くるりぴょん、くるりこぴょん

忘れっぽいわたしのための記録。何年か先に、振り返ることのできる思い出を貯めるために。

するの?しないの?どうしたいの?

2023-03-06 22:57:29 | お母さん
お母さんが入所している特養から手紙が来た。緊急時の延命処置について選択をして提出してほしいとのこと。

延命処置をするか?しないか?

しないなんてあるのか?

するならば、どこまで?
電気ショックと心臓マッサージまで。
+輸血
+人工呼吸器(挿管付)

延命処置はしてほしい。でも、どこまでを望むか。

今、お母さんに聞くこともできないし、わたし1人で選べなくて弟達とのライングループで相談。

三男のAくんが「輸血まででいいんじゃない?お母さん、前に人工呼吸器つけてまで生きていたくないって言ってたよ」

え?そんなこと聞いてたんだ。でかした、Aくん。じゃ、それで。

30分ほどしてから、長男のYが、「乗り遅れた、オレもそれでいいと思う」と。

遅い、遅い。姉はせっかち。もう、書いて封もしちゃいましたよ。

わたしだったら。自分はどうしたいんだろう?いつか死ぬことは決まっているのに、全く考えていない。

自分はどうしたいんだ?あんたたちはどうしたいの?

うーん。意識があるなら、脳死でなければわたしもお母さんと同じでいいかな、今のところ。自分たちにそんな日が来るなんて思ってもいないのだ。もう、若くもないのにさ。




お母さんに会いたくなった

2021-11-11 07:39:00 | お母さん
デンバーに住むおばちゃんが、転んで頭を打ったのが9月半ば。ICUに3週間ほどいたけれど、できることが何もなくなり今は日本でいう老健施設みたいなところに転院した。相変わらず目を覚まさない。

従兄のKirbyが転院先の候補を探し、夫のChuckが選んだ施設。「部屋に直通の電話があるよ、でもまだ意識がないから電話に出られないけどね」ってKirby65歳・・・知っている日本語は「おはようございます」「ありがとう」「うん○」だけ。

マスクをつければ一度に二人まで面会できると言う。日本に比べてとても緩やかだ。

うちのお母さんがいる特養なんて今月からようやく面会できるようになったけれど、ワクチン接種必須、2週間の体温記録提示だって。家族や友達に会えない入所者の人は多い。そもそも施設から出してもらえない。寝たきりでもないのに。近くに市立美術館と大きな公園があるのに、立地の良さを全く活かせない。

おばちゃんが眠ったままになってしまい、いずれChuckかKirbyが辛い判断を下すことになるのかな、などと良からぬことを考えたりしていたら、そんなに好きなわけでもないのに(わたしはお父さん子だったので)なぜだか急にお母さんに会いたくなり。弟が眼科へ連れ出す時にわたしもついて行った。今の職場は有休取得に寛大だ。ホイホイくれる。ありがとさんです。

半年ぶりに会ったお母さんは元気でご機嫌。わたしのこと、忘れてなくてホッとした。相変わらずのボケっぷり。

「くるり、おまえいくつになった?」
「55だよ」
「お母さんも年を取るわけだな、お母さんは78か?」
「84だよ」
「ええっ!?」

「ミルキー様は学校か?」
「お勤めしてるよ」
「そうか、もう薬剤師になったのか?」
「3年目だよ」
「そうか、彼氏はできたのか?」
「いるみたいよ」
「そうか。番茶も出花か!いいな・・・」  

このルーティントークをかなりのセット数で繰り返し、眼科待合室の皆々様にわたしの年齢は知れ渡った。まあ、いいわ。お母さんはご機嫌だ。

厚労省からのお達しも出て、これからは少しは会いやすくなりそうだし、外出させてもらえるといいな。

いつもお母さんのお世話をしてくれている皆々様に感謝。お陰でわたしたち家族は安心して普段の生活を続けることができています。


母、娘。お母さんが着ているフリースは死んだお父さんが着ていたもの。やたらと気に入っている。

お母さんと仲良しのY子おばちゃん。煙草吸い放題、昭和感満載の実家近くの喫茶店で楽しい時間。煙草の煙で燻されてわたしは長居できないけれど、コーヒーは美味しい。次、お正月に会えるかな。





お母さん、再度受診

2020-10-15 07:43:08 | お母さん
昨日の朝、また特別養護老人ホームの担当者から電話があった。

お母さんの手のしびれがおさまらないので、整形外科へ受診するとのこと。日曜日に診てもらった市民医療センターでは受けてもらえず、以前泌尿器科でかかっていて診察券もあるメディカルセンターへ行くと連絡があった。

わたしは品川から向かうのでメディカルセンター着に1時間半ほどかかってしまうと言うと、万が一入院となったら来てもらうけれど受診だけだから立ち会わなくていいと言われた。うう、ありがたい。

日曜日の先生は1週間くらい様子をみておさまらなかったら再度受診って言ってたと思うのだけれど、右利きのお母さんが左手で食事をしているというので相当しびれているのかもしれない。

お昼過ぎに報告があって、整形外科で診てもらったけれど問題はなく、やはり脳から来ているのではないかとメディカルセンターの神経内科に再度かかることになったと。院内紹介と予約をしてもらって今日また連れて行ってくれるそうだ。

昨日は予約なしで行ったから半日かかりだったと思う。今日は昨日よりはかかる時間は短いと思うけれど、お母さんはやたらとトイレへ行きたがるし、待ち合いで鼻歌歌っちゃうしで大変だ。今日は誰が連れて行ってくれるのかわからないけれど、ご迷惑お掛けしてすみません。本当にありがとうございます。

今週月曜日から設置された品川インターシティA棟エントランスのハロウィンディスプレイ。今年はかぼちゃの重さ当てクイズはない。テーブルの向こうの扉から顔を出して写真を撮りたいが、往来に知り合い多くこっ恥ずかしくてちょっとできない。




まだお迎えは来なかった(^^;)

2020-10-12 09:21:00 | お母さん
日曜日の朝。昨夜は電話がなかったなと思いながら、プールへ行く支度をしていたら、施設から電話があった。

昨日よりも特別に血圧が高くなったわけではないが、看護士の指示で受診するとのこと。日曜日だけれどもこれから受診先を探すので待機していてほしいとのことだった。

日曜日だし、施設の場所を考えると去年圧迫骨折で入院した市民医療センターだろうなと思っていたらやっぱりそうだった。病院で待ち合わせをすることになった。

マイケルは車でプールへ行ってしまったし、わたしが電車やバス、タクシーを使って行くよりも、病院近くに住んでいる弟Yが行ってくれた方が早いので先に行ってもらった。子供と約束があったらしいけれど、キャンセルしてもらって。ごめん&ありがとう。

出掛けようとミルキーに声を掛けたら、ばあばに会いたいから一緒に行きたいということで、二人で出掛ける。

病院に着くとお母さんは点滴(生理食塩水)をぶら下げていて、施設介護士のS水さんと弟Yと談笑していた。具合悪そうに見えない。

ミルキーを見つけると嬉しそうに握手をしている。

ミルキーが弟Yとコンビニへ行ってしまい、介護士S水さんも施設へ連絡しに行ってしまい、わたしとお母さんだけになったら診察で呼ばれてしまった。

先生が二人、出迎えてくれた。

先生「石川と石川です」と自己紹介。

お母さん「ダブル石川さん?」

先生「そうです、ダブル石川です」

看護士さんがさっさと車椅子を押して中へ連れていってしまって、診察室前に1人取り残されたわたしは中の様子に聞き耳を立てていると。

先生「お母さん、ここどこだかわかります?」

お母さん「わかりませーん!」 

先生「今日は何月何日かわかります?」

お母さん「わかりませーん!」

先生「施設の名前わかります?」

お母さん「知りませーん!」

先生の声も大きいし、お母さんの声も大きい。

「60年前にオールジャパン、バスケでインターハイに出たんだ云々」といつもの自慢話が始まった。おそらくは先生がお母さんの握力を確かめて、思いの外強かったのでそのことに触れてしまったのだと思う。

握力もさることながら、お母さんは実は俊敏だ。ぼんやり鼻歌混じりに強いパスやアタックを出してくることがある。風船ゲームでだけど。

お母さんは9月に誕生日が来て83歳になったけれど、5年前にお父さんが死んでから年を取らなくなった。永遠の78歳だ。本当は65年前の話を延々と話す。

血液検査、尿検査、心電図とも異状なし。頭部MRI画像診断でも異状は見当たらず、もしかしたら橈骨神経麻痺(ハーレム症候群)ではないかとも言われて整形外科の先生がやってきたけれど両手だからちょっと違うかということで、!結局よくわからないで終わった。

1週間しても症状が治まらなかったら、近所の整形外科へかかってくださいとお手紙と画像を渡された。

なんだかんだで2時間。コロナでなかなか会えない中、こんな形でもお母さんの元気な姿を見られるのは嬉しい。

特別養護老人ホーム介護士のS水さんはとても心配してくれていたし、お母さんにかける言葉の端々に優しさを感じた。わたしなんて、意地が悪いから家族の前でだけだろうなんて思ったりもしたが、施設での様子、お母さんならやるだろうなというエピソードを聞くと、日々よく見てくれていることがわかって、つくづく他人の親なのにありがたいことだと思った。

わたしたち姉弟がほぼこれまで通り暮らせるのは彼女たちのお陰。仕事だからやってくれて当たり前だなんて決して思ってはいけないんだと思う。

びっくりしたことは、月曜日にアメリカのおばちゃん=母の姉と実家で電話で話したことや、近所の仲良しが来てくれておしゃべりしたことを覚えていたことだ。誰が来たかまで覚えている。病院に来たことや子供や孫が駆けつけたことなんてすぐに忘れてしまうのに、およそ1週間前の出来事を覚えているなんて本当に驚き。

バハハーイ!と言って手を振るお母さんを見送って、わたしたちも解散。

お昼を食べ損ねたので変な時間にミルキーと寅福でランチ。栗ご飯は初物だ。








お迎えが来るの?

2020-10-10 21:24:34 | お母さん
7時過ぎにお母さんが入所している特別養護老人ホームの担当者、Hさんから自宅に電話があった。ラインの通知がうるさいので着信音を常に消しているのでわたしが着信に気づかず、Hさんは固定電話に架けてきたのだった。

お母さんが体調不良を訴えていると言う。

見てわかる両手の震え。血圧は上が156、下が108。普段、入浴前に測る血圧よりも高めだとか。

もともと高血圧症で薬は飲んでいたけれど、昨年圧迫骨折で入院するまで通っていた糖尿病外来での診察前の血圧チェックでは上が120前後、下も80前後だったからそれに比べると随分と高くなっている気がする。

今晩は21時と0時に血圧測定をして様子をみるという。

高齢だから何があるかわからないので電話にはいつでも出られるようにしておいてほしいと言われた。うむむ・・・

それで、手の震えと血圧以外で母の様子を聞くと、食欲もあり意識もはっきりしていて今回の血圧の数字を聞くと、そういう家系だからとか、そろそろお迎えが来たと言っていたらしい。

いつものお母さんだ。大丈夫だ。大丈夫。

さっきからラインの着信音を消そうと試みているのだけれど、うまくいかない。設定できたかな?とミルキーにスタンプを送ってもらうとピンコンと鳴る。困ったなぁ。

中庭の植込み。葉っぱが赤く色づき始めた。