有為の深山

日々の徒然由無し事

麻生首相の憂鬱

2008-12-11 | 有為深山の床屋政談
まさか、こんなに支持率が落ちようとは、麻生首相本人も、
自民党執行部も予想しなかったに違いない。
こんなに麻生首相の支持率が落ちることを予想できなかったのは、
自民党執行部が民意を把握していない証拠でもある。

首相に就任する以前から、失言、放言の麻生であったから、
首相になったら、それが収まると考えるのは早計であったと思う。
首相になったからといって、失言、放言は直らないと考え、
失言放言したときに自民党として、また内閣として、
どう対処していくかくらいのことを考えておくべきだったのだ。

解散を先送りにして、首相の支持率、自民党の支持率を上げてから、
選挙にしようなどと、表向きは言っておき、
内実は政策より政局だというのが、透けて見えてしまい、
自民党にとって、自ら逆風を受けたい、などとは考えはしなかっただろうが、
現実としては、そうなってしまったのは自業自得というしかないだろう。

それは、麻生の秋葉原のオタク人気などという怪しい人気が、
さも国民に人気があるように錯覚してしまった自民党の、
まるでコントでも演じているような滑稽さに哀れみさえも感じる。

だが、笑ってばかりもいられない。
現実には、アメリカのサブプライム問題に端を発する世界同時不況が
抜き差しならぬところまで来てしまい。
政局より政策と言っていた麻生首相の政策に対する、
第二次補正予算の先送りに見られるような、鈍感さが
国民の麻生首相に対する失望感につながって、
今回のような支持率の急落に表れてきたことは明らかである。

麻生内閣はもはや死に体なのだから、
早く解散をして、民意を問うべきである、というのが民意だろう。