「そうですねぇ。まだ、3~4分咲きですかね。来週がよかですバイ。」
「そげんですか。有難うございます。」
先週、
河津桜の開花状況を、アスペクタに問い合わせした時の返事である。
週も変わって中頃となった昨日、南阿蘇へと車を走らせた。
外輪山の斜面を埋め尽くす、約6700本の河津桜。
阿蘇五岳を背景にしてのお花見だ。
九州で一番豪華な花見ではなかろうか。
噴煙を上げる阿蘇中岳。
ピンクの海に、暫し沈むとしよう。
これだけの本数である。
散り始めた桜もあれば、まだ蕾のものもある。
個体により開花のずれはあるものの、全体的には、程良き頃合いと言えるのではなかろうか。
阿蘇五岳が良く見える特等席に、ピクニックシート広げたら、
これだ。
残念ながら、ビールと言う訳にはいかないようだ。
「運転、誰がするとね。」(家内)
よーく、わかっとります。
暖かい珈琲が何よりです。
そして、ヤツが作ったサンドウィッチなどを頬張る。
何たるお行儀の良さであろうか。
ムシャムシャ、モグモグ。
「どうした。何か言わんか。」(家内)
「美味しゅうございます。」(私)
昼飯後、
遊歩道に沿って、斜面を登って行く。
傾斜は緩やかだが、全部を見ようとすれば、そこそこ距離を歩く事になる。
花見としては、いい運動だ。
河津桜の植栽エリアは、ここまで。
ここから上は、陽光桜という品種に代わる。
この品種は、3月末頃に花期が来るらしい。
てことは、その時期には、もう一度花見できるって事か。
赤松の巨木からは折り返す。
足下をふと見やれば、八代亜紀や、
五木ひろしの名が見える。
その他、華原朋美や中西圭三、何故か海部俊樹の名前まで。
帰りは舗装路を下っていく。
野外劇場アスペクタ。
駐車場付近まで降りてきた。
地元放送局だろうか?
河津桜のエリアはこれからなのに、もう息を切らしている女性レポーターとすれ違う。
無事に放送できたか、誠に心配である。
うららかな日差しの中での花見。
週末に向けては、天気が崩れて行くようだし、いいタイミングだった。
「そんじゃ、折角ここまで来たんだし、あそこに寄って行くぞ。」
続く