徳間文庫
2016年4月 初刷
解説・豊島ミホ
276頁
「1996年のヒッピー」「冷やし中華にマヨネーズ」「寄生妹」「夏の草」「ポルノ姫」「ずくもない」「だれかの奥さん」
あのころ思い描いていた未来に立っていない、ぜんぜん立っていない!
いつのまにか遠くまできてしまった、私たちのための作品集
愛知県出身、名古屋市在住のトリコさん
舞台は、愛知、名古屋、東京でちらちら名古屋弁が出てくるのはいつものこと
絶対忘れないであろう一節
「だれかの奥さん」の『お嫁さんになったら自然と家事ができるようになるんじゃないの?思っていたのとぜんぜん違うんだけど』
学生時代の友人が結婚してすぐこれに近いことを言っていたのを思い出しました
今では孫もいてすっかり逞しい主婦になっているようです( *´艸`)
少女は大人になるまでの過程で何かを捨て、何かを忘れ、地に足の着いた“女”になってしまいます
こんな大人になってしまう前のまだ若い女の子はどんな感想を持つのでしょう
こんな大人になってしまった私は、こんな大人になった吉川トリコさんの小説を読んでしみじみするのです
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