3月28日
この旅も、最終盤に差し掛かってきたようだ。
ついに大分県入りである。
先ずは、臼杵の摩崖仏へ立ち寄る。
ホキ石仏第二群
石仏は、いくつかの場所に分かれて彫られている。
阿弥陀三尊像。
首や肩の継ぎ目がお解りだろうか。
どの石仏も、一時は損傷が激しく、崩落していたものも多く、組み立て修復されたものだ。
次の石仏群への移動。
山王山石仏。
古園石仏。
大日如来像。
摩崖仏下は公園になっており、ここでも桜が満開となっていた。
今年ほど、何回も花見が出来た年はないだろう。
各県の桜を堪能させて貰った。
別府へ移動。
別府と言ったら、地獄巡りだ。
とは言っても、子供が小さかった時以来だから、20数年ぶりだが。
あ、そうだ。
高２の時、バイトで稼いだ金を持って、正月に友達と二人で遊びに行き、スト・・・
止める。
この話は、私の名誉に傷が付く恐れがあるので、これ以上はしない。
坊主地獄を除き、各地獄は、ペット持ち込みOKである。
但し、土産物屋を通り抜けないと、入場できない場所も多い。
もこをバッグに入れているとは言え、気兼ねせざるを得ない。
大急ぎで通り抜けねば。
海地獄。
コバルトブルーの地獄だ。
硫黄泉が物凄い音と共に噴出している。
「ビョーって噴き出してる所は？」（家内）
？
ビョーって噴き出しとるやん。
「なんか違ーう。」
温泉熱を利用した温室では、鬼蓮が栽培されいた。
かまど地獄。
「ここ？ビョーって噴き出すところは。」
ここでは、幾つかの違った色の地獄が見られた。
ははーん。
お前が言ってるのは、間欠泉の事じゃな。
それなら、まだ先たい。
鬼山地獄。
温泉熱で鰐の飼育がされている。
芋洗い、じゃなくて鰐洗い状態である。
白池地獄。
ここでは、ピラルクやピラニアなどの、熱帯魚の飼育がなされていた。
「ビョーって・・・」
まだ先！！！
ここまでの地獄は、近くに固まっていて、全てを歩いて周れるが、次の地獄には、車で10分ほど移動する事になる。
因みに、各地獄は組合組織になっているようで、
『地獄組合』って・・・
まあ、それ以外、名前のつけようはないだろうけど。
血の池地獄。
「結局、ビョーって噴き出すとこなかったやん。」
やかましか！！
何遍も言いよるやんか。
お前が期待しとるのは、竜巻地獄。
もう一つ先たい！
「あ、まだあるとね。」
ここたい！
世界の間欠泉の中でも、この竜巻地獄は休止時間が短いんだそうだ。
固唾を飲んで、待ち構える観衆。
唐突に、それは
ビョーー！
っと、噴き出した。
気が済んだか。
以前から、別府の駅前高等温泉と竹瓦温泉には、入ってみたいと思ってた。
今日、どちらかに浸かってみよう。
ヘルスが立ち並ぶ、素敵な路地を抜けると・・・
さっきまでの路地とは不釣り合いな、風格のある建物が、目に飛び込んできた。
竹瓦温泉である。
明治12年創業。現在の建物になったのは昭和13年だそうだ。
創業当時、竹葺きの屋根だったのが、後に瓦葺となった。
だから『竹瓦温泉』と呼ばれるようになったとか。
砂湯が名物だが、今回は普通浴だけにした。
因みに普通浴だけだと、入浴料は100円である。
受付のオバサンから、
「福岡の広報誌の方が来ちょるけん、よかですか。」
へ？
「後で撮影しに、お風呂の中に入ってきても。」
あ、はい。
え？
脱衣場から浴場まで、階段で降りて行く。
私一人の完全貸し切り状態である。
体を洗い、シャンプーも済ませ、ゆっくりと湯船に浸かっていると、
「失礼しまーす。」（カメラマン）
ありゃま。
本当に、来ちゃったよ。
撮影が始まった。
えーっと・・・・・
とっとと、上がろっと。
カメラマンに訊いたら、撮っていたのは動画だそうだ。
何の用途に使われるのかは、聞いていない。
多分、私は映らないように撮っていたとは思うが、もしも、もしもだ。
何らかの機会に、皆さんがこの動画を目にする事があって、そこに私のアンタッチャブルな物が、仮に映っていたとしても、それは私の与り知らぬ事だ。
私に苦情を言われるのは、筋違いである。
別府付近には道の駅は無い。
泊りは別府湾SAにした。
wifiばっちりだが、駐車場所が遠くて届かず。
走行距離106km 累積走行距離1816km
