長谷川和彦第一回監督作品
青春時代。
誰もが経験する、純粋で、しかし行き場のないエネルギーを宿す時代。
皆様は、どのような青春時代を送ったのだろうか。
また、今、青春の真っただ中にいる人たちは、どのような青春時代を過ごしているのだろうか。
私の青春時代に比べると、今は物が溢れかえっている。それは果たして良いことだろうか。
昔のように、あまり何もない時代は「自分で趣味を見つけられた」しかし今は「生活環境から趣味を与えられた」と思うのである。
青春時代の「カオス」それは今の若者達も抱えているのだろうか。
今回紹介する映画は「青春の殺人者」ストーリーを紹介しておこう。
自分の両親が所有するスナックの雇われ店長の長男の順、彼には幼馴染の恋人けいこと一緒にそこを切り盛りしている。
ある日実家に帰った順は、父親からけいこと別れるように言われ、興信所を使って彼女の過去を調べたと言う。
その順としては、聞きたくもない話を滔々とする父親を、彼は台所の包丁で刺殺してしまう。
それを母親に見つかった順は、警察に自首すると言うのだが........
物語の最初では、まるで演劇中継を観るような、オーバーな演技で始まる。
「この映画はちょっと観るにはキツイかな」と私は少々思った。
しかし中盤でその演技は落ち着き、私は安心して観ることができた。
映画は、俯瞰に青春と言うものを映し出し、その行き場のない「カオス」と「情熱」をスクリーンに叩きつけた作りとなっている。
中でも主演の「水谷豊」がいい。ナチュラルな演技で、葛藤する主人公を演じきっている。
それと「ゴダイゴ」が手掛けた、サウンドトラックがとても良い、是非一聴すべきだろう。
ラストは、何もかも捨てた順が、一人で見知らぬトラックの荷台に乗って、自分のカオスの世界へひた走る情景で終わっている。
なんともやるせない気持ちにさえられる映画である。
監督の「長谷川和彦」は、これが映画デビューの作品で、キネ旬の邦画ベスト1を受賞した。
その後沢田研二が主演した「太陽を盗んだ男」を発表、評価は高かったが、興行的には失敗に終わった。
それ以来彼は映画を一本も撮っていない。
映画フアンの中では彼を「日本のカルト監督」評する人もいるらしい。
そんな彼も、今や70歳を過ぎ、それでも映画を撮る気力は満々だと言う。
そんな彼の本作を是非観ていない方は、観ていただきたいと思う。
1976年、日本製作、カラー、132分、監督:長谷川和彦
青春時代。
誰もが経験する、純粋で、しかし行き場のないエネルギーを宿す時代。
皆様は、どのような青春時代を送ったのだろうか。
また、今、青春の真っただ中にいる人たちは、どのような青春時代を過ごしているのだろうか。
私の青春時代に比べると、今は物が溢れかえっている。それは果たして良いことだろうか。
昔のように、あまり何もない時代は「自分で趣味を見つけられた」しかし今は「生活環境から趣味を与えられた」と思うのである。
青春時代の「カオス」それは今の若者達も抱えているのだろうか。
今回紹介する映画は「青春の殺人者」ストーリーを紹介しておこう。
自分の両親が所有するスナックの雇われ店長の長男の順、彼には幼馴染の恋人けいこと一緒にそこを切り盛りしている。
ある日実家に帰った順は、父親からけいこと別れるように言われ、興信所を使って彼女の過去を調べたと言う。
その順としては、聞きたくもない話を滔々とする父親を、彼は台所の包丁で刺殺してしまう。
それを母親に見つかった順は、警察に自首すると言うのだが........
物語の最初では、まるで演劇中継を観るような、オーバーな演技で始まる。
「この映画はちょっと観るにはキツイかな」と私は少々思った。
しかし中盤でその演技は落ち着き、私は安心して観ることができた。
映画は、俯瞰に青春と言うものを映し出し、その行き場のない「カオス」と「情熱」をスクリーンに叩きつけた作りとなっている。
中でも主演の「水谷豊」がいい。ナチュラルな演技で、葛藤する主人公を演じきっている。
それと「ゴダイゴ」が手掛けた、サウンドトラックがとても良い、是非一聴すべきだろう。
ラストは、何もかも捨てた順が、一人で見知らぬトラックの荷台に乗って、自分のカオスの世界へひた走る情景で終わっている。
なんともやるせない気持ちにさえられる映画である。
監督の「長谷川和彦」は、これが映画デビューの作品で、キネ旬の邦画ベスト1を受賞した。
その後沢田研二が主演した「太陽を盗んだ男」を発表、評価は高かったが、興行的には失敗に終わった。
それ以来彼は映画を一本も撮っていない。
映画フアンの中では彼を「日本のカルト監督」評する人もいるらしい。
そんな彼も、今や70歳を過ぎ、それでも映画を撮る気力は満々だと言う。
そんな彼の本作を是非観ていない方は、観ていただきたいと思う。
1976年、日本製作、カラー、132分、監督:長谷川和彦
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます