国際情勢を分析しているアメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」は、
恒例となっている「ことしの10大リスク」を発表しました。
今年の10大リスク 最大のリスクは「ならず者国家ロシア」
1.「ならず者国家ロシア」
ロシアは世界で最も危険な「ならず者国家」になり、
世界全体に深刻な安全保障上の脅威をもたらす。
2.「権力が最大化された習近平国家主席」
去年、開催された共産党大会で習主席は建国の父とされる
毛沢東以来の権力を掌握。
3.「テクノロジーの進歩による社会混乱」
AI=人工知能の技術的進歩は社会の信頼を損ない、
ビジネスや市場を混乱させる。
ポピュリストなどは政治的利益のためAIを武器化し、
陰謀論や「フェイクニュース」を広める。
4.「インフレの衝撃波」
世界的な景気後退の主な要因となり、
社会的不満と世界各地での政治的不安定にもつながる。
5.「追い込まれたイラン」
政権に抗議するデモが相次いでいる。
政権崩壊の可能性は低いが、過去40年間のどの時点よりも高くなっている。
6.「エネルギー危機」
エネルギー価格の上昇は消費者と政府に負担をかける。
7.「阻害される世界の発展」
新型コロナウイルスの流行、ウクライナ侵攻、
世界的なインフレなどが続き経済的、安全保障的、
政治的な利益がさらに失われる。
8.「アメリカの分断」
アメリカは世界の先進国の中で最も政治的に偏向し、
機能不全に陥っている国の1つで政治的暴力のリスクが続いている。
9.「デジタルネイティブ世代の台頭」
1990年代半ばから2010年代初めに生まれた若者を指す
「Z世代」がアメリカやヨーロッパなどで新しい政治勢力になる。
10.「水不足」
水不足が世界的かつ体系的な課題となる。
しかし、各国政府はこれを一時的な危機としてしか扱っていない。
正月の3日に発表されたものですが、今もう一度読み直してみると
いろいろと感じることがあります。
「ならず者国家」に今年も振り回されるのかと思うとなんとか
ならないものかと心が痛む、しかしあのアメリカと二大国家として
君臨してきたロシアがこんな風に国力を消耗して、衰退していくのか
と思うとリーダーの役割が大事だし、それをとりまく権力機構に
やっぱり大きな問題があるんだろうと思う、民主主義国家にいるので
情報の公開、オープンな意見、権力への批判の自由、個々人の自由な
発言、こんなことが許された社会でないと、権力側はいろんな情報
操作をして自分の都合のいい世論を形成できる、そんな特定の層の
権力者の思い通りの国家になっていいのかと疑問に思う。
同じ構造は中国も同じですね。長い歴史の中では権力はいつか必ず
崩壊していくので、適正な道を歩むことになると信じるしかありませんが、
それにしても時間軸でそんな悠長なことを現実に生きている時代で
考えるのは難しく、むなしい。
民主主義といえども、米国ではバイデンがトランプを批判していた
と同じ理由で、自分自身が批判される、秘密文書の扱い問題など、
なんともレベルが低い、日本も岸田さん民主主義といえるのか
海外で防衛問題、増税問題も踏み込んだ内容で発表して、なんとも
いいようがない。
それでもこのリスクの中で、期待できるのは「AIの進化」と
新しいデジタルネイティブの「Z世代」の台頭。新しい技術を持った
新しい人類が生まれ出て、何か新しい改革をしてくれるのではと
思ったりする。