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春のお彼岸が来ると間違い無く咲くのが「彼岸桜」です。幹も枝も花も一寸小ぶりで上品です。
誰が見ても「ほっ」とするやさしさが伝わります。
今咲いている木は植えてまだ3年くらいなのですが、昨年から盛んに咲いています。この木は
三代目で、以前は境内や庭に明治頃に植えられた「彼岸桜」が3本ありましたが、境内などの造
成工事やこの度の本堂改築工事などで残念ながら撤去されたのです。今植えられた子苗は菅富二
男さんが10年くらい前に境内の彼岸桜のひこばえを持ち帰り育成されたのです。それが今では
かなり大きくなり、またひこばえが沢山に出ているものを数年前に下さったものなのです。前の
境内にあったものから云うと孫に当たるのです。
『牧野 新日本植物図鑑』によれば 「本種は昔からヒガンザクラといわれていたいろいろな
ものの本家本元であって」とあり、さらに「花はサクラ中で最も優美で、また一番早く花を開
く」と述べられています。
山茱萸の花も少し盛りを過ぎましたが、彼岸桜と並んでさいています。「春黄金花」(はるこ
がねばな)とも呼ばれます。