読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

TVドラマ(日本)を6本

2020年07月19日 | ドラマ
「全盲の僕が弁護士になった理由」
2014年 TBS
【チャンネルNECO】

原作 大胡田誠

実話に基づくサスペンスドラマ
弁護士・大河内健介(松坂桃李)は全盲ながら大河内に理解のある所長(山本圭)、時に嫌味を言って大河内に絡んでくる先輩(佐藤二朗)、アシスタントの田辺(戸田恵子)らに囲まれて「みながわ法律事務所」で日々忙しく働いています
出産を控えている妻の奈津美(南沢奈央)も全盲ですが二人で協力しながら平穏に暮らしていました
そんなある日、夫のDVに悩み離婚したいと一人の女性・安藤(星野真里)が相談に訪れます
全盲の弁護士に不安な様子を見せる安藤でしたが、実際に法廷に立つ大河内を見て彼に依頼することを正式に決めるのでした
意外な展開をみせる安藤と夫の問題
同時期に起きた町工場の社長殺人事件
目が見えないからこそ働く嗅覚や聴覚、周囲の様子を察知する力で見事に事件を解決していきます
サスペンスとしても面白かったですがヒューマンドラマとして大河内と妻の夫婦愛や誠実さに素直に感動しました
松坂さんと南沢さんの全盲の演技も素晴らしかったです
最後に流れる大胡田さんご本人とご家族の写真にまた感動しました
      




髙村薫サスペンス「去りゆく日に」
2009年 テレビ東京
【BS12 トウエルビ】

原作 髙村薫「地を這う虫」

定年退職を一か月後に控えた亀有北署の刑事・松井(小林稔侍)は変死体発見の連絡を受けて現場の河川敷へ急行
部下の阿部(蟹江一平)に指示を与えながら自らも気になるところを検証していきます
2010年に原作を読んでいて絶賛しているのですが全く記憶がありません( ;∀;)
それが却って良かったのか、本件とは別のあれこれも上手く織り込まれていて髙村さんらしいと感心するところが多かったです
今の自分と年齢が近いこともあるのでしょう
松井と妻(高畑淳子)の夫婦関係が印象的でした
仕事一筋で妻のことなどどうでもよいように見える松井が覚えていたある約束
それが松井家の崩壊を防いだのです
原作の初版発行が1993年、ドラマが2009年
古さが感じられるのは致し方ありませんがドラマの昭和歌謡のような雰囲気が少し鼻についてしまったのが残念でした
      



「逆転の夏」
2001年 TBS
月曜ミステリー劇場
【チャンネルNECO】

原作 横山秀夫「動機」に収録
原作は未読です

13年前、出産間近の妻・静江(床嶋佳子)と幸せに暮らす将来を嘱望される証券マンだった山本(佐藤浩市)は上司とのゴルフの帰りに気の緩みから女子高生のハニートラップに引っかかってしまいます
10万というお金を要求されたうえ、不運なことに彼女を殺めてしまいます
服役中に妻とは離婚が成立、出所後は清掃サービス会社に勤めながら僅かな給料の中から身元引受人の及川(伊東四郎)を通して静江と生まれた息子に仕送りを続けています
そんなある日、山本の自宅に見知らぬ男から「あなたの過去を知っている、ある人物を殺してくれ、お金は口座に振り込む」という奇妙な電話がかかってきます
自分の過去を知っているのは限られた人間のはず
電話の男はだれなのか?
及川さんか?
勤め先の社長か?
無視しようとしますが前金の形で口座に振り込みがあるうえ繰り返し電話がかかってきます
山本はどうするつもりなのでしょう

終盤の“逆転”に仰天しました
原作、脚本、俳優、全てが素晴らしい見応えのあるドラマでした

原作も是非読んでみましょう
      



「黒書院の六兵衛」
2018年 連続ドラマW
【シネフィルWOWOW】

原作 浅田次郎

本放送の時、WOWOWは契約していないので視聴できなかったのですが、シネフィルWOWOWで放送されるのを知り楽しみにしていました
最近、割と早くシネフィルWOWOWで放送される連続ドラマWが多くて嬉しいです

江戸城不戦開城の史実をベースに時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口を利かぬまま江戸城に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛と、官軍側についた尾張藩から遣わされた六兵衛排除の任を負ってしまった徒組頭の加倉井隼人との交情を描きます

実は、原作ではよくわからない点が多く不満がありました
このドラマが見事にそれを全部補ってくれました
ま、自分の想像力や読解力不足だったのですが…
比類なき武士の物語
原作をもう一度読み直したいです

六兵衛を演じた吉川晃司さんに尽きます
ほとんど動かず話さず、ほんの僅かの表情の変化、目の動きだけで周囲を圧倒する六兵衛
さらに素晴らしいのは食事やすり足など武士の所作です
次第に居座る部屋を格上げし最後に居座った最も高貴な御座敷、黒書院には“膝行”という作法で入ります
相当練習されたのでしょうか
全身の強靭な筋力がなければ出来ない所作です

加倉井の上地雄輔さん、勝海舟の寺島進さんetc
他の出演者の皆さんも各キャラに合っていて良かったです

最近観た邦画やドラマには必ずといっていいほど寺島進さんが出演されています(笑)
      



「天城越え」
1978年 NHK
土曜ドラマ 松本清張シリーズ
【BSプレミアム】

原作 松本清張

大正時代
家出少年と娼婦、無口な土工
天城峠で偶然出会った3人の旅は土工が殺されることで終わりを告げます
当時、新人刑事として事件を担当した田島老人の回想から始まるドラマの中で次第に真相が明らかにされていきます

なぜ男は殺されたのか?
田島老人(中村翫右衛門)の問いかけを微妙な表情で受け止める初老を迎えたかつての家出少年(宇野重吉)
背中がゾクリとなるような終わり方でした
娼婦が少年に感謝を告げるところも良かったです

家出少年=鶴見慎吾さん、当時10代前半でしょうか、後の活躍を予感させるものがあります
娼婦=大谷直子さん、とにかく美しい!
土工=佐藤慶さん、無口な役柄にぴったりでした

当時のチーフディレクターは和田勉さんですって!
原作の松本清張さんも重要な役どころで出演されていました!
 


「破獄」
1985年 NHK
特集ドラマシリーズ
【BSプレミアム】

原作 吉村昭

戦中から戦後にかけて4回もの脱獄を繰り返した無期懲役囚・佐久間(緒形拳)
佐久間に何度も煮え湯を飲まされる看守・鈴江(津川雅彦)
2人の名優による迫真の演技は見応えがありました
しかし、2017年にテレビ東京で制作されたビートたけし&山田孝之版のほうが良かったです
一番の理由は、他の方もブログに書いてらしたのですが、NHK版のには佐久間が札幌から府中に護送される場面がありませんでした
原作でもかなりの頁数を割いています
今度こそ脱走されてなるものか、警察側の緊迫した様子と、佐久間の妻子への思いが切々と描かれていました
大事な部分だと思うのですけど時間の制限があったのでしょうか
残念です
      




コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ユベール・マンガレリ「しず... | トップ | サイモン・ベケット「出口の... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (latifa)
2020-07-27 09:20:24
こにさん、こんにちは
「天城越え」だけ見たことがあります。
でも見たのは、だいぶ前なので記憶が薄くなっています。
えーー、あの少年役を、鶴見さんが!?
彼って金八先生で妊娠させてしまう少年役をやった時は、イケてないなあ、と思っていたのに、最近はナイスミドルで素敵なおじさまになって、驚いています。

1978年 NHK作品ですかー。その前後に、田中裕子さん版の映画もありましたよね。両方見たことがありますが、両方とも良かったです。

ただ、両方とも、お茶の間で土曜とかの夜に、家族みんなが揃う中で見てたんですよねえ(当時私と弟は10代) 微妙な空気が・・ 笑
返信する
latifaさん (こに)
2020-07-31 08:01:57
おはようございます。
お返事が遅れてごめんなさい<m(__)m>

最近の鶴見さんは「チコちゃんに叱られる」の”たぶんこうだった劇場”しか知りませんがユーモア&シリアス、何でも演じられる素敵なおじさまになられましたよね。
またまた脱線ですが、やはりNHKの古い藤沢周平原作の時代劇ドラマに当時10歳くらいの三浦春馬さんが出演されていて、光ってる!と思ったのでした。何があったかはわかりませんが本当に惜しい方を失くしました…

田中裕子さんの映画も探してみますね!

>お茶の間で土曜とかの夜に、家族みんなが揃う中で見てた
(*´▽`*) そうでしたよね~。
昔は家族全員同じものを見てましたよね。
微妙なシーンにはチラッと父親の顔を見たりしました(笑)
返信する

コメントを投稿

ドラマ」カテゴリの最新記事