シャーロック・ホームズの映像化ということでは、1984年から10年間にわたり英国BBCで制作された、ジェレミー・ブレッド主演の『シャーロック・ホームズの冒険』が定番だ。
ところがここ数年、シャーロック・ホームズのテレビ映画やハリウッド映画が話題になっている。
そこで先週、シャーロック・ホームズものを固めて見た。
一つは2004年にBBCで制作されたもの。
ルパート・エヴェレットがホームズを演じた『シャーロック・ホームズ 淑女殺人事件』。
コカインを吸うシーンなど、ホームズに肉薄している。
内容はコナン・ドイルの原作にはない、オリジナル・ストーリーだった。
面白いけれど、主役の思いつめた目がどうも、ホームズの目ではないような…。
一つは2009年のハリウッド映画で、ロバート・ダウニー・Jrがホームズをやった『シャーロック・ホームズ』。
ワトソン役はジュード・ロウ。
ロバート・ダウニー・Jrの個性が、ホームズからはみ出していて、すごく面白いけれど、ホームズのキャラクターを借りた、要はハリウッド映画。
もう一つが、イギリスのBBCが2010年から制作しているシリーズものの『シャーロック』
ホームズを演じるのは、ベネディクト・カンバーバッチ。
鷲鼻ではないけれど、クールさと知性を併せ持った目がとてもいい。
スタイルもよく、まだ30代なので、若々しい。
新聞をネットに、電報をメールに、辻馬車をタクシーにチェンジし、現代を舞台に活躍するシャーロック・ホームズ。
完成度が高く、スピード感のあるすぐれたドラマになっている。
時代は現代だけれど、もっともホームズらしいという印象がある。
『シャーロック』は2014年1月にシーズン3が放送されている。
一年おきに新作が放送されているわけだから、次は2016年のはず。
新作のシーズン4が待ち遠しい。