今日のニュースで食料品の値上がりが記録的だと報道されていた。この12か月で17%上昇したという。
ウクライナの戦争が始まって、ガソリンや電気料金だけではなく食料品もどんどん値上がりしている…とよく聞いたけれど、じつは最初の半年ぐらいは食料品に関しては「えーそうなんだ」とのんびり構えていた。
というのは、コロナが急速に広がった時に「買い物に行けなくなるかもしれない」と思って穀物やパスタ、油などを何回かにわけて買い込んでおいたのがまだ残っていたから。
これはスウェーデン語だけなのかどうなのか知らないけれど、リスやハムスターのように食料を貯めこむこと(下の写真をご参照ください)を表す「ハムスターする」という動詞がある。
余計にハムスタっていたおかげでしばらくは食料を買わずに済んだのだった。
じつは、おととしこの買い込みをする際に引っ張り出してきたのは2014年に何の前触れもなくスウェーデンの全ての家庭に配布された「もし危機や戦争が始まったら」という政府の小冊子にあった「食糧備蓄のめあす」というページで、それには何人家族だったら小麦粉何キロ、オートミール何キロ、パスタ何キロなどのこまかいリストが掲載されていたのでそれを参考にして買い物をした。
で、郵便受けに入っていたこの小冊子を見て、「戦争って?何だこれは」とびっくりしたのだが、今から思うとロシアがクリミアを侵攻した後のことだったからその影響で作られたものに間違いないだろう。それがぴんとこなかった私は何とのんきだったのかと思う。
これは私だけではなくて大多数のスウェーデン人も似たようなものだった。ロシアのフェミニストパンクグループPussy Riotのメンバールジーネ・ジャニャン Lusine Djanyan(5年前スウェーデンに亡命)が去年テレビでロシアのウクライナ侵攻についてどう思うか、と訊かれて「私たちは10年前からずっとプーチンがどれだけ危険か言い続けていたけれど、西側諸国はロシア国内のことやジョージアのような「あまりヨーロッパ的ではない国」にプーチンが何をしても関心を示さなかった。」と答えていた。(彼女自身はアルメニア系でアゼルバイジャンで生まれている。)
で、その頬袋の備蓄が切れてふと見回すと…
食用油やバターの値段が2-3倍になっている。お米(タイ米)もオート麦も小麦粉もパスタも高い!野菜も高い!!
時々スーパーで特売になるものをねらって買い物に行くけれど、行ったときにはすでに売り切れていたこともよくある。…この土曜日もそうだった。セロリが安いと思って行ったのに~
青空市に行けば安いのがあるかも、と思って市場に行き、まずマッシュルームを…と思ったら八百屋のおじさんが「もうきれいなやつは売り切れ。あっちのだったらひとケース20クローナ!」と言うのでそれを見に行く。表面が少しだけ傷んでいたが、かさはまだ硬くて白かったから「今日料理すればいいだろう」と買う。自分の袋にケースのマッシュルームを移してケースを返しに来たら、隣の八百屋のお兄さんが近づいてきて何も言わずに私に売れ残りそうなセロリを三本どん!とくれた。どうしてセロリがほしいってわかったんだろう??
やっぱり市場はいいなあ…ありがとう~
暗くてよくわからないけれど、マッシュルームは2.2キロもあった。
家に帰って、マッシュルームのスープ、赤ワイン煮、だし煮、オリーブオイルにんにく唐辛子煮、オート麦の炊き込みご飯を作る。
フライパンで作ったマッシュルーム炊き込み麦飯 きのこの香りがしっかり出て美味しい
セロリはカレー味ピクルス、白いんげん煮、サラダ、きんぴら、パコラ、残りは冷凍。
ハムスターする、って可愛い。 多分英語では言わないです。
今スペイン、モロッコの天候不良でトマトやきゅうりが品薄だってテレビで大騒ぎしているんですが、マーケットや家の近くのトルコ系やキプロス系の八百屋さんには普通に売っているので、なんとなくメディアも煽りすぎ。。。
私も「これ便乗なのでは??」と疑ってます。国産のものも(そして、化学肥料とか使っていないはずの野菜なども)高いのがくやしーい!