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Tシャツとサンダルの候

悪巧みの兄弟旅行

12月4日



うきは市にある菩提寺で、親父の十三回忌を執り行った。

焼香をあげるのは、兄弟夫婦だけである。


さて、である。


何故我が家ではなく、お寺さんに手間をかけさせてまで、

そして、兄弟揃って遠い浮羽まで出かけて、法事をしたかというと・・・



法事にかこつけた大分兄弟旅行を計画するのに、実に便利だったからである。

こんな悪巧みを思いつく私は、大したバチ当たりと言うべきだが、

そのお陰で、別府地獄巡りの時間的余裕が出来たのだ。

親父も草葉の陰で、「廣の奴め」と苦笑いしている事だろう。



地獄巡りは、海地獄からスタート。


「私、何年ぶりやろか。」

「多分俺は、修学旅行以来やから・・・」



それぞれ頭の中で、すぐに年数計算が出来ないくらい、久しぶりの様子。





鬼石坊主地獄








かまど地獄





鬼山地獄



兄弟達が思い出せないくらいの昔から、この地獄では、巨大な鰐が飼育されている。




白池地獄





血の池地獄





竜巻地獄




程よき時間となった。

宿泊地へ移動である。

臼杵湾に突き出た半島の突端、川口屋別邸久楽が、この日のねぐらだ。



その歴史は古く、かつては遊郭だったそうな。


どこからか、三味線の音と嬌声が聞こえてきそうである。


今も残る機銃掃射の弾痕。




「お食事はお二階となっております。」


恐らく、遊郭時代とさほど変わっていないと思われる大広間に通された。

この旅の主題が、これから始まる。



臼杵に河豚あり。河豚は臼杵にあり。

河豚三昧コースの始まりだ。

「臼杵の河豚は、少し厚めに切るのが特徴でして・・・」(仲居さん)


他所の薄切りのつもりで、一度に何枚もすくって口に運ぶと、


「噛むのが大変です。ホホホ」(仲居さん)

「気をつけます。」(一同)



では、厚めの薄切りを2枚ほどを箸で掴み、

いただきまーす。


「あー、美味しいー!」

「うん、この厚さがよかね。」


その噛み応えと旨味たるや、さすが河豚と言うべきである。



こうなると、ビールでは太刀打ちできない。

持込み料を払ってまで、持ち込んだ特上の酒【作】が相手だ。



河豚の唐揚げ




河豚鍋も他とは少し違う。

一人ずつのお椀に、先ずはアラのみが取り分けられる。

コラーゲンタップリ、女性陣には大人気である。



そのあと、野菜とお餅が鍋に入れられ、

最後に、


「雑炊でございます。」(仲居)

「おー。」(一同)


敢えて卵は溶き入れない。

河豚の旨味だけを味わって欲しいから。

と、勝手に推測し、、、



ズズ、ズズ、ズズ。



もー、美味いのなんのって!



続く

コメント一覧

minou_yamatai
@corgi_yume 豊後水道は関サバ、関アジをはじめ、美味い魚の宝庫。
河豚も最高なんです。安いしね。
corgi_yume
ふ・ふ・ふ
ふぐですかぁ(@_@)

最高ですね\(^o^)/
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