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謙虚であれ&素直な心・2・

2013-02-20 22:10:40 | コノ世の隠れた一面【1】

素直とは何か?逆境であれ、順境であれ、その与えられた境涯に素直に生きることである。謙虚の心を忘れぬことである。松下幸之助 特集著書「道をひらく」より引用)

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謙虚であれ&素直な心・1・のつづき

素直な心の効用10ヵ条

第1条 なすべきをなす 
 素直な心が働いたならば、なすべきことを正しく知り、
 それを勇気をもって行なう、という姿が生まれるようになる
第2条 思い通りになる 
 素直な心になれば、すべてに対して順応していくことができるから、
 何でも自分の思い通りにすることができるようになる
第3条 こだわらない 
 素直な心になれば、何事に対してもこだわりやわだかまりが心にのこらないようになってくる
第4条 日に新た
 素直な心になれば、現状にとらわれることなく、日に新たなものを生み出していくことができるようになる
第5条 禍を転じて福となす 
 素直な心になれば、危機に直面してもこれをチャンスと受けとめ“禍を転じて福となす”こともできるようになる
第6条 つつしむ 
 素直な心になれば、自分の立場をわきまえて、つねにつつしむという見識も生まれてくる
第7条 和やかな姿 
 素直な心になったならば、いらざる対立や争いがおこりにくくなって、
 和やかな姿が保たれるようになる
第8条 正邪の区別 
 お互いが素直な心になったならば、何が正しいか正しくないかという区別がはっきりし、共同生活の秩序が高まってゆく
第9条 適材適所の実現 
 素直な心というものは、よいものはよいものと認識し、
 価値あるものはその価値を正しくみとめることのできる心である
第10条 病気が少なくなる
 素直な心になれば、病気になりにくくなり、たとえなっても比較的直りやすくなる

素直な心を養うための実践10ヵ条

第1条 つよく願う 
 素直な心を養うためには、まず素直な心になりたいというつよい願いをもち続けることが必要である
第2条 自己観照 
 素直な心を養うためには、たえず自己観照を心がけ、
 自分自身を客観的に観察し、正すべきを正してゆくことが大切である
第3条 日々の反省 
 素直な心を養うためには、毎日、自分の行ないを反省して、
 改めるべきは改めてゆくよう心がけることが大切である
第4条 つねに唱えあう 
 素直な心を養うためには、素直な心になるということを、
 日常たえず口に出して唱えあうようにしてゆくことが大切である
第5条 自然と親しむ 
 素直な心を養っていくためには、心して自然と親しみ、
 大自然の素直な働きに学んでいくことも大切である
第6条 先人に学ぶ 
 素直な心を養っていくためには、先人の尊い教えにふれ、
 それに学び、帰依していくことも大切である
第7条 常識化する 
 素直な心を養っていくためには、それを養うということ自体を、
 お互いの常識にすることが大切である
第8条 忘れないための工夫 
 素直な心を養うためには、素直な心になることを忘れないための工夫をこらすことも必要である
第9条 体験発表 
 お互いそれぞれの素直な心の実践体験の内容を発表しあい、
 研究しあってゆく
第10条 グループとして 
 素直な心を養っていくためには、互いに素直な心を養う仲間同士として協力しあっていくことが大切である
 
  ・謙虚であれ&素直な心・1・のつづき

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謙虚であれ&素直な心・1・

2013-02-17 22:50:58 | コノ世の隠れた一面【1】

松下幸之助創設者は、「素直な心」を次のように定義しています。

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松下幸之助創設者は、「素直な心」を次のように定義しています。「素直な心とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心であります。また、静にして動、動にして静の働きのある心、真理に通ずる心であります」。
 お互い人間が最も好ましい生き方を実現していくには、それにふさわしい考え方や行動をすることが大切で、その根底になくてはならないものが「素直な心」であるというわけです。
 ここでは、松下幸之助著『素直な心になるために』(PHP研究所刊) の中から一部を抜粋編集し、「素直な心」の有様について、さまざまな角度からご紹介していていきます。

素直な心の内容10ヵ条

第1条 私心にとらわれない  
素直な心というものは、私利私欲にとらわれることのない心、私心にとらわれることのない心である ~
第2条 耳を傾ける  
素直な心というものは、だれに対しても何事に対しても、謙虚に耳を傾ける心である 
第3条 寛容  
素直な心の内容の中には、万物万人いっさいをゆるしいれる広い寛容の心というものも含まれている 
第4条 実相が見える  
素直な心というものは、物事のありのままの姿、本当の姿、実相というものが見える心である 
第5条 道理を知る  
素直な心というものは、広い視野から物事を見、その道理を知ることのできる心である
第6条 すべてに学ぶ心  
素直な心というものは、すべてに対して学ぶ心で接し、そこから何らかの教えを得ようとする謙虚さをもった心である
第7条 融通無碍  
素直な心というものは、自由自在に見方、考え方を変え、
よりよく対処してゆくことのできる融通無碍の働きのある心である
第8条 平常心 
素直な心というものは、どのような物事に対しても、平静に、冷静に対処してゆくことのできる心である
第9条 価値を知る  
素直な心というものは、よいものはよいものと認識し、
価値あるものはその価値を正しくみとめることのできる心である
第10条 広い愛の心  
素直な心というものは、人間が本来備えている広い愛の心、慈悲の心を十二分に発揮させる心である

素直な心のない場合の弊害10ヵ条

第1条 衆知が集まらない  
素直な心がない場合には、人のことばに耳を傾けようとしなくなり、その結果、衆知が集まらないようになる ~
第2条 固定停滞  
素直な心がない場合には、現状にとらわれて創意工夫をおこたり、進歩向上のない固定停滞の姿が続いていくようになる
第3条 目先の利害にとらわれる  
素直な心がない場合には、目先の利害にとらわれて物事を判断した行動をとりやすく、
将来の発展を損なう場合が少なくない
第4条 感情にとらわれる  
素直な心がない場合には、感情にとらわれ、われを忘れて、思わぬ失敗を招くことにもなりかねない
第5条 一面のみを見る  
素直な心がない場合には、物事の一面のみを見て、それにとらわれがちになってしまう
第6条 無理が生じやすい  
素直な心がない場合には、とかく物事にとらわれがちとなり、ついつい無理をしてしまうことになりやすくなる
第7条 治安の悪化  
素直な心がない場合には、個々人がバラバラとなって共同生活の秩序も乱れがちとなり、治安が悪化しやすくなる
第8条 意思疎通が不十分  
素直な心がなければ、率直にものを言うこともなく、素直に耳も傾けないために、互いの意思疎通が不十分となりがちである
第9条 独善に陥りやすい  
素直な心がない場合には、自分の考えにとらわれ、視野もせまくなって、往々にして独善の姿に陥りかねない
第10条 生産性が低下する  
素直な心がない場合には、いろいろな無駄や非能率が多くなって生産性というものが低下するようになる 

 ・・つづく~謙虚であれ&素直な心・2・

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老子「第七十七章」道徳経

2013-02-15 23:21:57 | 老子「道徳経と伊勢白山道「徳経81~38

天之道其猶張弓與。「天の道はそれ猶(な)お弓を張るがごときか。
無為自然の天の道は、弓に弦を張るときと似ている。
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・老子「第七十八章「道徳経と伊勢白山道」徳経 
第七十七章 
*老子を英訳http://www.chonmage-eigojuku.com/magetan/roushi08.html
・原文 「書き下し文
天之道其猶張弓與。「天の道はそれ猶(な)お弓を張るがごときか。
者抑之、下者擧之。「高き者はこれを抑え、下(ひく)き者はこれを挙(あ)ぐ。
有餘者損之、不足者補之。「余りある者はこれを損(そん)じ、足らざる者はこれを補う。

天之道損有餘而補不足。「天の道は余り有るを損じて而(しか)して足らざるを補う。
人之道則不然、損不足以奉有餘。「人の道は則(すなわ)ち然(しか)らず、足らざるを損じて以(も)って余り有るに奉(ほう)ず。
孰能有餘以奉天下。唯有道者。「孰(た)れか能(よ)く余り有りて以って天下に奉ぜん。唯(た)だ有道の者のみ。

是以聖人、爲而不恃、「ここを以って聖人は、為(な)して而も恃(たの)まず、
功成而不處、其不欲見賢。「功成りて而も処(お)らず、それ賢を見(あら)わす欲(ほっ)せず。 

現代語訳 無為自然の天の道は、弓に弦を張るときと似ている。 上の部分は下に引き下げ、下の部分は上に引き上げる。
弦の長さが長すぎれば短くし、短すぎればつぎ足す。 この様に天の道は余った所を減らして足りない所を補っているのだ。 しかし人の世の道はそれとは逆で、足りない所からさらに奪って余っている所に補っている。 自らに余るものを人々に分け与える者は誰であろうか。それは「道」を知った者だけである。 そうして「道」を知った聖人は、何かを成し遂げてもそれに頼らず、 過去の功績にいつまでもしがみつかず、自分の賢さを人に誇る事も無い。 
英訳文 Heaven's way is like to string a bow. You lower the upper part and lift up the lower part. If a string is long, you shorten it. If it is short, you add to it. Heaven takes from the haves and gives to the have-nots. But human world is opposite of it. It takes from the have-nots and gives to the haves. Who is able to give people his fortune? Only a person who knows "the way". So the saint who knows "the way" does not rely on his success, does not cling to his achievement, does not boast of his wisdom. *すべては水平に戻されます 2012-12-28 伊勢ー白山 道
 記事全文http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20121228
老子の言葉 第七十七章
(独自の超訳)
天界が行う方法(道・真理・法則)とは、弓に弦を張るときと似ています。
高い所は押さえ込み、低い所は持ち上げます。
弦の長さに余りがあれば短くし、弦が短くて足らなければ継ぎ足して補います。

天界の方法とは、このように余ったものを減らして、足らないものを補うのです。
しかし、人間が行う方法はそうではなくて、足らない方を更に減らして、有り余る方に奉納してしまいます。

どんな人物が、自分の有り余るものを社会の困る人々に奉仕するのでしょうか?
それは道徳心を身に付けた者だけが、これを出来ます。

だからこそ聖人は、何かを成し遂げても要求はせず、大きな功績を上げてもそれに安住はせず、
自分の賢さを他人に見せることを嫌がります。

原文
天之道、其猶張弓與。者抑之、下者擧之。有餘者損之、不足者補之。
天之道、損有餘而補不足。人之道則不然、損不足以奉有餘。
孰能有餘以奉天下。唯有道者。
是以聖人、爲而不恃、功成而不處、其不欲見賢。

(感想)
「高い所は押さえ込み、低い所は持ち上げます」
「天界の方法とは、このように余ったものを減らして、足らないものを補うのです」
「人間が行う方法はそうではなくて、足らない方を更に減らして、有り余る方に奉納してしまいます」

これはまさに、コノ世での金の流れ、税金の流れを老子が表現しています。
大海の海面とは、海底がどんなに深かろうと浅かろうと、常に高さが一定に調整されています。
これが法則であり、天の意志だということです。
しかし人間界では、金持ちには更に金が集まり、貧乏人からは更にお金が逃げる仕組みに成っています。

しかし、天の意志とは、どこまでも細部にまで貫徹しており、水平を完璧に取ります。
金銭が突出して多ければ、他の物事(健康・寿命・家族関係・・・・)などをもって調整され、
金銭が少なければ、自分が気付かない物事の自由が与えられているものです。
それぞれにおいての一長一短をもって、水平が保たれています。

だから、コノ世でコッソリと得をしたと思っていましても、自分が気付けない物事で調整「されて」いるのです。大海を水平に保つほどの法則から、人間自身の生き方も逃れることは絶対に出来ません。
これが見えない分からないために人間は、他人を見ては心配心や怒り、不平不満を持ちます。しかし、そんな必要は一切無いし、それは限定時間(人生)においては損なことなのです。
だから、何が有ろうとも現状に感謝が出来る人間が、コノ世では最もお得(徳)です。

この自分が気付かない内に、天により完璧に調整されている事実とは、人間が最も畏れるべきことなのです。
天が何事も水平にする力を緩和する方法が、道徳心を持って行う「行為」であり、自分自身を最終的に助けることに成ると老子は示唆しています。

人間は短い人生の間に、どんなに何かにおいて突出しようが、最下層に居ようが、すべての人間が平等に死を迎えて裸に剥かれて水平に戻されます。なんと畏れるべきことでしょうか。
長い視点で見れば、やはり完璧に平等なのです。死後の世界も含めれば、一厘まで帳尻も合わされます。
結局は、生きる間はどんな境遇でありましても、その中でも感謝をしていることが最も尊い生き方であり、最善なのです
そして、原文の最後に有りますように、「謙虚であれ」ば大丈夫なのです。

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老子「第七章」道徳経

2013-02-12 22:57:58 | 老子「道徳経と伊勢白山道「道経1~37
天長地久。「 天は長く地は久(ひさ)し。
天は永遠であり、地は久遠である。
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・老子「第六章「道徳経と伊勢白山道」道経 
第七章 *老子を英訳http://www.chonmage-eigojuku.com/magetan/roushi01.html
・原文 「書き下し文
天長地久。「 天は長く地は久(ひさ)し。
天地所以能長且久者、「天地の能(よ)く長く且(か)つ久しき所以(ゆえん)の者は、
以其不自生、故能長生。「その自(みずか)ら生(しょう)ぜざるをもって、故(ゆえ)に能く長生(ちょうせい)す。 

是以聖人、後其身而身先、「ここをもって聖人は、その身(み)を後にして而(しか)も身は先(さき)んじ、
外其身而身存。「その身を外にして而も身は存(そん)す。 
非以其無私邪、故能成其私。「その無私なるをもってに非(あら)ずや。故に能くその私(わたくし)を成す。 

現代語訳
天は永遠であり、地は久遠である。
天地がその様に永久であるのは、
自ら永久であろうとする意志が無いからだ。

だから「道」を知った聖人はわが身を後回しにしながら周囲に推されてその身は人の前に立ち、
わが身を人の外側に置きながら周囲に推されてその身は人の中心にある。
これはその人が無私無欲であるからではないだろうか。
無私無欲であるからこそ、自分をつらぬいていけるのだ。 

英訳文
Heaven and earth are eternal, because they never want to be eternal. So the saint who knows "the way" tries to follow people, but people follow him. He tries to put him outside of people, but people put him at the center of them. It is because he is disinterested. He can keep his mind because he is never attached to himself.


*先に結果を思わないのが極意 2012-09-04
   伊勢ー白山 道 記事全文 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20120904
老子の言葉 第七章
(独自の超訳)
天は永遠であり、大地も永遠です。
天地が永遠であるのは、自分の意志で永遠であろうとは思わないからです。
これが、長く物事が継続する秘密なのです。

だから真理(道)を知った聖人は、自分のことを他者のために後回しにしていても、
自然と周囲の人たちが聖人を押し出して先頭に立たせます。
また、聖人が遠慮をして他の人たちの輪の外側に居ても、周囲の人たちが自然と聖人を取り囲んで、
聖人を輪の中心に置きます。

これは聖人が、無私無欲だからこそ自然とそう「成る」のです。
これは人が、物事を自然と達成するための秘訣なのです。

原文
「天長地久。天地所以能長且久者、以其不自生、故能長生。是以聖人、後其身而身先、外其身而身存。非以其無私邪、故能成其私。」
(感想)
これは、老子がカンナガラ(自然体)の極意について説明しています。
また、「慌てる◎◎は貰いが少ない」「急いては事を仕損じる」という、戒めを示唆しています。
更にもっと言えば、老子が
「脱力しなさい」「ムダな力を抜いて、淡々と挑戦しなさい」
と、言っているようにも感じます。

要は、世の中で成功する人間は、「自分は世の中で成功したい!」とは“初めから”思わないのです。
普通の人間は、この時点ですでに間違っています。
老子が言うには、そうでは無くて、
無私無欲で「世の中に貢献したい!」と思う人間が、自然と周囲に導かれて成功への階段を昇ると言います。結果的には、これが早道なんだとも言います。

これは勉強でも言えます。
「良い点数を取るのだ!」という思いからの勉強法は、試験の本番に弱いのです。
焦って急いで上辺だけを記憶しようとすることに「成る」からです。
そうでは無くて、
普段の点取りの定期試験は弱くても、中身の理解に重点を置いていれば、“試験の範囲が広い”入試本番には強いのです。
公式を覚える勉強法は直ぐに問題が解けますが、公式を導き出した過程を理解した人間は非常に強いのです。

この第七章は、まさに老子らしい言葉のエッセンスが詰まっています。
これを二千年以上も前に生きた老子が言ったのですから、とても敬意を表します。
しかし、「無欲で物事に挑戦しなさい」とは、自分の自我(じが:ワレヨシの思い)が邪魔をして、現代人には非常に難しいテーマです。

私たちは「挑戦する前から」、結果を望んでいます。先に結果を考えています。
このような思い(自我)が強い人間ほど、未来を気にしたり、占いなどを好みます。
老子は、「それがオカシイのだ」と言っています。
挑戦する前から結果を置く不自然さ、今の目の前の物事を捨てて空白の未来を見ていては、失敗するのが当然だという意味なのです。
しかし、私たちは先に結果を置いていますね。

人間は、その過程を大切にしていれば、結果は自然と良いモノが付いて来るとも響いて来ます。
今日から1日1日の過程を大切にして生きて見ましょう。
必ず良い方向に向かいます。

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無私と自然 2017-08-20 老子の人生論
伊勢ー白山 道 記事全文
 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20170820

参考記事:老子の言葉 第七章「先に結果を思わないのが極意」

「老子の人生論」第七章

こうでなければ生けない、と思わない事こそ継続する。
私には、これが無いから出来ない、と思わないからこそ達成ができる。

長生きしなければ生けない、と思い詰めるほど結果は良くない。
自然にお任せする、という態度こそが物事が、全てが継続する秘訣です。

自分の為、の物事は伸びません。
他人の為、の物事は継続し発展します。

無私、自分を無くして行くほど、周囲の中で逆に目立ち始めます。
自分ありき、に成るほど周囲は離れて行き、忘れ去られます。何も成すことが出来ません。

聖人は、他人のためだけに生きるからこそ、逆に何かを自然と成すことが可能です。
聖人が聖人と呼ばれる秘密がここに有ります。

(感想)
* 「私には、これが無いから出来ない、と思わないからこそ達成ができる」

人は、「今の自分に無いから」という理由だけで、初めから意識して見る範囲の選択肢が限定されています。
・お金 ・男女の違い ・住む場所 ・容姿の先入観 ・学歴 、・・・・・。

「今の自分に有る範囲」でしか探さない、見ない、とすれば、目を半分閉じたままで探している状態かも知れません。
そうでは無くて、
・ 自分の思い込みに注意しましょう。
・ もっと自分の素直な思いを見詰めてみましょう。
・ 他人の意見も素直に聞いて行くこと。でも、自分の自然な思いを優先しながら。

例では、有名な俳優さんに多いケースが、
・ 自分から俳優に成ることを考えても居なかった。自分の視野に無かった。
・ 初めの切っ掛けは、家族が押したから。スカウトされたから。
・ 自然と周囲に押されて成った。

でも自分には、何かを勧めてくれる人は居ない。
こういう人は、どうすれば良いのでしょうか?
そこで老子は、
* 「他人の為に生きて見てはどうだろうか?」
と問い掛けています。

他人の為に生きる人は、
・ 輝き始める。
・ 物事の中心に自然と成る。(家庭でも、組織でも自然と中心の存在。経営者にも)
・ 幸福に成る。

更には、「無私」(むし)に成ること。
「自分が無い」、とは何と崇高なことでしょうか。
・ 自分が無い=悟り
です。

人は、自分という「我」を無くする為に誰もが生まれて来ています。
これが人類の人生修行の目的です。
自分の我(ワレヨシ心)が無くなるまで、転生は継続します。これでもかと。

無私に成れる最善の方法が、
* 「他人の為に生きること
* 「自分のためだけに生きるな」
これを老子が提案されています。

これを社会の中で貫徹した人は、聖人であり、自然と何かを成して行き、
自然と社会の中心に置かれると老子は言っています。
これは、どんな宗教的な修行にも勝る、最善・最良の方法だと思います。

どうせ消えて行く命ならば、
無私、自分を無くしながら、
他人の為に生きて見ること。

これは今の社会でも、病んだ自分の心を癒やし、自分を自然と幸福に変えて行く最善の方法だと感じます。
先ずは、自分の家庭から、自分の縁者から、このような気持ちで生きて見ることを参考にしてください。
でも、無理は不要です。自然に、が大切です。
何かが変わり始めます。

生かして頂いて 有り難う御座います


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老子「第六章」道徳経

2013-02-10 21:17:37 | 老子「道徳経と伊勢白山道「道経1~37
谷神不死。「谷神(こくしん)は死せず。
万物を生み出す谷間の神は、とめどなく生み出して死ぬ事は無い。

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・老子「第五章「道徳経と伊勢白山道」道経 
第六章 *老子を英訳http://www.chonmage-eigojuku.com/magetan/roushi01.html
・原文 「書き下し文
谷神不死。「谷神(こくしん)は死せず。
是謂玄牝。「これを玄牝(げんぴん)と謂(い)う。
玄牝之門、是謂天地根。「玄牝の門、これを天地の根(こん)と謂う。
緜緜若存、用之不勤。「緜緜(めんめん)として存(そん)する若(ごと)く、これを用いて勤(つ)きず。  

現代語訳
万物を生み出す谷間の神は、とめどなく生み出して死ぬ事は無い。
これを私は「玄牝(げんぴん) - 神秘なる母性」と呼ぶ。
この玄牝は天地万物を生み出す門である。
その存在はぼんやりとはっきりとしないようでありながら、その働きは尽きる事は無い。 

英訳文
Valley goddess who produces all things never dies. I call her "mysterious motherhood". Heaven and earth appeared from her gate. Her existence is vague and obscure. But she is producing all things unceasingly.


*老子は、ただの堅物ではなく柔軟である  2012-08-29
  伊勢ー白山 道 記事全文http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20120829
老子の言葉 第六章
(独自の超訳)
万物を構成する陰陽において、陰の深い谷の割れ目に住む神は、不老不死なのです。
この不可思議な神を、私は女性神と呼びます。
この女性神の割れ目の入り口(谷の門)から、この世の全てが生まれます。
何歳に成っても、この門の働きだけは青春を維持して、枯れることがありません。

原文
「谷神不死。是謂玄牝。玄牝之門、是謂天地根。緜緜若存、用之不勤。」
(感想)
この第六章においては老子が、
まあ君たちに、難しい事ばかりを説明しても疲れるだけだろう。ところで、私も含めて全員が女性“だけ”から生まれることを、君たちは不思議に思わないのか?」
と、語り掛けるように感じます。

私たちは、それがアタリマエとして不思議に思わない物事が、世の中にはたくさんある訳です。
しかし、幼児の時は「それはなぜ?なんで?」と気付いているわけです。
そして年齢が進むにつれて、アタリマエという先入観に染められて行きます。
コノ世の学問も、それが決まり・アタリマエとした上で「覚えて」いきます。果たして、このアタリマエを記憶する学問が正しいのでしょうか?
公式に間違いや、不足点は無いのでしょうか?
老子の生きた時代から数千年が経過しても、人類は精神的に何も進歩していませんから、根本的な間違いが今のアタリマエには在るのでしょう。

人間は目も2つ、鼻の穴も、肺も腎臓も、金玉、卵巣、手足、・・・・コノ世のすべてにおいて2つの「陰陽」が意識されて創造されています。
老子は「陰・陽」を語り、
日本の空海は「胎蔵界:たいぞうかい」・「金剛界・こんごうかい」という2つの世界から構成されるのが、コノ世の秘密(密教)だとしています。

老子が言う「陰」=空海の胎蔵界(見えない世界)。 「陽」=金剛界(見える世界)。
空海が「胎」という母体をイメージさせる言葉を選ぶのも、やはりその性質を意味しています。
このような視点を持って、今日の老子の言葉を再び観ますと、

コノ世で物事(仕事・家庭・勉強・・・・)を成すには、
まだ形に成らない、見えない段階において、
自分が希望する物事に対して母性的な“愛情”を持つことが大切であり、それが“始まり”を生み出すのです。
男性も含めて全員が、自分の希望に対して他者に願うよりも、まず自分の愛情を向けて見ることが大事ですよ。
これが、それを現実化させるエナジーと成ります。」
このように浮かんで来ます。
皆さんの生活において、参考にして試して頂ければ幸いです。

(太平洋に面した国々において、地震が頻発していますから、今週も防災意識を持って過ごしましょう)

生かして頂いて ありがとう御座位ます


*対立する者同士でも安心すること 2017-08-17
老子の人生論 伊勢ー白山道 記事全文
 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20170817
参考記事:老子の言葉 第六章「老子は、ただの堅物ではなく柔軟である」

「老子の人生論」第六章

万物を生み出す所は、深い谷間の奥にこそ在ります。
つまり宇宙は、陰陽という2つの違う方向から流れて来たモノ同士が交わる交点に出来る、奥深い穴からコノ世のすべてが生まれ出続けています。

その穴からは、常に若い常若(とこわか)なる神秘な気が流れ出ています。
それはまるで、静かな母性のような気なのです。
母性の気は永遠に尽きることが無く、万物を生み続けています。今でも。

(感想)
山の斜面の谷間を想像して見ましょう。
違う斜面同士が、違う方向から流れて来て、下方で交わり接点を持ちます。
その山の斜面に在る谷底にある穴から、細い湧き水がチョロチョロと下方に流れて行く訳です。
この水が斜面を流れるに従って、いずれは大河と変わります。

なるほど、大河の水も、初めは高い山の斜面の谷間の底に在る、湧き水の穴から生まれ出ています。
ここで大切なキーワードは、

* 「違う斜面同士が、違う方向から流れて来て、下方で交わり接点を持つこと」

これが重要に感じます。

・ 違う生まれの男女同士が、違う地方から都会に出て来て出会う。そして結婚し、子供が生まれる。

・ 社内で、違う意見同士を戦わせて、妥協点からヒット作品が生まれる。

このように陰陽の相克(そうこく:対立・矛盾する二つのモノ同士が、 互いに競い合うこと)から、神秘なる新しいモノが生まれます。

これを逆に言いますと、
* 同じ方向に流れる斜面同士は、いつまで経っても接点が生まれず、谷間が出来ずに、平行して流れて行くだけです。何も新規のものが生まれないのです。

これはつまり、
・ あんな人は嫌い。
・ どうして夫婦になったんだろ?
という陰陽の者同士のほうが、接点という谷間を持てた場合、神秘なる新規が生まれるということです。

たしかに、男同士、女同士、という同じ方向に流れる斜面同士では、子供は永遠に生まれません。
対立する、違う流れ同士のほうが、何かが生まれる訳です。
老子は、これが宇宙というものだ、とこの項で説明しています。

しかも、谷間には、穴が在り、そこから永遠の若さを失わない気(水でも良い)が流れていると言います。
この示唆からは、実際の宇宙のブラックホールから新規のモノが流れ出ているとも言えます。
これからの宇宙科学が証明するかも知れません。

しかも老子の遊び心は、その神秘なる穴は女性的だと表現しています。
なるほど、人体を考えて見ますと、違う方向から流れて来る足は、その両足が交わる交点には・・・・止めておきます。

つまり、本当の真理とは、宇宙の姿から、人間の姿に至るまで、すべてに統一性があり、矛盾しない訳です。本当に凄いことです。
人体の外部も内部も、まさに宇宙の姿を表現していると言え、人体を研究することで宇宙のことが分かる時代が来ることでしょう。

・ 大を知りたければ、小を知ることで分かる。
・ 嫌いな者同士こそ、何かが生まれるかも知れない。
・ 違う意見同士が有っても良い。その方が良いモノが生まれる。

老子が明記した「谷間」から、違う斜面同士で谷間が出来ることに気付くことで、宇宙の新たな一面に気付けたと思います。
・ 違う方向性同士でも交点を持てることで、新規の穴が開き、何かが生まれる。
このようなことを参考にして頂ければ幸いです。

生かして頂いて 有り難う御座います


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