新潮文庫2006年8月 発行2013年12月 5刷解説・藤野千夜270頁
映画の口直しと思って読みました映画では描ききれなかった、もしくは描こうとしなかった?ニシノユキヒコが描かれています深い、です
筋金入りの女たらしそれも意識しているのかいないのか僕はそういう人間なのだ、という開き直りそういう男に出くわしてしまい、恋に落ちる女性 . . . 本文を読む
新潮文庫2008年3月 発行解説・長嶋康郎333頁
東京近郊の小さな古道具屋でアルバイトをするヒトミダメ男感漂う店主・中野さんきりっと女っぷりのいい、中野さんの姉・マサヨさんわたしと恋仲であるようなないような、むっつり屋のタケオどこかあやしい常連たち
浮世離れしたような小さな古道具屋を舞台に年の離れた4人の日々を描く
  . . . 本文を読む
ちくま文庫1986年1月 第1刷発行2011年10月 第44刷発行解説・鶴見俊輔245頁
戦時下の日本に生まれ、敗戦をむかえるまでの一在日朝鮮人少年の生い立ちをたどりながら、人間が生きることの意味を考える
在日朝鮮人が多く暮らす長屋で父と兄、近所の人々に見守られて育った少年は、学校に通うようになって、自分の立場を否がうえにも思い知 . . . 本文を読む
新潮文庫2003年7月 発行2005年8月 5刷解説・池田澄子203頁
川上ワールド12編の短編集です無難な作品が多いのですがまだまだ川上初心者の自分はそれに不満は無く今回もまた楽しく読み終えました
一番好きなのは「川」河原でコンビニ弁当とビールを飲みながらとりとめのない会話を続ける恋人たち例によって相手を思う度合いは主人公の女性 . . . 本文を読む
小学館文庫2012年1月 初版第1刷発行
傾きかけた設計事務所の所長が、40年前に故郷から東京へ出てきて下町の新聞販売店で住込み店員として働いた1年を振り返るお話で、著者の実体験がベースとなっています
受験浪人として東京にやってきた鳥海康男は、個室があって勉強ができるというY新聞店への就職を決める個室とはいっても段ボールで仕切られ . . . 本文を読む
ちくま文庫2010年5月 第1刷発行2013年4月 第2刷発行202頁
議論で打ち負かされるのは本当に嫌なもの。自らに非がないにもかかわらず、いつの間にか相手の術中に嵌って二者択一を迫られたり、説明責任を負わされたりして、ディレンマに陥って沈黙せざるを得なかった経験が誰にでもあるはず。相手がしかけた罠を見破り撥ね返すにはどうすればよいのか。社会人と . . . 本文を読む
中公文庫2001年10月 初版発行2013年4月 20刷発行解説・佐野洋子194頁
ある年の夏の初めから翌年の夏までのある一人の若い女性の周囲に起きた不思議な出来事を描いた短編集
くまと河原に散歩に出かける「神様」梨もぎのアルバイトで不思議な3匹の生き物に出会う「夏休み」芒野原で亡き叔父に会う「花野」河童の住まいに招待され、とある . . . 本文を読む
文春文庫2004年9月 第1刷2012年7月 第17刷解説・木田元270頁
駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再開したツキコさん憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩りや花見、島へと出かけた歳の差を超え、切ない心を互いに抱えつつ流れてゆくセンセイとツキコさんのゆったりとした日々
. . . 本文を読む
新潮文庫2011年3月 発行解説・吉本由美215頁
「パスタマシーンの幽霊」の姉妹編
高校生~30代前半までの女性の恋模様を描いています
男子小学生の独白『女をすきになるなんて、思ってもみなかった』で始まる「春の絵」だけは例外ですが
切なさと愛しさと可愛らしさと哀しさがギュっと詰まった短篇集
長嶋有さんを思わ . . . 本文を読む
新潮社2013年2月 発行361頁
東北在住の直木賞作家が、深い喪失と悲しみのあとに残された人々を希望の光で照らす、再生と矜持の感動巨編
函館-わずか20年で3度も悲劇に見舞われた町
第一部 喪失 昭和9年春、函館大火災
第二部 再生 昭和20年夏、函館大空襲
第三部 鎮魂 昭和29年秋、青函連絡船「洞爺丸」 . . . 本文を読む
文春文庫2010年9月 第1刷解説・島内景二368頁
主人公は
老中・水野忠邦による天保の改革で江戸屋敷を失った交代寄合佐羽家、留守居役の小日向弥十郎
分家の東佐羽家の屋敷に居候しながら屋敷探しに奔走する日々だった
その最中に、馴染の地面屋(今でいう不動産業)の行方不明事件が起こり、とんでもない江戸の闇に関わってしまう
若い頃からの道場仲間 . . . 本文を読む
新潮文庫2013年6月 発行解説・高山なおみ290頁
川上さん、初読みです
気に入りました
食わず嫌いだったようです
以前、週刊ブックレビューで西加奈子さんだったか池澤春奈さんだったかが紹介されていて、熟年オジサマに酷評されていました
そうだろうなぁ~、オジサマ方には理解し難い内容かもしれませんねぇ
ま、紹 . . . 本文を読む
文春文庫
2010年1月 第1刷
解説・池上冬樹
393頁
戦国時代
織田信長の伊賀攻めにからくも生き残った「疾風の三郎」
それから30年、家康が開拓を始めた江戸・武蔵野の村で畑を耕し静かに暮らしていたが、武田の隠し金山の噂や風魔の残党が姿を見せるなど、村の平和な暮らしを脅かす何者かの陰謀が見え隠れし始める
50代半ばになり白髪頭の三郎 . . . 本文を読む
文藝春秋
2002年3月 第1刷発行
261頁
アパートにひとり暮らしの老作家の日常生活
老作家は久世さんご自身でしょうか
登場人物の中で最も重要なキャラクターである「弥勒さん」はカバー表紙のイラストからも内容からも樹木希林さんが連想されます
他の登場人物たちも実際に久世さんの周囲にいる方々なのかもしれません
弥勒さんというのが実に不思 . . . 本文を読む
角川書店
2013年1月 初版発行
327頁
少年はひとりで島に降り立った
孤独な心を抱えて
彼を待つ老人の耳には、十字架のピアスが揺れていた
小笠原で少年が出逢った「月の魔法」の奇跡とは?
主人公は小学五年生の重森昇治
父親が自殺し、母親には恋人が出来た
GWを利用して母親の知り合いで、小笠原島でジ . . . 本文を読む