金沢の観光地に恩恵…復興に向け北陸応援割スタート 近江町市場の店から「少しずつ戻って来ている」の声も (2024年3月18日)
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北陸新幹線開業に合わせて始まったのが「北陸応援割」能登半島地震からの復興に向けまずは加賀地域がその牽引役となります。 リポート: 「北陸新幹線の敦賀開業により始まっているのがいしかわ応援旅行割これにより観光地の賑わいはどう変化してるのでしょうか」 能登半島地震による観光需要の落ち込みを支援する北陸応援割。1人当たり1泊最大2万円が割り引かれるとあって、初日から利用して訪れた人も多くいたようです。 東京からの観光客: 「北陸応援割りです。安くいけるので助かります。ちょっとでもお金使って貢献できたらなと思います」 その恩恵は、金沢の観光地にも… リポート: 「歴史的街並みが残るひがし茶屋街も普段通りの人出が戻りつつあるようです」 地震前に戻ったかのような人混みとなっていました。 一時は売り上げが10分の1まで落ち込んだというこちらの和菓子店は… 菓舗KazuNakashimaスタッフ金山麻里さん: 「直後からは(客は)半分以上増えている。ほっとした気持ちやっと戻ってきて嬉しい気持ちでいっぱいです」 金沢市民の台所、近江町市場をのぞいてみると…浜焼きや新鮮な北陸の魚を求め行列が…。 関東からの観光客: 「新幹線で来たすごくにぎわっている。」 東京からの観光客: 「地震で被災されているかたもいる落ち込まず元気にしてきたい」 大口水産 荒木優専務: 「少しずつ週末にかけて戻ってきている感触はありますね。北陸応援割りを始めてくれるのは非常にありがたい一生懸命我々もついて行けるように頑張れば能登の復興にも力を貸せるのではないかと思いますよね。」 その「北陸応援割」で加賀地区は大いに賑わいましたが… リポート: 「本来であればこの部分真っ直ぐなんですけども地震の影響で10センチから15センチほど沈んでしまっています。さらに厨房の奥には大きな亀裂が入っていまして、当時どれほど大きな揺れが襲ったのかが分かります」 七尾市の和倉温泉です。能登半島地震で甚大な被害を受け20以上の旅館は今も観光客を受け入れられないまま。 さらに七尾市内の多くで断水が解消したにもかかわらず、和倉温泉の地域はまだ水が通っていません。 和倉温泉 はまづる高城一博専務: 「2カ月経って3月半ばですけど、水も来ていないのでまだもうしばらくこの調理場を直して使うには時間がかかりますね」 この場所で10年以上旅館を営む高城一博さんです。 旅館は、調理場や客室などが被災。建物の修繕の他に、ボイラーや、ろ過装置などの機械も修理が必要で、費用は約4億から6億円かかると見られます。 和倉温泉 はまづる高城一博専務: 「和倉温泉は除外されているんですけど、それによって全体の観光業が衰退してしまって落ち込むのはあってはならない。元気なところには行って頂いて、巡り巡ってまた和倉温泉にも戻ってきたりするので」 和倉温泉は、断水が続き観光客を迎え入れることができないため応援割りの枠組みに参加していません。しかし、高城さんはこのキャンペーンを通して全国の人が県内に足を運ぶきっかけになればと考えています。 高城一博専務: 「今は復旧・復興の方がこの地域は急がれますので、旅行割りというのはその随分後になるとは思うんですけど、それに期待して頑張りたいと思います」 ただ、和倉温泉にとって心配なのが… 北陸新幹線の敦賀開業で、大阪から直通の特急サンダーバードが終了。和倉温泉直通も1日1往復あったものが無くなり大阪方面からの客は敦賀と金沢で2回乗り換えが必要となり、関西からの客足に影響が及ぶと懸念されています。 それでも高城さんは、震災をきっかけにこれまでとは違う新しい観光の形を作っていきたいと前を向きます。 高城一博専務: 「大阪から今まで沢山お客さんがいらっしゃってましたし、電車が無くなったということでお客さんの数自体が減るのは致し方ないのかなと思うんですけども新しいお客さんを取り込んで、また和倉温泉が素晴らしい場所になればということでみんなで一眼となって頑張りますのでそこはなんとかカバーしていきたいなと思っています。」 Q一歩一歩着実に? 「全国で被災したり震災にあったり色んなことで商売が立ち行かなかったり苦労してる所もたくさんあると思うんですが、どこをとってみてもやっぱり前向きに頑張っているので私たちだけのことでなく全体的にみんなで頑張っていけたら」