講談社文芸文庫
2010年10月 第1刷発行
解説・三浦雅士
251頁
帯より
日常にひそむ光と闇
生々しい現実
豊穣の文学
人生の断片、12の短編
著者60代半ばから70代半ばにかけて書かれた短編群
都心から電車で一時間弱の町に暮らす老年の域に達した男性の日々の暮らしが生々しく描かれています
狼狽えたり、エロテ . . . 本文を読む
講談社文芸文庫
解説・岩阪恵子
255頁
短編の名手といわれた著者の11編を収録
「村の挿話」
「猫柳」
「空閨」
「増富鉱泉」
「男の約束」
「落葉」
「回転窓」
「留守の間」
「口婚」
「好敵手」
「七人の乙女」
身近な題材をごくありふれた言葉を使って、やさしさとユーモアと抒情溢れるも . . . 本文を読む
みずず書房《大人の本棚》
2006年10月 発行
解説・堀江敏幸
戦争中には東京・下谷で新聞配達をし、戦後は北海道の夕張炭鉱で炭鉱夫をしていた小山清
その二つの土地に取材した、庶民と自分の周辺を描いた短編集です
「小さな町」
「をぢさんの話」
「西郷さん」
「離合」
「彼女」
「よきサマリア人」
「道連れ」
「 . . . 本文を読む
文春文庫
2012年1月 第1刷
解説・赤坂憲雄
517頁
つつがなく終えることができたサラリーマン人生
定年を迎えた団塊の世代の3人の男性の非会社員生活の理想と現実をコミカルにシニカルに描いています
妻と理想郷「ゆうとりあ」に移住して自家栽培の蕎麦で生粉打ち職人を目指す佐竹
O.G.B.(オヤジでゴメンねバンド)を結成 . . . 本文を読む
朝日文庫2007年12月 第1刷発行238頁
「ときには皆さんも、こんな見方で人生を見られるといかがでしょうか-」現代人のためのココロの転換術日々が豊かに、人生が楽になるヒントの詰まった75編
先日観た映画「少年と自転車」この本を読み終えたのは、映画を観る数日前で、映画を観ながら河合先生の言葉が何度も思い出されました
・さなぎの内と外子どもは成長の過程で蛹になる時期がある今は . . . 本文を読む
メディアワークス文庫2011年5月 初版発行299頁
近未来ずっと前に壊れてしまった旧世界(多分、現在私たちが暮らしている世界のこと)に代り登場した新世界の片隅にある旧世界の博物館の持ち主の女性が語る物語物語の中心人物は、博物館の屋根裏部屋に間借りしている亀亀なので中心人物というのはおかしいかもしれませんねその亀の仕事は「探偵」部屋の扉にはクレヨンで「かめ探偵K」と書かれています . . . 本文を読む
新潮文庫2012年2月 発行解説・椎名誠220頁
謎めくエピソードや懐かしい風景を色彩豊かに書き留めたユーモアいっぱいの自伝的エッセイです主に少年時代の話しなのですが、実際に綴っているのは大人の五味太郎さんなので、大人のハイレベルな文章になっていますところが「心」は少年のままです
不思議体験のような、五味少年の想像の世界のような話だったりまだ産まれていないはずなのに、B29爆撃 . . . 本文を読む
春風社2011年11月241頁
今はもう無くなってしまったプログラムですが週間ブックレビューでなぎらけんいちさんが「乱歩を十分読んだ人にお薦め」と紹介されていました
その通り乱歩を読んだことが無い、または一部の作品しか読んだことが無い、という方にはチンプンカンプンでしょう
乱歩をしっかり読んだのは5年前光文社文庫から出た江戸川乱歩全集、全30巻でしたそれまでは短編集を一冊と映 . . . 本文を読む
新潮文庫2012年2月発行解説・東えりか410頁
【緘黙】構音や発生の機構には障害がなく、大脳・言語領域の損傷がないにもかかわらず、ひたすらに沈黙を守り続ける状態を指す無言症ともいういかなる場面でも一切喋らない全緘黙、特定の人物や状況に臨んでのみ喋る部分緘黙ないしは選択性緘黙に分類されることに正常域の知能を持つ成人においては、全緘黙が長期間持続することはきわめて稀 . . . 本文を読む
日本経済新聞出版社
2011年12月 第1刷
284頁
第3回日経小説大賞受賞
満場一致で選ばれたそうです
2009年、イギリス・コッツウォルズ
醸造メーカーのバイオ事業部に勤務する縣は種苗会社のM&A調査中、田園地帯でレンタカーが故障、困っていたところを助けられた家で英国軍人が書いた手記を手渡される
本 . . . 本文を読む
文藝春秋2011年9月 第1刷発行280頁
「東京少年」「日本橋バビロン」に続く自伝的長編の第三部若い頃沖電気に在籍した母方の祖父、高宮信三沖電気時代の信三のことが記録されている資料に始まり、東京青山に居を構えていた信三を冷めた筆致で描きながら、戦中戦後の東京及び東京人の変貌を浮かび上がらせていきます
この淡々とした綴り方田中和生氏によれば語り手の「私」は平明に自分のことを語る . . . 本文を読む
新潮社2011年5月 発行2011年8月 3刷189頁
初めて読む作家さんです御年85歳4年前ニューヨーク暮らしを切り上げ帰国後、初の短編集だそうです
人は満ち潮で生まれ、引き潮で死ぬという生と死の織りなすミステリアスな短編集
何でもない日常を描きながら、その裏側にある人の心の闇や秘め事、暴力、異常をチラチラと見せる巧いですでも、つまらないと思い始めたら先へは進めないそんな印 . . . 本文を読む
文春文庫2011年10月 第1刷261頁
愛のためにすべてを捧げた女たち欲望に殉じて一直線に突き進む女、恋と刺し違えに破滅の淵にたつ女、時の流れに逆らい愛を守り続ける女ひたむきに愛する女たちの美しくも哀しい人生
小手鞠さん初読です
恋愛小説で人気を博していらっしゃるとかこの短編集を読む限り、物足りませんでした同じようなプロットならば中山可穂さんの作品のほうが遥かに完成度が高い . . . 本文を読む
メディアファクトリー2011年5月 初版第1刷発行2011年9月 第4刷発行254頁
ノンフィクション作家の第一人者が自らの不思議体験を綴る怪談実話エッセイ
ノンフィクションを書くなら絶対に嘘を書いてはいけないとにかく真実を書くという気持ちで事実を救い上げる盗作をしてはいけない
これを基本として幼い頃からの不思議体験を文章にしたのが本書です
ご本人は自分は鈍感で霊感が無いと . . . 本文を読む