特許事務所での仕事で、ある会社の登記簿謄本が必要になりました。
「登記簿謄本」=現在は全部事項証明書といいます。法人の全部事項証明書には①履歴事項証明書②現在事項証明書③閉鎖事項証明書、と3種類あり、どれかを選択して申請しなければなりません。
普段、目にするには①または②なのですが、この度必要なのは③閉鎖事項証明書、目的は会社の住所を移転したことを証明したいとのこと。
会社の移転なら、①履歴事項証明書にも記載されているんじゃないかと、「登記事項証明書交付申請書」を端から読んでみたのですが、読むと余計わからなくなりました。
「『閉鎖された事項、閉鎖されていない事項』っていったいどんな事項よ?」と調べてみると、閉鎖された登記事項とは、「解散したり、本店を移転して管轄する法務局が変更になったりして、抹消された登記記録のこと。」と理解できます。
理解はできましたが、結局、今度の仕事では、念のために①履歴事項証明書と③閉鎖事項証明書の両方を申請してみることに・・・。
申請書を窓口に提出して待つこと10分、名前を呼ばれ窓口まで進むと、担当の方から「このような内容になっていますが、どんな目的で使用されますか?」とたずねられました。
そこで、「住所の移転を・・・。」と話し、交付された2つの証明書を見せて頂くと、閉鎖事項の方には住所の移転関係のことは全く記載がないことがわかりました。
そして、「では閉鎖事項の方は必要ないですね。」と1通分のみの手数料を支払うことになりました。(登記事項証明書の交付には1通につき千円の手数料がかかります。)「2通分申請したのに、なんて親切なんでしょう。」と窓口の方の対応に嬉しく思いながら、事務所に戻りました