「おかえり~とこわかの町・伊勢」
2020年 東海テレビ
【日本映画専門チャンネル】
「ふるさとイチバン!」をスローガンに掲げる東海テレビのエリアドラマです
舞台は三重県伊勢市
伊勢神宮では20年に一度、社殿などをすべて新しくする式年遷宮が行われます
遷宮では技術の継承だけでなく人々の想いも継承されてきました
「常若」の精神が根付く伊勢を舞台に決して変わることのない心の中の大切なものを紡ぎます
伊勢神宮外宮からほど近い場所でゲストハウス「とこわか」を営むしのぶ(大塚寧々)
一人娘で高校二年になる夏美(本田望結)は美術の道に進みたいという夢を持ちながらも母を残して故郷を去るわけにはいかないと悩みます
そんな夏美を時に厳しく、時に優しく見守る母と地域の人々との心温まるホームドラマを伊勢の歴史や文化を織り交ぜながら描きます
ご当地ものの王道をいく、悪人が登場せず、ホンワカ、優しい心持になれる素敵な作品でした
本田望結チャンが母親に反抗して髪を金色に染めるのですが、その金髪カツラが全く似合ってなくて逆にいじらしく見えました(笑)
特集ドラマ「流れ星」
2021年 NHK
【BSプレミアム】
夫婦関係が冷え切っている夫との間に会話もない下宿屋を営む夏子(松坂慶子)
今日も夫の謙作(船越英一郎)が出かける時にもろくな挨拶も見送りもしません
ところが謙作が出先で急死してしまいます
一人きりになり下宿屋を畳もうとボンヤリしている夏子の前に魔法使いを名乗るマリー(黒島結菜)が現れます
願いを4つまで叶えると言われ、夫と出会う前、50年前の我が家にタイムスリップしたいとリクエストします
夏子が出会うのは、若き日の謙作(桐山照史)、高校生の夏子自身(平祐奈)、存命だった父(尾美としのり)たち
夏子はマリーと一緒にお手伝いさんとして下宿屋に住み込み、過去の日々を再び生き、当時憧れていた教師・中富(堀井新太)が突然消えた理由と、知らなかった夫の隠された真実を知ることになります
そして夫の最後の日に戻った夏子は、夫の死は変えられないものの、最後に優しい言葉をかけてあげられたのでした
不幸だと思っていた夫婦生活が実は自分の態度や思い込みが原因だったと気づくことが出来たのは遅すぎたかもしれませんが夫へのせめてもの手向けになったことでしょう
真実を知った夏子の号泣にもらい泣き
日々、夫にたいしてイラつくことも多々ありますが、ほんの少しでもいいので思いやりを忘れずに暮らしたいものですね
「盗まれた顔~ミアタリ捜査班~」
2019年 連続ドラマW
全5話
【WOWOWプラス】
原作 羽田圭介
警視庁捜査共助課で、記憶した指名手配犯の顔だけを頼りに潜伏する容疑者を捕まえる見当り捜査員の白戸( 玉木宏)
抜群の記憶力と相貌識別力で部下の安藤(内田理央)、谷(町田啓太)とともに繁華街を行き交う群衆の中から指名手配犯を探し続けていました
そんなある日、白戸は群衆の中に、4年前に謎の死を遂げた先輩刑事・須波(渋川清彦)の顔を見てしまいます
見間違いだと否定しようとする白戸でしたが須波にまつわる悪い噂を耳にします
須波について調べを進めるうち、公安や中国マフィアまでもが動き出し命を狙われることに
さらに同棲している恋人・千春(伊藤歩)の不可解な言動に疑念を抱き始めるのでした
常に眉間に皺を寄せている玉木宏さんは観ていて辛かったです
せめて、恋人との時間くらいは穏やかであって欲しいのですが…千春がどうやら嘘をついているようなのです
毎回毎回、話が大きく危険になっていってドキドキハラハラの連続
面白かったです
公安担当者が変わったことで続編もあり?
NHK大阪制作だったかのルポで実際の刑事さんの見当り捜査の様子を見たことがあります
よくニュースで見聞きする『どこそこで指名手配中の〇〇を発見し』には彼らの活躍があるのですね
今はほぼ100%の人がマスクをしているので見つけにくいのではないかしら
余計な心配かな?
気になったのは
白戸、安藤、谷の食事シーンが何度か出てくるのですが、若手の安藤、谷がモリモリ食べるのに白戸は殆ど手をつけません
玉木宏さんのイメージが壊れるからかしらん?
「花の鎖」
2013年 フジテレビ
【チャンネルNECO】
原作 湊かなえ
山間の小さな街に暮らす3人の女の物語
1965年
建築士の和弥(筒井道隆)と美雪(中谷美紀)は慎ましくも幸せな結婚生活を送っていましたが、ある陰謀に巻き込まれ和弥が急死
夫の死に納得がいかない美雪は葬儀の場で和弥の会社の代表に詰め寄ります
1986年
紗月(戸田恵梨香)は地味で物静かな大学生
山岳部の先輩、浩一(松坂桃李)に密かに想いを寄せていますが、2人は決して結ばれない、結ばれてはいけない運命の元に生まれていました
2013年
失業中の英語教師、梨花(松下奈緒)は病床の祖母(草笛光子)の面倒を見ながら将来に大きな希望もなく生きています
不思議なのは毎年同じ日に「K」と名乗る男性から届く竜胆の花束
山岳事故で亡くなった両親の葬儀会場で優しく声をかけてくれた男性が花束の主に違いないと考えた梨花は、祖母の治療費の工面が出来そうもないことから、援助をしてもらえないか、手紙を書くことにします
最愛の夫の疑惑の死
運命の人との苛酷な絆
襲い掛かる家族の秘密
3人の女性の繋がりは何なのでしょう
「K」とは一体誰なのでしょう
過去から現在まで、主だった男性登場人物の名前の頭文字が全て「K」なので大変悩ましかったです(笑)
1965年にはまだ幼かった和菓子店の孫
2013年には店の佇まいはそのまま、かの少年が店主に納まっています
同じ場所で営業している和菓子店の存在が、緊張が続く物語の中、ちょっとしたお口直しみたいで良かったです
あ、松坂さんと戸田さんは本作の共演がきっかけで結婚に至ったのでしたっけ?
そう思って観ると胸キュンでした
特集ドラマ「絆~走れ奇跡の子馬~」
2017年 NHK
【日本映画専門チャンネル】
原作 島田明宏
舞台は福島県相馬市
牧場を営む松下雅之(役所広司)、妻で看護師の佳世子(田中裕子)は東日本大震災で被災
さらに大津波で長男・拓馬(岡田将生)を失くしてしまいます
息子を失った悲しみから立ち直れない佳世子を尻目に、大地震の最中に拓馬が命を懸けて救った子馬を競走馬へと育てていこうと決心する雅之
東京で働いていた長女・将子(新垣結衣)も故郷に戻り、兄がリヤンと名付けていた子馬を育てようと一生懸命父を助けますが次々と突き付けられる厳しい現実を前に途方にくれるばかりです
さらに佳世子はそんな2人を理解出来ず家出してしまいます
子馬を競走馬として育てるためには育成牧場に預ける必要があります
雅之と将子は遥々北海道まで足を運ぶのですが、そこで言われたのは…
「その馬が被曝していないという保証はあるのか」
馬までもが汚染されているのではないかという偏見
驚きました
確かに、あの頃は福島から転校してきた子どもたちが苛めにあったり根拠のない差別を受けたという報道が多くありました
相馬の人々が語ります
畑で作った物を食べ、海で穫れた魚を食べ、山菜を摘み…そんな生活はもう戻らない
震災復興はまだまだなのです
ラスト、リヤンのデビューレースシーンにはぐっとくるものがありました
ベテランの役所広司さんと田中裕子さんに若手の岡田将生さん、新垣結衣さん
配役もバッチリで良くできたドラマでした
「リヤン」とはフランス語で「希望」という意味だそうです
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