秋の深まりとともに,釣り場での景色も変化してきますが,当りを待つ中での心の落ち着きをそんな景色からもらえるのが,今の季節かもしれません.そこには早朝の霧の湖から,まぶしく秋の日差しを跳ね返して輝く昼間の湖面から,漆黒の夜の湖面まで,竿の向こうに佇む余呉湖八景.
そんな季節感も味わえる余呉湖に平日の人のいない時期を狙って,だれにも邪魔されずにアタリを待つ,そんな時間の大切さを感じているこの頃です.
日曜の午後,釣り人やハイカーたちも帰り支度をして帰路につく時間帯からの入釣.最近気が付いたのですが,意外に月曜が休みの人も多く,月曜に人を見かける湖畔でもありますが,火曜,水曜となると工事関係者以外はほとんど見受けられない中,年配者はそんな時間を狙って夫婦連れでやって来るものの,その数は2,3組程度までのようです.
ゆっくり準備を始めて,セット完了して,コーヒーでも飲もうかとしたところ,余呉湖にしては珍しく,一投目の後,1時間でバイトアラームの音にびっくり.しかし,上がってきたのは70cm少しの小型に納得せざるを得ません.
しかし,幸先良いアタリに気分を良くして,期待するも,その後はバイトアラームの電池切れかと疑いたくなるくらい,アタリがなくなりました.最近は,バイトアラームの電池切れや送信機のスイッチの入れ忘れ等で,痛い目に遭うことが多く,さらには,バイトアラームのデルキムのアタリを知らせるアラームに慌ててしまう自分(鯉釣りあるある?)が情けなくなり,送信機のスイッチがないバイトアラームATTを使う頻度が多くなってきました.また,このバイトアラームのアラームはモノトーンで,突然聞いてもあまり,驚き慌てることもないので,今の自分には合っているかと思い始めています.
やっと3日目の朝に待望の当りを朝霧の中で聞きます.しかし上がってきたのはまたもや70台半ばの鯉で,せっかく遠征してやって来た余呉湖なので,これでは満足できません.
時間とともに霧も晴れて,秋の日差しを感じて,湖面では鳥たちも日差しを体に受け,暖かさを感じているようです.
そろそろお昼にしようかと支度を始めたときに,目の前であたりを知らせるアラームにやっと来たかなという期待感とまたもや小型かもという不安感を胸に,ゆっくり竿を持つと,竿を通して重さが伝わってきます.しかし,トルクを感じさせる引きはないので,80台から90台かなと思いながらも,確実に取り込もうとやり取り開始です.ゆっくり竿でためてはポンピングを繰り返しながら重さはあるものの,トルクは感じられないので,最初の印象通り煽っても向きを変えずに,煽っても無駄なので,テンションを少し緩め,岸にそって魚が動きやすくなる感じで寄せて来て,約10分ほどでネットイン.腹が大きく,柔らかく,肥満体形の鯉です.
重さはマットを含めて16.56㎏で, マットの重さが0,895kgなので,引いて約15.6㎏の重量です.全長は
96㎝で,何とか気持ち的には,坊主をまぬかれた感じです.もう一日粘るか思案したものの,アタリも期待できないので,また出直して,再チャレンジしてサイズアップをと,15時に納竿することに.
この時期の最近の余呉湖の傾向としては,昼間に喰ってくることも多く,喰ってくる時間帯が以前とは少し違ってきているように感じますが,私の釣り方にもそれは起因しているかもしれません.このところの3週間で4回の釣行での結果として毎回90台は食ってくるものの,メーターオーバーには届かず,忸怩たる思いを個人的には感じています.次回はポイントを変え,サイズアップにチャレンジしたいものです.