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吉田篤弘「水晶萬年筆」

2021年04月22日 | や・ら・わ行の作家


中公文庫
2010年7月 初版発行
179頁

アルファベットのSと〈水読み〉に導かれ、物語を探す物書き
影を描く画家
繫茂する道草に迷い込んだ師匠と助手
月夜に種蒔く人
買えないものを売るアシャ
もう何も欲しくない隠居のルパン
人々がすれ違う十字路で物語が始まる

ふわふわとつかみどころのない物語
自分の生活の中でも少し見方を変えればこんな世界が広がっているのかも
想像しながら楽しく読みました
毎回、吉田さん読後は、遠くを眺めながら頬杖をついて内容を繰り返し頭の中で再生します
遠くに見えるのが豊かな自然ではなく白っぽい街並みなのが少々残念ではありますが…

昼食を取るため外出した師匠と助手の会話に
胸が高鳴るなら「低鳴る」という表現もあるのでは?
ちょうどよい塩梅でドキドキする
小さく「ドキ」くらいのニュアンス
などなど新語研究に関するものが多く出てきます
若者言葉と言われるものはこのように発生するものなのかしらん(*^_^*)




コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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良いですよね (todo23)
2021-04-22 15:36:00
吉田さんの手にかかると、写真家の写した現実の十字路が、どこか国籍も時代も曖昧な不思議な世界に変身します。
返信する
todo23さん (こに)
2021-04-24 09:40:39
はい、良いです。
暫しの現実逃避です。
返信する

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