南スウェーデン便り

ときどき南スウェーデンの真ん中のイナカから、ときどき街からお便りします。

すぐりのゼリーとプラスチック税

2023-05-26 04:07:11 | 街便り

梨やりんごの花も咲き始めた。

これは梨の花。年にもよるが、実がついても全部風で落ちてしまうことが多い。味はとてもいいのだけれど…

 

こちらは二週間前に撮った赤すぐりの花。ベリーの花は地味なものが多い。

今週。ちびベリーが見える!

 

これで家に残っている去年の赤・黒すぐりのシロップやゼリー(デザートではなくて肉料理に添える保存食)を使い切っても大丈夫!

ということで型に残っていたゼリーを…

シロップのほうは炭酸水で割ってどんどん飲もう。これは去年撮った写真で花のシロップ二種とカシスのシロップ

 

私はもともと無糖か微糖の炭酸水を飲むのが好きだったのだが、五年ぐらい前に炭酸水メーカーをもらって以来これらの飲みものを買う必要がなくなった。

炭酸水マシンのほかに、ヨーグルトメーカーでヨーグルトを作るようになったおかげでヨーグルトも買わずに済むようになり、ペットボトルやプラ容器のごみ問題に頭をなやませることがなくなってよかったと思っている。(といっても実は…うちのヨーグルトメーカーはプラスチックでできている)

イギリスや他のヨーロッパ諸国と同じように、スウェーデンはプラスチック税というのを3年前から実施していてスーパーのプラ袋が8クローネになった(紙袋は無料)のだが、そのプラスチック税を来年の1月から廃止という政府案が発表された。

これは与党第一党の「穏健党」のフェイスブックページ。「私たちはプラ袋税を廃止する!」

新聞を見たらプラ税廃止に非常に積極的な「スウェーデン民主党」(例の移民嫌いの)の担当者がインタビューに答えて、「スウェーデン人はビニール袋を自然の中にポイ捨てなどしないから悪影響はない。風力発電のタービンを作る方がずっと環境に悪い」という理解不能の回答をしていた。移民と風力発電は嫌いだけどプラ袋は好きなのか…?? 

プラ税廃止反対!

 

 

 

 


散歩

2023-04-20 06:34:47 | 街便り

街に出たら「インターナショナル・フード祭り」というのをやっていた。イタリアのコーナーしか写真をとらなかったけれど、南米やアフリカ、東南アジアのスタンドもあった。

イタリアのお菓子たち

これ、どうみてもタイのお菓子(ルークチュップ)なんだけどな…?? 

タイのは豆の餡で作るのだけれどイタリアのはマジパンらしいからこちらのほうがリッチな味(カロリーも)なのかもしれない。

公園に入ると雁や鴨の親子連れがちらほら。私が写真をとろうと思ったら親が警戒し始めたのでそそくさと退散。

ロウラクユリ

運河沿いのカフェはいつも満員。Malmö市のランドマークねじれビルTurning Torsoが向こうにちょっとだけ見える。

今年の花壇のテーマは水仙らしい。。もう散ったものもあるけれどまだつぼみのものもある。来週も見に来られるかな。


朝市にて 続き

2023-03-29 06:11:38 | 街便り

また朝市。

毎年春先になるとこの朝市に登場するこの葉っぱ。

ひだが付いたような葉の形がちょっとスウェーデンの庭によく生えているdaggkåpa(英語では Lady's mantleというらしい)にちょっと似ていると思ったけれど、よく見たら違った。

定かではないけれど、英語でmallowと呼ばれている野菜のようだ。

移民スーパーでも見かけたことがあるが、店頭に並んでいる時期はとても短く、「何だろう?」と思っているうちに二週間ぐらいで消えてしまうので気になっていた。

市場で並んでいる時はかぶりものをしている女性たちが大勢群がって買っており、きっと旬の野菜なんだろうとますます気になるのだけれど、そこに割り込んでいく勇気がなかった。

でも、今年こそ!と突進!

袋にわしわしと詰めているおばさんたちに「これ、どうやって食べるんですか。」と質問すると、「きざんで玉ねぎと一緒に炒める」「茎を先にいためて、後で葉を入れる」「最後にレモン汁をかけて」と教えてくれた。

家に戻っておばさんの言ったように油でいためてみる。

おいしい! モロヘイヤほどではないけれど、少しぬめりがあってレモン汁にも合う。

売られている時期がとても短いところを見ると、長期に収穫できる種類の野菜というよりは春の訪れを告げる野草のようなものかもしれない。

来年も買おう!

 

 


午後の朝市にて

2023-03-07 08:02:57 | 街便り

今日のニュースで食料品の値上がりが記録的だと報道されていた。この12か月で17%上昇したという。

ウクライナの戦争が始まって、ガソリンや電気料金だけではなく食料品もどんどん値上がりしている…とよく聞いたけれど、じつは最初の半年ぐらいは食料品に関しては「えーそうなんだ」とのんびり構えていた。

というのは、コロナが急速に広がった時に「買い物に行けなくなるかもしれない」と思って穀物やパスタ、油などを何回かにわけて買い込んでおいたのがまだ残っていたから。

 

これはスウェーデン語だけなのかどうなのか知らないけれど、リスやハムスターのように食料を貯めこむこと(下の写真をご参照ください)を表す「ハムスターする」という動詞がある。

Chipetting (say aah)

余計にハムスタっていたおかげでしばらくは食料を買わずに済んだのだった。

じつは、おととしこの買い込みをする際に引っ張り出してきたのは2014年に何の前触れもなくスウェーデンの全ての家庭に配布された「もし危機や戦争が始まったら」という政府の小冊子にあった「食糧備蓄のめあす」というページで、それには何人家族だったら小麦粉何キロ、オートミール何キロ、パスタ何キロなどのこまかいリストが掲載されていたのでそれを参考にして買い物をした。

で、郵便受けに入っていたこの小冊子を見て、「戦争って?何だこれは」とびっくりしたのだが、今から思うとロシアがクリミアを侵攻した後のことだったからその影響で作られたものに間違いないだろう。それがぴんとこなかった私は何とのんきだったのかと思う。

これは私だけではなくて大多数のスウェーデン人も似たようなものだった。ロシアのフェミニストパンクグループPussy Riotのメンバールジーネ・ジャニャン Lusine Djanyan(5年前スウェーデンに亡命)が去年テレビでロシアのウクライナ侵攻についてどう思うか、と訊かれて「私たちは10年前からずっとプーチンがどれだけ危険か言い続けていたけれど、西側諸国はロシア国内のことやジョージアのような「あまりヨーロッパ的ではない国」にプーチンが何をしても関心を示さなかった。」と答えていた。(彼女自身はアルメニア系でアゼルバイジャンで生まれている。)

 

で、その頬袋の備蓄が切れてふと見回すと…

食用油やバターの値段が2-3倍になっている。お米(タイ米)もオート麦も小麦粉もパスタも高い!野菜も高い!!

時々スーパーで特売になるものをねらって買い物に行くけれど、行ったときにはすでに売り切れていたこともよくある。…この土曜日もそうだった。セロリが安いと思って行ったのに~

青空市に行けば安いのがあるかも、と思って市場に行き、まずマッシュルームを…と思ったら八百屋のおじさんが「もうきれいなやつは売り切れ。あっちのだったらひとケース20クローナ!」と言うのでそれを見に行く。表面が少しだけ傷んでいたが、かさはまだ硬くて白かったから「今日料理すればいいだろう」と買う。自分の袋にケースのマッシュルームを移してケースを返しに来たら、隣の八百屋のお兄さんが近づいてきて何も言わずに私に売れ残りそうなセロリを三本どん!とくれた。どうしてセロリがほしいってわかったんだろう??

やっぱり市場はいいなあ…ありがとう~

暗くてよくわからないけれど、マッシュルームは2.2キロもあった。

家に帰って、マッシュルームのスープ、赤ワイン煮、だし煮、オリーブオイルにんにく唐辛子煮、オート麦の炊き込みご飯を作る。

フライパンで作ったマッシュルーム炊き込み麦飯 きのこの香りがしっかり出て美味しい

セロリはカレー味ピクルス、白いんげん煮、サラダ、きんぴら、パコラ、残りは冷凍。