見出し画像

Tシャツとサンダルの候

オオキツネノカミソリと凶悪なアイツ

井原山のオオキツネノカミソリが見頃と聞く。

全国的に熱中症アラートが鳴り響く昨日、


「見に行くか?」(私)

「行く。」(家内)



水無登山口駐車場から木橋を渡ると、すぐにその姿が見えてくる。

この山は初めての家内。


「いきなり咲いとるやん。」

「んだ。」



沢を縫うように登山道は延びる。

沢の冷気で、下界の酷暑が嘘のようである。



ハグロソウ




程なく群生地に到着。




シダの緑とオオキツネノカミソリのオレンジ。

なんとも鮮やかである。

















登山道両脇を彩るオオキツネノカミソリ。




少し脱線する。


この時期の井原山登山は、虻との闘いと同義語である。

前回登った際、何カ所も虻に噛まれた挙げ句、アレルギー反応まで起こしてしまった私。

虻に完膚なきまでに叩きのめされた。


「大丈夫ね。あたしは虫刺されに人一倍弱いとよ。」

「だからよ。」


今回、あの凶悪なる井原虻に対し、断固たる対抗措置をとる。



先ずは虻蜂用極太線香である。

これを各自ぶら下げて歩く。

これで、いかに図々しい虻と言えども、近くに寄っては来れまい。

まだある。

虻が出没するエリアに達するや、互いに全身くまなく防虫スプレー噴霧だ。

その念の入れようたるや、危うく呼吸困難になるほどである。

家内などはその上に、防虫アームカバーまで。

これだけの準備をしたのに、


「あ、噛まれた!!」

「かゆっ!俺も肘ば噛まれとる。」


恐るべし、井原虻!



この辺で、キツネノカミソリに話を戻そう。




林間を埋め尽くすオレンジの群生。

見事と言うしかない。



私の未熟な腕では、この奥行き感を表現出来ないが、

ずーーーっと森の奥まで、オレンジは続いている。






激坂が始まった。

纏わり付く虻に、悪態をつきながら登る私達。



虻にウンザリした頃、ようやく山頂稜線が、木の間隠れに見えてきた。




ふう。

稜線に出たぜ。



風に揺れるコオニユリ。




到着。

山頂では、日差しが照りつけるでもなく、吹き渡る風が実に気持ち良い。



眼下を見下ろせば、博多湾が手に取るようだ。




オトギリソウ


そんじゃ、軽くオヤツにすっか。



りんご飴みたいなパンとな。




なるほど。

りんご飴みたいなパンである。


パクリ


あら、美味しい。



下山は同じルートをUターン。

今度はあの激坂を下り、オオキツネノカミソリを再び楽しみ、そして、纏わり付く虻に悪態をつく。



登山口近くの鍾乳洞。

穴からミストが吹き出しているのが分るだろうか?


周辺の苔には、ミストで出来た水滴が。



「11.5℃ぞ。涼しかあ。」

「結局、オッチャンの断固たる対抗措置って、何一つ効き目なかったじゃん。」

「何言うか。前回は俺一人で4箇所。今回は二人で1箇所ずつ。大成功たい。」


そもそも、苦情を言うなら、あの凶悪虻に言ってくれ!


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

最新の画像もっと見る

最近の「山を行く」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事