10月26日
これまで、旅程としては至極順調だ。
西穂しかり、乗鞍しかりである。
だがしかしである。
好事魔多しとはよく言ったものだ。
早朝、いつものように家内が散歩に連れて行こうと、もこを抱きかかえた時、
「ギャン!!」
もこの悲鳴が。
恐れていた、多発性関節炎の発作が起きてしまったのだ。
少し、長文になる。
この病気は、免疫不全の一種で、抗体が関節を異物と見なし、攻撃してしまう病気である。
対策としては、ステロイドの服用と共に、運動を制限する事が必要で、散歩などは最低限に抑えなければいけない。
今回の発作の原因として、考えられるのは、
もこは、家ではシートに上手に排泄してくれるのだが、何故かキャンピングカーの中ではそれをしてくれない。
そうなると、数時間毎の決まった時間と、その他にも、オシッコをしたいと言う意思表示があった時、もこを車外に連れ出して、散歩をさせる事になる。
必然的に旅行中は、もこの運動量が増えてしまうのだ。
この件は、分かっていた事だが、前回の五島旅行の時は、体調が悪化する事もなかった。
『このくらいは大丈夫だろう』と、甘く考えていたのは確かである。
更にこの日はステロイド服用の日、一番体調が不安定になる日でもあった。
一時はここから高速で取って返し、このまま帰路に就くことも考えたが、ステロイド服用後、暫く様子を見ていると、幸いな事に数時間で効果が表れた。
平常時のもこに戻ってくれたようだ。
但し、今日予定していた黒部ダム観光、明日予定の栂池自然園トレッキングは中止である。
もこを長時間、車に残す訳にはいかなくなったからだ。
「もこ、顔近い!」
体調とともに、食欲も戻ったようだ。
今のところ、そんなに心配しなくてもよさそうだが、もう少し先にと思っていた、帰還を早めたい。
尚且つこの先、立ち寄りたいところも、ある程度割愛しながら、工程を短縮する事にする。
安曇野から、一路日本海を目指す。
急遽の予定変更で、この日の行先など、全然決めてはいない。
「大断層フォッサマグナだって。教科書で習って以来だな。」
30分や1時間程度なら問題ない。
山道を登るようだ。
あれか!
どこぞのオバサンが立っている目の前の崖がその露頭だ。
左右で、明らかに地層が違うのが、解っていただけるだろうか。
これが、糸魚川ー静岡構造線。
所謂、西日本と東日本の地層の境界だ。
ヒョー、である。
更にもう少し進むと、
枕状溶岩の露頭も。
昼時になった。
何を食うかって、そりゃ海鮮だろう。
ケチンボの家内が選んだのは、お手軽海鮮丼。
なんてったって、これで800円なのだ。
富山湾特産、白エビ丼である。
前回、富山を旅した時に、ありつけなかったのが白エビだ。
今回こそは、リベンジしたい。
写真が下手で、ご飯粒と白エビの見分けがつかないが、これは、まごうことなき生白エビ丼である。
では。
甘ーい!
醤油ダレをほんの少しにしたのは正解だった。
白エビの仄かな風合いが消えてしまうところだった。
温泉は天然温泉海王 700円。
宿泊は道の駅カモンパーク新湊。
wifi微妙
走行距離181km 累積走行距離1534km
もこは今のところ、問題なさそうだ。
これからは、様子を見ながら、少しぐらいは観光もしながら帰ろうと思う。