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Tシャツとサンダルの候

大船山の冬 その2


昼飯食ったら、そろそろ山登り再開だ。



ザクザクザク



避難小屋から先は、急に雪が深くなる。




うっかりすると、膝まで埋まってしまう深さである。




おや?

山頂の雲が、少しとれてきた気がするが。



山頂が近づくにつれ、山肌を霧氷が覆い出す。

さっきまで垂れ込めてた、ぶ厚い雲の計らいである。



山頂直下の岩場。

風が強く、雪は飛ばされ全くない。



ホイ、到着。

視界は・・・



ゼロである。



こちらが中岳・・・の方向で、



えーい!



こんな訳の分からん景色を撮ってどうする。

こうなったら、

『待てば海路の日和あり。雲がとれるまで時間稼ぎ大作戦 第2弾』 

発動だ。



御池(おいけ)に降りよう。




すっころばないよう、慎重に急斜面を降りたら、




完全凍結の御池である。

やっと一つだけ、この日の目標達成だ。



そーっと。



と、

ここで、



まさかの自撮りである。

山頂で自撮りしなかった分、不意打ちを食らった気分だろう。






氷の世界が、何となく日本庭園風に見えてくる。




対岸までやって来た。




ひび割れから見える氷の厚みは、15~6cmといった所か。




ん?

晴れてきたんじゃね?

『待てば海路の日和あり。雲がとれ・・・』


え、もういいって?

なんにせよ、時間稼ぎが上手くいったかも。

大急ぎで山頂へ戻ろう。



山頂に戻った頃には、霧氷越しに、うっすらと坊がつるが見えてきた。


そうこうするうち、見る間にガスは流れ、



晴れたぜ。




平治岳、北大船山は綺麗に顔を出してくれた。




ついさっきまでぼんやりだった坊がつるも、ハッキリと視界に。

残念ながら、三俣や中岳にかかった雲は、取れないままだが、

タイミングが悪ければ、視界ゼロのまま降りたかも知れないのだ。

これで十分である。






一応、霧氷の赤ちゃんも見られたし。




そろそろ、降りよう。



坊がつる。

後方を振り返る。

午前中の気難しい姿に比べたら、今はすっかり優しげな大船である。



次はいつ登ろうか。


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