ただのサッカーブログ

世間知らずの人間が書くサッカーを中心とした個人ブログ。2020年からはサッカー以外の事も少しずつ。

愛犬と働く「二刀流」 南葛レディース、26歳キャプテンの夢

2024-02-01 | Weblog

https://mainichi.jp/articles/20231216/k00/00m/050/166000c

愛犬と働く「二刀流」 南葛レディース、26歳キャプテンの夢

毎日新聞 2023/12/17 06:30(最終更新 12/17 10:37) 1755文字
本社に連れてきている愛犬とともに撮影に応じる人見のどかさん

=東京都千代田区で2023年11月23日、榎良広撮影

 夏の女子ワールドカップ(W杯)で健闘した「なでしこジャパン」

を筆頭に、活躍する姿を見る機会が増えた女子サッカー選手たち。

しかし、サッカーだけで生計を立てられる選手は一握りで、

別の仕事をかけ持ちしている選手がほとんどだ。サッカーとは

「毛色」が違った職場で活躍する、ある選手を取材した。

 東京・葛飾区からのJリーグ入りを目指している関東1部リーグ

「南葛SC」の傘下にレディースチームの「WINGS」がある。

女子トップリーグから数えて4部に当たる地域リーグの

関東女子サッカーリーグ1部に所属し、今季は4位と健闘。

来年の皇后杯東京予選の免除を勝ち取った。


リーグ戦最終戦、ゴールを決め仲間の元へ駆け寄る人見さん

=東京都葛飾区東金町で2023年11月5日、南葛SC・瀬藤尚美さん撮影

 そのチームでキャプテンマークを付け、職場でも期待の若手として

「二刀流」で奮闘しているのが、人見のどか選手(26)だ。人見さんが

勤務するのは、東京都千代田区の福祉施設運営会社

「アニスピホールディングス」。「ペット共生型グループホーム」を

ビジネスモデルとして打ち出しており、2018年から

ペット共生型障害者グループホーム「わおん」と

「にゃおん」を展開。拠点数は今年11月現在で

1500超まで拡大している。その名の通り、施設内で犬や猫を

飼育できることが特徴で、動物保護団体と提携し、

各拠点で保護犬1匹、もしくは保護猫2匹が飼育されている。

 靖国神社にもほど近い東京・九段下のビル3階のオフィスを訪れると、

パソコンの画面を真剣に見つめる人見さんの姿があった。入社当初は

グループホームの現場で入居者の手伝いなどをしていたが、22年8月から

本社の管理部人事課に異動し、現在は採用を担当している。本社は

ペットを連れての出社が可能なため、自身も引き取った

保護犬のそばで面接業務に当たる。


本社に連れてきている愛犬とともに採用面接に当たる人見のどかさん

=東京都千代田区で2023年11月23日、榎良広撮影


 人見さんが働く部署の上司にあたる中島優花さん(28)は

「仕事が早く、管理能力も高い。明るく優しい性格なので社員との

コミュニケーションもできる」と評価。「応募者の

進捗(しんちょく)状況を聞くと必ず即答してくれて助かる。

困った時には人見さんにお願いするという『人見ルート』が

できているほどです」と、仕事ぶりに太鼓判を押す。

 人見さんは、平日午前7時半から午後4時半までオフィスワークをこなし、

火曜日から金曜日の午後6時45分から葛飾区の水元などでサッカーの練習を

している。WINGSの選手は全員が人見さんと同様、昼は仕事、

夜はサッカーという日々だ。人見さんはそんな生活スタイルについて

「正直に言ってしまうと、キツい。でも、仕事後にサッカーができる

楽しみがあるから、仕事の方も一生懸命に頑張れます」と語る。


 WINGSが目標とするのは、アマチュア女子で最上層の

「なでしこリーグ」入りだ。「チームがなでしこに参入するまでは

やめるつもりはありません」と人見さんは言い切る。その言葉は

今季のプレーにも表れていた。DFとして最後尾からチームを支えつつも、

得意のヘディングで3得点をマークするなど、チームをけん引した。

 以前所属していたチームから一緒に移籍してきた堤夏穂選手(23)

と菅野永遠選手(25)は、4年来のチームメートだ。2人は人見さんに

ついて「忘れ物が多く、抜けている部分があるかも」としつつも、

「試合になると、ファイトあふれるプレーでチームを鼓舞してくれます。

皆とよくコミュニケーションを取るし、面倒見も良い。オンでも

オフでも本当に頼りになるキャプテンです」と絶大な信頼を置いている。


試合後、応援に来てくれたグループホームの人たち

との写真撮影に応じる人見さん

=東京都葛飾区水元で2023年10月7日、榎良広撮影

 以前働いていたグループホームの近所でWINGSの試合が行われる際は、

入居者たちも応援に訪れる。観戦をきっかけに、施設にこもりがちだった

入居者の一人が外出してくれるようになったといい、人見さんは

「涙が出るほどうれしかった」と振り返る。

試合後、応援に来てくれたファンには、人見さんが音頭を取り、

チーム全員で心を込めて声をかけている。

 ホーム・アウェーを問わず応援に駆けつけている母・友理枝さん(55)は

「サッカーが本当に好きで努力を惜しまない、芯の強い子。

チームメートにも恵まれ、いい環境でやらせてもらっていると思います。

体には気を付けて、後悔のないよう楽しんでほしい」とエールを送る。

「サッカーと仕事、両方とも毎日充実している。どちらもレベルを

上げていきたい」と人見さん。今日も全力で走り続ける。【榎良広】

 

 

 

1月31日(水)閲覧数:578PV 訪問者数:398


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする