今日は選挙でした。
選挙の時期になると読みたくなる本があるんです。
以前ココやBBSでも何度か触れたのですが
小野不由美の著作で「十二国記」という小説。
TVアニメ化もされている作品です。
元々は少女向けに出版されたものだけれど
後に大人向けとして文庫でも出版されました。
その世界には12の国があり十二の麒麟がいて
麒麟とは民意そのもの。
慈悲の霊獣であり天意を受けて王を選び、
王は国を統治し麒麟は王の僕として王を補佐する。
王の下には様々な官がいて政を行う。
麒麟は王を選ぶけれど、王の命令には絶対服従。
王の行う政治に従う代わりに
選んだ王が道を踏み外し民を虐げたならば
麒麟は「失道」という病に侵され死にいたる。
麒麟が死ねば天命を失い王も死ぬ・・・・
・・・と簡単に説明すれば、こんなシステムの世界のお話です。
長い物語の中に色んな国が出てきて色んな王がいて
色んな政治の仕方があって
まるで現世の縮図のよう。
ただ違うのは
その世界では、どんな悪政であっても
「麒麟さえいれば次は良い王を選んでくれる」と
民は希望が持てる。
たまに、前の麒麟が失道で亡くなっても
次の麒麟が生まれない事があって
それは国民が知ったら失意で死んでしまう程の不幸な事。
民意を象徴する者が無く、次に期待すべき王を
選ぶ者がいない(=未来が無い)という事。
(当たり前だけど)わが国にも麒麟がいない。
選挙でいくら代弁者を選んだ所で、
真意は伝わるワケじゃない。
政を行う人達が道を踏み外したとしても
失道なんて起こらないから
道を踏み外している事すら知らずに突っ走るだけ。
・・・なんて、宗教と政治の話はヤヤコシくなるので
あんまり話したく無いんですけど
国民の一人として、この国の先行きが、ちょっぴり憂鬱に思えたりして(^^;
ただ、十二国記の中の采国の前王が最後に言った言葉
「責難は成事にあらず」
人を責め、非難する事は何かを成す事ではない
非難する事は容易い。
ただ非難するだけじゃなく
(それが本当に正しいのかを見据えた上で)
正しい道を示し、自分が行えば良いだけのこと。
自分が出来ない事を人が出来ないからと言って
非難する資格は無い。
なので、正しい道を示せない、私のような人間は、
この国の先行きを、ただ見守るしか無いのでしょう。
最初は少女向けに出版された小説だけれど
これは大人でないと真意は伝わらないんじゃないかな?
巷に溢れている政治評論文よりも、
ある意味、絶対ためになると思います。
良い国とは?良い政治とは?
人が生きていく上で幸せって何だろう?と深く考えさせられるのです。
是非是非、政治家の皆様に読んで頂きたい本です。
※画像は講談社X文庫ホワイトハート版(全11冊)
他に講談社文庫(全9冊)があります。
余談ですが、友人から種を頂いた、おだまき。
綺麗な花が咲きました♪
おだまきの花言葉は「暗愚」
綺麗な花なのになぁ・・・
他の花言葉に「断固として勝つ」
・・・なんとなく、選挙に関係していると思っちゃうのは
単なる私の思い過ごし?(^^;
選挙当選された方には暗愚な指導者にはなって頂きたくないものですね。
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