サラ☆の物語な毎日とハル文庫

★映画「シーモアさんと、大人のための人生入門」を見た←渋谷アップリング

「人生は美しく愛おしい」‥‥

渋谷のアップリングで、なかなか哲学的で美しい、音楽についての映画を見た。

 

俳優でもあり映画監督でもあるイーサン・ホークが撮った

89歳のピアノ教師、シーモア・バーンスタインのドキュメンタリー映画。

シーモアは、ピアニストとして絶好調の50歳のときに

コンサート・ピアニストの活動から引退し、

以後の人生を「教える」ことにささげた一流のピアニスト。

 

その理由は、演奏会にまつわる不安と恐怖に耐えきれなくなった

というのだから、結構びっくりする。

でも、シーモアが語るには、かのグレン・グールドですら、

その恐怖や不安感でメタメタだったということだ。

 

イーサン・ホークも舞台恐怖症の悩みを、

シーモアに出会って話すことで、

乗り越えたのだとか。

 

観客として見ている分には、

演じる人たちが、そんなに恐怖を感じているとは思えないけれど。

というのも、毎回素晴らしい結果を享受している気がするから。

でも、そういうものなのかなー。

 

イーサン・ホークは

「シーモアのピアノレッスンは、

人はいかに生きるべきかという

奥深い教えに満ちている。

彼のシンプルな生き方から学べることは、

あまりに多い」と語っている。

 

映画は、シーモアがインタビューに答える形で進んでいく。

この映画のために何十年ぶりかで人前でミニコンサートを行った

シーモア・バーンスタインの美しいピアノ演奏と、

シーモアの言葉の数々が素敵でした。

 
言葉のほうは、ここに少しだけ抜粋しま~す。
 
 
★★シーモア・バーンスタインの言葉
 
自分の心と向き合うこと、シンプルに生きること、
成功したいという気持ちを手放すこと。
積み重ねることで、人生は充実する。
 
音楽に情熱を感じていたり、楽器を練習する理由を理解していれば必ずできる
――音楽家としての自分と普段の自分を、
深いレベルで一体化させることが。
するとやがて音楽と人生は相互に作用し、
果てしない充実感に満たされる。
 
音楽の教師が生徒にできる最善のことは、
生徒を鼓舞し 感情的な反応を引き出させること。
音楽のためばかりではない。
人生のあらゆる場面で、重要なことだから。
 
音楽に対する最初の反応は、
知的な分析なしに起こる。
たとえば才能豊かな子供は、
音楽の構造的なことや背景を知らずとも、
音楽をとても深く理解できる。
こうした無知さには、大人も学ぶことがある。
だからこそ練習の時は、過剰な分析を避けるべきだ。
そして音楽そのものの美が現れるままにする。
さらに自分も、その美に感化されるままにする。
禅の思想家は言った。
“菊を描く者がすべきことは、自身が菊になるまで10年間、菊を眺めることだ”
 
私は生まれつき知っていたのだろう
――人生とは そういうものだと。
衝突も喜びも調和(ハーモニー)も不協和音もある。
それが人生だ。避けて通れない。
音楽も同じで、不協和音もハーモニーも解決(レゾリューション)もある。
解決の素晴らしさを知るには、不協和音がなくては。
不協和音がなかったらどうか? 
和解の意味を知ることもない。
 
誰もが皆、人生に幸せをもたらすゆるぎない何かを探している。
聖書に書いてある――救いの神は我々の中にいると。
私は神ではなく、霊的源泉と呼びたい。
大半の人は、内なる源泉を利用する方法を知らない。
宗教が腹立たしいのは、答えは“我々の中にはない”と思わせていること。
答えは神にあると。
だから皆、神に救いを求めようとするが、救いは我々の中にあると私は固く信じている。
 
私の年齢になると、ごまかしを一切やめる。
人にウソを言わなくなり、自分の心のままを語るようになる。
相手が喜ぶことを言うのではなく、真実を言うことこそが、
相手にとって最高の褒め言葉だと分かる。
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