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東直子「薬屋のタバサ」

2019年06月24日 | は行の作家

 

新潮文庫
2017年8月 発行
解説・藤谷治
260頁 

 

すべてを捨てて家を飛び出し、知らない町の古びた薬屋に辿り着いた山崎由実
店主の平山タバサは彼女を薬局の手伝いと家事全般の担い手として住込みで雇ってくれます
見ず知らずの自分を何故?と思いつつ次第に新しい生活に慣れていく由実でした

 

実際には現実ではありえないことがしばしば起こる物語は一種のファンタジーのようにも思えます
しかし、物語が進むにつれ、ファンタジーと呼ぶにはあまりに不気味な世界が目の前に開けてきます
由実が薬屋に“取り込まれた”と悟った時点で、さてどうするのか?
結局、由実はここで生きていくことを選びます
まるで彼岸と此岸の境目にあるようなこの町が彼女にとって一番落ち着いて暮らせる場所だと身体でもって理解したからです
不気味だけれど、何故か癒される
そんな不思議な物語でした

 

タバサからサマンサタバサが連想されてしまうのが邪魔でした

イメージ違い過ぎ(笑)

 


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