♦️822『自然と人間の歴史・世界篇』2001.9.11はなぜ起きたのか

2018-07-04 22:24:41 | Weblog

822『自然と人間の歴史・世界篇』2001.9.11はなぜ起きたのか

 オバマ米大統領は、後に、2001年9月11日の米同時テロ事件の首謀者で国際テロ組織「アルカイダ」の指導者のオサマ・ビン・ラディン容疑者を米軍が殺害した、と発表した。
 ここに「ラディン」とは家の名、それから「ビン」は息子の意味であるからして、全体として「ラディン家の息子オサマ」といったところか。大統領による言だけに、「彼はアメリカに殺害された」と信用する向きが多かろう。
 とはいえ、「アルカイダ」が同テロに直接にかかわっていたかどうかは、FBI(米連邦捜査局)のそれまでの捜査では、なんら確かめられていない。つまり、現在(2018年春)にいたるまで事の真相は霧に包まれたままなのだ。
 そのアルカイダのオサマ・ビン・ラディンなる人が、このテロ事件の関連で国際社会にクローズアップされたのは、同テロ直後の「アルジャジーラ」の報道を通じてであった。 この時の独占映像の中で、オサマはこういっている。
 「ブッシュは自らの十字架を背負い、闘いの先頭に立っている。ブッシュを支持する全ての国は、イスラム教に対する罪を犯しているのだ」と述べていた。
 かかるラディンの声明を伝えた「アルジャジーラ」は、1996年に放映を開始した。「アラブのCNN」とも呼ばれる放送局だ。特定の国家に属さない、したがって権力者が内外に知られたくないことでも放送するといわれる、アラブ世界には珍しい独立系テレビ放送局で、英語とアラビア語で放映している。

(続く)

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♦️821『自然と人間の歴史・世界篇』2001.9.11アメリカへのテロ攻撃と、それへの反撃

2018-07-04 22:23:26 | Weblog

821『自然と人間の歴史・世界篇』2001.9.11アメリカへのテロ攻撃と、それへの反撃

 アメリカ時間の2001年9月11日の午前、アメリカは同時多発テロ事件を受けた。
午前8時46分、アメリカン航空11便は、乗客・乗員を乗せていたのが、世界貿易センタービル(ツインタワー北棟の第1ビル)に突っ込む。その17分後、ユナイテッド航空174便が南棟(第2ビル)に突っ込む。このため、南棟は9時59分に、北棟は10時28分に崩れ落ちる。
 一方、ワシントンD.Cへ戻ったアメリカン航空77便があった。これは、午前9時38分、アーリントンにある国防総省本庁舎に激突する。この建物は、10時15分までに1~4階までがほぼ全壊する。
 これを受けたアメリカの共和党ブッシュ政権の対応は、迅速だった。軍事的な報復をしようというのである。そして、戦争を仕掛けられたとして、個別的自衛権を発動する決意を固めた。注目すべきは、相手を早々「国際テロ組織」と断定したことだ。
 そればかりではない。アメリカの影響が及んでいる北大西洋条約機構(NATO)はといえば、アメリカとの同盟関係から集団的自衛権の範疇でこれに加わることにした。
 そして迎えた2001年10月、アメリカを中心とする、いわゆる「有志連合」は、当時タリバン勢力の支配下にあったアフガニスタンに対する攻撃を開始する。
 驚くべきは、この相手の仕業だという証拠が示されないままに、トントン拍子に事が運んでいったことだ。まさに、「敵が誰かはわかっている、やられたらやり返す」というのに尽きよう。これを行うことに対するアメリカ国内の支持は、圧倒的なものであったことを付け加えておきたい。
 後のことだが、ブッシュの次に大統領に2009年1月に就任した民主党のバラック・オバマも、アフガニスタン戦争を「必要な戦争」であると強調し、この同戦争の重要性を確認し、引き継いでいく。

(続く)

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