくなるものです。

30分ほど国道をすっ飛ばして戻ってみましたが、やはりお目当てのものはあるはずも無く。戻った先の、国道からちょっと外れた市街地へも入ってみたのですが、街はあまりに静かで、何もない。

豊岡市から2往復はしましたね。2往復ですよ!行ったり来たり!行ったり来たりすれ違いあなたと私の恋です。

んで、豊岡市に戻ってきた際、豊岡市から国道へ出る交差点に交番があったので、そこにいた、初老のおまわりさんにATMがあるコンビニの場所を聞いてみることに。すると、交差点のちょっと先にあるじゃねーか、とのこと。その場所はアコムのATM。

違うし。
ボケ老人。

でも、そのじじいはわざわざコンビの場所を調べて電話までかけてくれたのですが、どれもだめ。

もう時間は25時に差し掛かろうとしています。
コンビニを探すだけで何時間かかってんだ?!しかも収穫ゼロ。ゼロというか、ガソリンもガンガン減っておりまして、既にエンプティに近い状態。僕の心もエンプティ。

最後の望みをかけて、豊岡市内に差し掛かる国道にビジネスホテルらしき看板が見えていたので、そこへ立ち寄ってみたのですが、時間も時間だし、すでに閉まっておりました。腹いせに、そこの駐車場で立ちションして憂さを晴らすしかありませんでした。

万策尽きました。これだけは嫌だった、車中泊をするしかありません。車中泊するなら香住町でするのが当初の目的を果たすことが出来ます。しかし、おいらの眠気も限界。ちょっと横になるか、と、まだ豊岡市を出てはいなかったのですが、香澄町へ向かう国道沿いで車を泊め、シートを倒し、うっかり寝てしまいます。

AIRの旅・8へ続く


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