危機管理室長補佐の小倉です。
夏の甲子園、全国高校野球選手権大会の予選が大阪でも開催されており、連日熱戦が繰り広げられています。市内の高校の戦績が気になるところです。
大正4年に、夏の全国高校野球選手権大会の第一回大会が、「豊中グラウンド」で開催されたことは、6月23日のブログでも紹介していますが、
http://blog.goo.ne.jp/machikane75/e/3709d7bb45836c03135677fc672ff063
このほど高校野球発祥の地である豊中へ、被災地の岩手県大槌町から県立大槌高校野球部を招き、同町の復興を祈念して交流試合を開催することとなりました。地元豊中からは桜塚高校野球部が出場します。
■岩手県大槌町復興祈念「高校野球交流試合」 岩手県立大槌高校VS大阪府立桜塚高校
○日時:8月7日(火)午後6時15分プレーボール
(午後5時15分から、桜塚高校吹奏楽部や本市消防音楽隊も参加する開会セレモニーがあります。)
○会場:豊中ローズ球場(阪急曽根駅南約600m)
本市は、東日本大震災直後に岩手県大槌町へ緊急消防援助隊を派遣して以来、同町に職員の派遣や支援物資の提供など、継続的な支援を行ってきました。現在も区画整理業務で職員を派遣しています。
(大槌町へ派遣した緊急消防援助隊の人命救助活動)
(大槌町へ派遣した戸籍事務職員)
こうした支援の一環で、平成23年8月に本市と豊中市社会福祉協議会が準備したボランティアバスで、桜塚高校の生徒が同町の大槌高校を訪問したことから、両校の交流が始まりました。
訪問の際には、当時の校長の高橋先生から「学校は高台にあり津波被害は免れたものの、避難所となり、仮設の幼稚園や中学校にもなりました。そのような中、生徒の多くは自らも被災しているにもかかわらず、避難者のみなさんのために、食器洗いやトイレ用の水汲みなど、懸命に働きました」と、生徒のみなさんの献身的な姿を紹介していただきました。
生徒のみなさんのそうした様子は、平成23年度の同校入学式の式辞でも紹介されています。
http://www2.iwate-ed.jp/oht-h/sinsai/sikiji.pdf
訪問した桜塚高校の生徒のみなさんも、生徒一人ひとりの思いを込めた寄せ書きを手渡し、また1日も早いまちの復興を願いながら、あちこちに残るガレキの除去作業に力の限り取り組みました。
くしくも、大槌高校の校章には「桜」がデザインされており、桜塚高校の校章・校名・地名にも「桜」があることから、「桜」でつながる両校がこれからも交流を続けていくことを誓い合う「さくら協定」を結ぶことになりました。
今回こうした交流のスタートとして、高校野球発祥の地である豊中で、両校の野球部が交流試合を行います。
当日は、豊中市社会福祉協議会による、東日本大震災復興支援物産展と大槌町支援のための募金活動も行われます。
大槌町の沖合いに浮かぶ蓬莱島は、井上ひさしさん原作の人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった島です。今でも、毎日、お昼にはスピーカーからテーマソングが流れ、人々に時を告げています。
“悲しいこともあるだろさ、苦しいこともあるだろさ、だけどぼくらはくじけない、泣くのはいやだ、笑っちゃおう、進め!” この歌詞のように、大槌町は復興へ向け歩みを進めています。
是非、当日は、多くの皆さんに豊中ローズ球場にお越しいただき、爽やかな高校球児の戦いをご覧いただきながら、被災地の復興への想いを共有いただければと思います。