ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその204-できんボーイ

2016年01月30日 | 
ジェットコースターギャク漫画。

最近漫画を読んでいない。
昔「北斗の拳」や「ドラゴンボール」が掲載されていた「少年ジャンプ」は、発売を待ちきれない程熱狂し、愛読していた。
その連載も終了し、新たな興味を引く漫画を探したが、残念ながら私にベネフィットするものは無かった。
少年時代、こずかいを貯め、時には親に無理を言い、週間少年雑誌の全てを読んでいた。「少年サンデー」「少年マガジン」「少年キング」である。
「少年ジャンプ」や「少年チャンピオン」は、某作家の「ハレンチ」関係の連載があったので、親もさすがに、私にそれを読むことを禁じていた。
週間少年雑誌の愛読は、十代半ばまで続いた。
そのころ驚くべき漫画作家と出会った。
「田村 信」である。
彼との出会いは「少年サンデー」に連載されていた「できんボーイ」である。
この漫画を読んだときの衝撃は、いまだに忘れられない。
脈絡のないストーリー展開、人物のハチャメチャなキャラクター設定、その他様々な常識では考えられないないような内容の漫画だった。
読む側が、心してかからなければ読めない漫画である。
俯瞰して読んでしまっては、面白くない。なんだこれはの世界である。
しかし「田村ワールドに乗るぞ」と心して読むと、大笑いの連続の漫画である。
そう、笑いの「ジェットコースター」に乗る気持ちで読むのだ、そうすれば彼の漫画ワールドにどっぷり入りこめる。
主人公の「ちゃっぷまん」その友達の「キッド君」そして「ちゃっぷまん」の両親、決して上手いとはいえない作風だが、そのいいかげんさが良い。
或る回には銀行の看板を「BANK」と書くところを「BANKU」と書いてしまい、「U」の文字を上から消している場面がある。普通ならば書き直すところを、子供が文字を消すようにペンで消しているのだ。
常識では考えられない、作風である。
また、この漫画で特筆できる点は「擬音」である。
「すぺぺぺぺー」「ずももももー」など、当時の常識では考えもつかない擬音が画面を走る。
そして忘れてはならないのは、臀部の表現である。
ちゃっぷまんは、やたらに臀部を露出する。その場面では必ず彼の臀部に「しり」と書いてある。
また「物」にも、荷札をつけてそれが何か(見れば何かわかるのだが....)しっかり書いてある。
まさに「田村ワールド」恐るべしである。
以前から「できんボーイ」の単行本を探していたのだが、2000年に「できんボーイ完全版」と言う本が出版された、前編、後編の二巻である。
当時、私はこれを大変喜び、発売早々買ったものだ。
今回、この記事をブログに投稿するにあたり、再度「できんボーイ」を読んでみた。
間違いなく傑作ギャク漫画である。
しかし、読むのは三話程度で留めておこう。脳みそが沸点にたっしてしまうから。


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