双葉社
2019年4月 第1刷発行
2020年1月 第13刷発行
243頁
日本の昔話を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリーのテーマで読み解く作品集
「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ケ島」
趣向の異なる5つの昔話
昔話とミステリーの絡みが上手いです
中でも「つるの倒叙がえし」の予想外な因果応報という巧みな構成が最高です
そして最後の鬼ヶ島に前の4編に出てきた小道具が活用されることで5話が連作短編集みたくまとまります
「倒叙」とは何かと調べました
加害者の身元を含めて犯罪の実行が最初に表示または説明され、加害者側の視点で描かれた推理小説の形式とのこと
対義語は「叙述」
おー!
ひとつお勉強になりました
自分がこれらの昔話をごく有名な場面しか覚えていないことがわかりました
けれど、案外うろ覚え程度のほうが楽しく読めるかもしれませんね
次は『やっぱり』を読みませう
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます