憧れのAudio☆お知らせブログ☆

メインブログアドレス⇔http://longingforaudio.blog.fc2.com/

Hマーク付きKSS151A  2021-02-05

2022年06月02日 | ピックアップ

調子が悪いということで、送られてきていた機器をあけてみると・・・

Hマーク付きのピックアップだった。

Hマークといっても、別に「H」と別個にマークが入っているわけではない。

シール№の最初の文字にHが入っているのです。

*********
RIMG4009.jpg
音飛びの原因はピックアップの劣化の様です。
おまけに付いていたピックアップは再生産品のHマーク付きの物でした。この再生産品は音も悪いし寿命はあまりないですね。

*********

Hマーク付きの物は再生産品で新品として、今でも、たまに見かけるものです。

ひどい時には15万円とかという値段で出している方を見かけました。

偽物ではないのですが、再生産の過程で、何らかの技術が足りなかったのでしょう。

結局、よくもって、10年くらい・・・

途中で音がおかしくなったりします。

**********

Hマーク付きはメーカーが最初から載せている場合さえあります。

確かに10年前ならば、良い音だったことでしょう。

ところが、本当のオリジナル・純正ピックアップならば

30年くらいして、やっと、おかしくなってくる。と、いう

耐久性のあるものです。

偽物ではないのですが、10年くらいで、音がおかしくなったり

劣化してしまって使えないものというのを

15万とか?ちょっと、買う気にはならないでしょう。

おまけを言えば、

WADIAーLTD-Blueまでもっていくと、

ピックアップの拙いものは、もろにそのままの音をだします。

解像度や解析度・表現度があいまいだった素の状態では、

新品のHマーク付きでもなにもなく鳴るのですが

LBまでもっていったときに、

純正・オリジナルのものとはまったく違うみょうちくりんな違和感がでてきます。

このため、LBを目指す機器には、純正・オリジナルのピックアップを載せます。

ところが、このHマーク付きが決定的にダメだと判ったのが

2年ほど前だったと思います。

*******

RIMG1217.jpg
VRDS-15のピックアップはHマーク付き(再生産)の物でしたがまだレーザー電流に余裕が有ったので電流調整を実施しました。
修理でよく見るようになってきたこのHマーク付きの物は数年前に新品交換したものでさえ寿命となっていましたので、当時のピックアップに比べ寿命が短い様です。

*******

まだ、寿命が短いだけだと思っていたのですね。

おまけに、VRDS15・・・これは、最初から(メーカーから)Hマークがついているものを載せていたようで

メーカーが調達したHマーク付きならば、大丈夫なのではないか?と、

思えたのです。

ところが・・・

*******

完成後の音出しエージングで余りにも音が冴えないので調べてゆくうちに当方のWADIA6改L-Bからの信号なら納得できる音になる事が判りました。
やはりVRDS-15のトランスポートでは駄目なのかなと思いましたが、Hマーク付きのピックアップが気に成り交換してみることにしました。

なんとHマーク付きと当時物のピックアップでは全く音が違います。
Hマーク付きのピックアップの音は音域が狭まり表面的に音を繕うだけの躍動感のない音に成ってしまいます。

良い音を提供したいので、今後のオーバーホールではHマーク付きのピックアップは使えるものでも交換することに成ります。

********

Hマークの難点は、寿命だけかと思っていたら、音質もよくない・・・

これでは、OHからして、まともな音が出てこなくなるわけです。

********

KSS151Aを多く扱うようになって

いろいろ、発見がありました。

その発見の悪いニュースのほうを取り上げますが

リビルト品や、シール張替え品(だと、思える)です。

RIMG3516.jpg
4年前のLTD化時には電流調整にて対応していたピックアップで某社のリビルト品です。
今回Blue化に際しこのままではBlue化を施した真価を発揮できないので、当方所有のピックアップに交換です。
********
これは、某社が廉価版のピックアップからWADIA用のピックアップから、
鳴っているというだけで、シールを貼り替えて販売したようです。
何個かのピックアップに、同じ番号のシールが貼られているのを見ているのですが
(実際にこちらに来たものや、オークションで売られていたものも、同じ№でした。)
もう一つは、発光ダイオード乗せ換えピックアップです。
*********
RIMG2609.jpg
作業は何時もピックアップの状態確認を始めますがここでかなり気に成る問題を見つけてしまいました。
Y氏からの説明ではこのWADIA6はメンテナンスした物を購入したそうで、内容にリビルト品のピックアップに交換と成っていました。
今回このWADIA6を購入し間無しに此方に来たにも関わらずアイパターンの電圧幅は0.86Vと反射の悪いCDだと音飛びが出る電圧幅に成っていた事です。
ピックアップに張り付けているシールから判断すると確かにレーザーダイオードを交換している様です。
新品状態のピックアップの電圧幅調整値は1.2V位なのでこのピックアップは寿命に近いところまで劣化していることに成ります。
以前もこの丸いシールを張ったピックアップを見ましたが寿命だったので交換した覚えがあります。
25年も経った正規品のピックアップは今でも現役で使える状態である事を考えるとこのレーザーダイオードは全く耐久性が無い事に成ります。
これではCDM-1の二の舞に成りかねないのでレーザーダイードの打ち替えはやめて貰いたいですね。
**********
あの手この手で、ピックアップを何とかして、本体機器を売りさばこうという考えのようで、
とりあえず鳴れば良いというのが、販売店?なのですが、
当方では、「良い音を提供する」というのが、第1義ですから、
当方でメンテナンスした機器は最後まで面倒を見ます。
と、いう方針のため
おかしくなってきたというものが、リピーター機器でやってきたりして
結果、Hマーク付きは寿命が短いようだ・・・と、思っていたところ
VRDS15で、音が悪くなっていると判ったという
時間経過後の状態を見ることが可能になっているわけです。
 
某修理屋さんにだしてリビルト品を載せられた機器をオークションにて販売した販売店に対して
お客様は
「じゃあ、販売店に掛け合って、ピックアップ代金分だけは返金してもらおう」
と、いう気持ちはなかったようで、
それよりも、LTD(改)Blueに仕上げてほしい。
と、いう事だったようです。
と、いうことで、販売店はリビルト品の粗悪さは知らないままだったのでしょう。
別機種の151A搭載機器をやはり、リビルトピックアップを載せたと謳って
オークションに出していました。
(それが、売れたのか、どうかは知りませんが・・・)
 
某有名修理店ということで、信用してしまいがちなのですが
やはり、きちんと、アイパターンや電流値を計っているかどうか
時間的経過をみているかどうか。
責任を負ってくれるかどうか。
など、販売店では、確認がむつかしいところがあるのでしょう。
 
Hマーク付きのピックアップが載っている場合、
すでに劣化して、音がおかしくなってしまっているということもあり得ます。
 
今回は、当時Hマーク付きがダメだと判っていないときに
載せてしまったものがリピーター依頼で帰ってきました。
不可抗力だったとはいうものの
ずいぶん、心配されたと思います。
 
Blueまで仕上げていたものなので、この1台終生の友とお考えの方だけあって
こちらにリピーター依頼されて、原因特定が一つ(他にもあるので)解決しました。
もしも、これが他に依頼されていたら、とんでもないものを載せられていたかもしれないのです。
 
まだまだ、未知なことが多くあるのでしょうが、
数多くやっていくことで
大きな発見があり、対処できるようになるというのも
リピーター依頼あってこそです。
 
一発屋で、終わるようなメンテナンスを目指してないのは
最後まで面倒を見たいという言葉でお判りいただけると思いますが
多くの方のリピーター依頼があってこそ、
さらに技術があがっていくのだと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿