地面の目印 -エスワン-

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箱根山に登る

2022-09-30 08:26:16 | 旅行・散歩

1.箱根山


 といっても神奈川県にあるあの有名な山(というより火山地帯の総称)ではなく、都内にある人造の箱根山である。なんでも山手線内では一番標高が高い場所らしい。標高は44.6mである。場所は新宿区の戸山公園内にある。
 標識にそって整備された階段状の道を山頂へ向かう。


 山頂は、石とコンクリートで平らに整備され、中央にはベンチがある。また、標高44.6mと記した基準点的なものがある。

 ネットの情報では新宿の高層ビルを一望できる展望ポイントとのことであったが、山頂の周りを木々が生い茂り景色は楽しめなかった。


 山頂でぐるりと1周動画を撮影した。その動画をもとにMicrosoft Image Composite Editorでパノラマ写真を作成した。このソフト自体は公開が終了しているが、
https://hpn.hatenablog.com/entry/2022/02/19/000515 にInternet ArchiveからDL可能だとし、ダウンロードのURLが書いてあった。64bit版のソフトを
https://web.archive.org/web/20190223050207/https://download.microsoft.com/download/7/3/9/73918E0B-C146-40FA-B18C-EADF03FEC4BA/ICE-2.0.3-for-64-bit-Windows.msi

よりダウンロードし、ソフトを立ち上げたあと、動画をドロップすると自然とパノラマ写真ができた。

 

 山頂を下ったところにこの地区(箱根山地区)の歴史を書いた看板があった。それによると、この地区は、現在の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主要な登場人物である和田義盛の領地だったとのことである。

 江戸時代に入ると尾張徳川家の下屋敷となり、池、築山、渓谷、田畑などを配した庭園となったとのことである。池を掘った際の土でいくつも築山がつくられ、そのなかでも玉円峰とよばれた築山が明治以降に箱根山と呼ばれるようになり、現在までその姿を保っているとのことである。

 なぜ箱根山と呼ばれるようになったかというと、庭園内に小田原宿を原寸大で再現した「御町屋」というものが作られており、その近くの山だからということらしい。

 山頂の説明版に戸山公園内にあるサービスセンターで登頂証明書を発行しているとあったので、折角なので頂戴してきた。

 箱根山登頂後、ウォーキングを兼ねて、目白不動、のぞき坂、目白庭園を訪れてみた。

 

2. 目白不動


 箱根山をからのぞき坂へ向かい、のぞき坂を望むところまで来た時、目白不動の看板が目についた。むかし友人にすすめられ中井英夫の「虚無への供物」という本を読んだ。内容はまったく思い出せないが、東京には目白・目黒・目赤・目青・目黄の五色不動があるという話は妙に印象に残っていた。目黒不動はあまりに有名であるが、目白不動はここにあるのかという思いで足を延ばしてみた。
 目白不動は金乗院慈眼寺というお寺。境内の一角に目白不動堂という建物があり、そこに不動明王があると思ったが外からではよくわからなかった。

【目白不動の建物。写真の左側に慈眼寺の本堂がある。】

 

3. のぞき坂


 事前に箱根山近くに面白い場所はないかとグーグルマップを眺めていると「のぞき坂」というのが目についた。


     https://www.google.co.jp/maps/@35.71765,139.71389,17.5z?hl=ja 

 

 どんなところか想像がつかなかったが、行ってみてびっくり。ほぼ平らにまっすぐ走る2車線道路の先をみるとものすごい急坂。歩いて坂の頂上までいって振り返るとまさにのぞき込むような感じ。

【前方にのぞき坂】

【のぞき坂を上ったところから下を眺める】

 坂のすぐ西側を都電荒川線(東京さくらトラム)が走っているが、さすがにこの坂は登れないので、台地を掘削し傾斜を緩やかにしている。

 この付近の標高段彩図を見ると、神田川沿いの低地と台地の間にのぞき坂があることがわかる。

【デジタル標高地形図(東京都区部とその周辺_2016年10月)を地理院地図で表示した画面をキャプチャーし注記を追加】

 

4.目白庭園


 目白駅から池袋駅間の山手線の西側は住宅地。細かい路地が走っており現在地がわかりずらい。そんな住宅地の中に豊島区立目白庭園がある。茶室と大きな池。池は標高段彩図にもみえている。周りは住宅地なので静かではあるが一層静かな園内。池にはカモ類や色鮮やかなコイ。池の周りをぐるりと一周して庭園を後にし、賑わいをみせる池袋駅へ向かった。

【目白庭園内の池】


colmapがようやく最後まで動く(その2)

2022-09-16 14:33:31 | 3D

1.はじめに

 colmapが最後まで動き、嬉しくなったので、今度は動画をもとに3Dモデル作成に挑戦した。ある対象の周りを静止画で何十枚も撮るのは結構大変。動画で撮影したものから3Dモデルができれば便利ではと考えた結果です。。

 参考にしたのは、以下のサイトです。

サイト1:https://blog.goo.ne.jp/yoossh/e/d1278b39229eca47774fe5646a2bb2d7

サイト2:https://buaiso.blogspot.com/2018/11/colmap.html

 

2.実行

 実行は以下の順序で行った。

 (1) 動画から静止画の作成

 (2) 静止画に対しcolmapの適用

 

3.動画から静止画の作成

 参考にしたサイト1,2でも用いている ffmpeg というフリーソフトを用いてDOS窓から

ffmpeg -i akatsuka_20220815.mp4 -vf framestep=10 -vcodec png images\img-%03d.png 

  とした。-i, -vf -vcodec などのパラメータの意味はよくわからないが、 xxx.mp4 は入力する動画ファイル、出力はimgesというフォルダーの中に連番で img-xxx.png という静止画ファイルができるようにした。 framestep=10 は間引くフレーム数。最初このパラメータなしで実行したところ約30秒の動画から849枚の静止画が作成されたので、10フレーム毎の間引きとしたところ85枚に減少した。

    

   【近くの公園での動画】           【抽出した静止画の一枚】

 

4. 静止画に対するcolmapの適用

 当初、パラメータの調整ができるマニュアルモードで行おうと思ったが、最初の Feature extraction の Camera model を設定するところで困ってしまった。上記サイト2では、設定の例が示されているが、その背景にある理屈がよくわからなかったので、サイト1にしたがいAutomatic reconstruction でやってみることにした。この場合、下に示すパラメータ設定画面に max_image_size の項がないことが問題となる。一方、Data type として Video frames を設定すれば、カメラパラメータの設定を避けることができる(本当は何らかの設定がされているはず。どうなっているのだろう)。また、非力な実行環境を考慮して Quality を low に設定した。これで、Runさせるとなぜか最後まで実行できた。

【Automatic reconstructionでのパラメータの設定】

【Qualityをlowに設定したときのDense reconstructionの結果】

 

 このように、lowではさすがに出来上がった点群の品質が低かったので、上の設定で Quality を medium にして実施すると、6枚目のステレオマッチングのところで落ちてしまった。Feature extraction と Feature matching  の部分はできていたようだったので、Sparce reconstruction からマニュアルで実施。

 Dense reconstruction では max_image_size を500に設定して実施した。その結果、画質は lowのときに比べ数段向上した。

【Qualityをmediumに設定したときのDense reconstructionの結果】

 

 その後、QualityをHighにして実施すると、Automatic reconstruction の Feature matching の部分で「GPUメモリが足りない。SiftGPUが十分サポートされていない。」とのエラーが出る。結局、前回のブログに示した実行環境では mediumで得た成果が限界のようだ。これ以上良い質の成果を colmap を用いて出すためには、PCのメインメモリやGPUメモリを 増設しなければいけないようだ。

 

5. その他
 4.にあげた例の動画は、歩きながら左側面を撮ったものであった。左右両面が一度に撮れればいいなと思い、歩きながら前方を撮影した動画で colmap を適用してみた。結果を以下に示す。

【歩きながら前方を撮影した動画からのDense reconstructionの結果】

 

 そろそろPCを買い替え、実行環境を強力にしようかな。


えんじ色

2022-09-02 14:20:59 | 

  

 宮城谷昌光の「公孫龍巻2赤龍編」を読んでいたら、「燕支」とよばれる草があり、その草を使うとあざやかな紅に染まるという話が出てきた。なんでも戦国の七雄の一つである燕には燕支染めという特産品あり、それがえんじ色の起源とのことである。
 日本は漢字文化圏であり、中国由来のことばが多いのは当然なのかもしれない。それをさりげなく物語中に差し込むセンスは心憎いばかりである。それにしても氏の小説を読むとさわやかな気分になってくる。気分がすぐれないときの対策として氏の小説をリストに加えておこう。