9月27日、御嶽山が突如として噴火、1000人近い(?)登山者が噴火口近くで噴石灰を浴びて多くの犠牲者が出ております。 水蒸気爆発のようで、これは予知が難しいとのこと、痛ましい自然災害に絶句いたします。
今日はもう10月、「法語カレンダー」を一枚めくりました。梅原眞博士のお言葉があげられています。
たゞ 念仏せよ 念仏せよ
大悲回向(だいひえこう)の
南無阿弥陀仏 梅原眞(うめはらしんりゅう)
お念仏を申させていただきましょう、たゞお念仏を申させていただくばかりです。 阿弥陀如来様があなたを救わずにはおれないと云う大悲大慈から南無阿弥陀仏のみ名(名号)となって私に寄り添い、呼んで下さっているお念仏を申させていただきましょう。
梅原眞先生は明治18年のお生まれで昭和41年にご往生になられています。大正の初め頃から龍谷大に講ぜられ、臨済大学、富山大学などでも講義をもたれました。仏教文化研究所として「顕真学苑」を創設され、仏教伝道に献身されました。 私が二十歳頃、龍大講堂でのご講演を拝聴したことがありますが、矍鑠として自信みなぎるご講話が今も耳底にあります。
『名法話講話撰集』第15に収録の梅原先生の講話「みちびかれて生きる」から親鸞聖人のお念仏の受け取り方の特徴を次のように語られています。少し難しいご講話ですが、味わってみて下さい。
親鸞聖人のみがきあげられた手法はいろいろありますが、いま重点的にとりあげてみると、二つあります。 一つには「専修念仏」より「正信念仏」への開顕(かいけん)であります。これは行文類から信文類をひらいて、行の中に信をおさめた念仏を行信の二つに別開して、唯信の大道をみがきだされたことであります。 二つには「念仏往生」より「念仏成仏」への開顕であります。これは信文類(しんもんるい)に直接して証文類(しょうもんるい)を示し、信心には即時に正定聚(しょうじょうじゅ)の位にさだまることをしめされました。 したがって往生する端的に涅槃(ねはん)の証果(しょうか)をひらくことを明らかにせられました。