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日々のちっちゃなヨロコビを見つけたい

大道商人のアジア

2008-07-14 22:25:06 | モロモロ
という本を読んだ。

アジアのいろんな国の路上で、いろんな商売をして生計をたてている大人や子供を紹介している。
簡易屋台や自転車の荷台、肩から提げた箱なんかが彼らの自慢のお店。
舗装もされていないほこりっぽい道路に商品をそのまま転がして、地べたに座り込んで日がな一日客待ちする人も多い。

彼らはそこで、塩やら、ヘチマやら、小鳥のえさやら、怪しい自家製の強壮剤やら、護身仏やら、吸殻を集めてきてほぐしてまとめて再生させたタバコやら、食用の犬猫タヌキやら、耳かきやら、ハタキやら、乾燥ムカデやら、ヤシ酒やら、鹿の角やら、ヒルから作った塗り薬やら、ゴキブリ駆除薬やら、買い物したものを詰めるためのビニール袋やら、孵化しかけのアヒルのユデ卵やら、ちょん切られた首に塗れば再びくっつくという(笑)驚異の秘薬やら、とにかく思いつくものなら、いや、想像を絶するモノまで、何でも売っているのだ。

モノを売る人ばかりではない。技術を売り物にしてる人も多い。
路上代書屋、按摩屋、床屋、賭博屋、香具師、繕い屋、果ては歯医者まで露天営業だ。

先進国の常識の通用しない、強烈なパワーが押し寄せてきた。商売とは何か、改めて考えさせられた。
自分の頭は柔軟性が欠けてガチガチだなぁ。駐車中のバイクのシートが熱帯の灼熱地獄で鉄板のように熱くなるのを防ぐためにシートにダンボールを乗せてやるだけ、なんて商売自分では考えつかないよ。


みんなすごくいい笑顔。
ある人は一日に数十円、数百円しか稼ぎがないけど、ある子供は小学校の勉強と家族を支える路上商売の二足のわらじだけど、家族みんながそれで今日お腹一杯食べられればそれだけで幸せ♪、とニコニコしているその価値観。
溢れるほどの物に囲まれ、選びきれないほどのチョイスの食料に囲まれ、それでもなお「もっと!」「もっと!」と求めてしまう自分のそれとは対極にある彼らの価値観とその幸福観。
「ホントはそっちなんじゃないかな・・・」、と思い知らされた。

面白かったよ、この本。
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