文春文庫
2020年4月 第1刷
解説・澤田瞳子
321頁
文政13年(1830年)
まだ10代半ばながら活花の名手と評判の少年僧・胤舜は、ある理由から父母と別れ、京都・大覚寺で師・不濁斎広甫の元、華道の厳しい修行に励んでいます
「忘れ花」「利休の椿」「花くらべ」「闇の花」「花筐」「西行桜」「祇王の舞」「朝顔草紙」「芙蓉の夕」「花のいのち」
活花の世界を描くだけではなく、「昔を忘れる花を」「亡くなった弟のような花を」「真っ暗闇の中で花を活けよ」など、様々な難問に挑みながら花を活ける日々を通して、母を思い、父と決別し、自身も花として咲かんと成長していく胤舜の姿を、四季折々の京都の風景や、能、和歌の世界とともに描く美しい連作短編集でした
京都に行きたくなります!
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