このブログで度々触れているが、家内はバスツアーが大好きである。
旅行社からの案内が届くと、チェックに余念がない。
「読売旅行で《A列車で行こう》での天草ツアーがあるけど、オッチャン一緒に行く?」 (家内)
私はと言うと、
同じ空間を見知らぬ人々と共有しながら、決められた時間と場所を団体行動するなんて、苦痛でしかない。
うかうかと屁も出来ないなんて、まっぴらではないか。
いつもなら「やなこった」で済ませる所だが、《A列車で行こう》なら話は別だ。
「行く!!」
昨日は、そのバスツアー当日である。
観光バス乗り場に参集している顔ぶれを見ると、予想してた事とは言え、オバサン率が異常に高い。
「俺・・・やっぱ帰る。」(私)
「早く乗らんね!」(家内)
とは言うものの、乗ってみれば、バスの乗り心地は良いし、シートの窮屈さも無いし、
乗ってる乗客達はお上品な方ばかりで、耳障りなお喋りもほぼ無く、且つ又、放屁をしたくなる事も無く、
加えて、添乗員による折々の観光ガイド付きときている。
誠に快適と言うべきである。
熊本城には、この前訪れたばかりにも拘らず、最初に立ち寄るのは城彩苑であるらしい。
熊本城内にある食事と土産物の集合施設である。
バスツアーと言えば、少し年齢が高い、、、早い話が、ジジババが主要顧客である。
30分から1時間毎にトイレタイムを設ける必要があるのだろう。
お陰で、
「オランダ揚げ一つ頂戴。」
腹も減っていないのに、こんな物を買ってパクつく羽目になる。
未申櫓。
因みに、この日から熊本城天守閣が、外観のみだが、一般公開が可能になった。
城彩苑内にある入場券売り場には、長蛇の列が出来ていた。
熊本駅に移動である。
「皆さーん。この旗見えますか。私の後に着いて来てくださいね。」
添乗員の旗の下、バスツアー乗客は、ぞろぞろとついて行かねばならぬ。
お揃いのバッジをつけて。
これでは、カルガモ親子の行列である。
若干、恥ずかしいものがある。
6番乗り場か。
わーい!
A列車だ。
《A列車で行こう》は、熊本~天草松島間を走る、JR九州が誇る観光列車である。
同じ題名で、松山ケンイチが主演した映画があるのをご存じだろうか。
一つのセンテンスを列車名にしたのは珍しかろう。
先頭に回ってみた。
と言っても2両編成に過ぎないが。
かっこいいぜ。
《A列車で行こう》のAは、天草のAとアダルトのAから付けられたとの事。
落ち着いた色調の車内には、終始ジャズが流れ、
キッズシートにもステンドグラスが。
1号車にバーカウンターがある。
出発15分までは混雑するらしいので、頃合いを見計らって行ってみた。
連結部分も超お洒落である。
1号車。
ここにもステンドグラス。
バーカウンター。
まだまだ混雑していたが、大して待たずに順番が来た。
「 デコポンハイボール(一番人気らしい)を一つね。」
わーい!!
堪えられないぜ。
車旅では絶対に出来ない楽しみ方である。
このまま、とことん飲んだろか。
ハイボール片手に、ジャズでも聴きながら、車窓の風景を楽しむ。
似合いもしないが、それなりに楽しい。
グビグビ
不知火海に浮かぶ山影は、雲仙普賢岳である。
車内アテンダントが、この辺りの御輿来海岸の説明にパネル片手に回ってきた。
そして、
「お二人の、お写真撮りましょうか?」
「あ、いや~、そりゃ、ご親切に。」
よっぽど嬉しかったらしい。
爆笑である。
A列車のロゴマーク越しに不知火海を望む。
三角駅。
どうやら、読売旅行のツアーでは《A列車で行こう》は、ここまでとなっているようだ。
たった30分余りの乗車の後は、バスでの移動らしい。
ちぇ、もう一杯飲んどきゃよかったぜ。
この後も天草ツアーは続くのだが・・・
次回に続く。