【レポート】
雇用保険は失業時のみならず!
拡充した教育訓練給付金の活用術
マイナビニュース
2014年11月28日(金)07:00
雇用保険は失業時のみならず! 拡充した教育訓練給付金の活用術
(マイナビニュース)
「失業した時の保険」というイメージが強い雇用保険。
でも、雇用保険の仕組みの中には、
資格を取得するなど個人の能力開発に対してお金を支払ってくれる
「教育訓練給付金」という制度がある。
今年の10月から教育訓練給付金制度が拡充したので、
この機会に一度、内容をチェックしてみよう。
「教育訓練給付金」とは、
厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講し、
修了した場合に、掛かった費用の一部を
本人に支給する制度だ。平成26年10月から、
従来の枠組みを引き継いだ「一般教育訓練の教育訓練給付金」と、
拡充された「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」の2本立てになった。
○一般教育訓練の場合は最大10万円
一般教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのは、
下記の表の通り2パターンある。
給付金は受講費の20%で上限は10万円。
受講費が10万円を超える場合は、
戻ってくるお金は10万円まで。
戻ってくるお金が4,000円を超えない場合は支給されない。
初めて利用する人
受講開始日までの間に、
雇用保険の一般被保険者であった期間が
通算1年以上の場合
以前、利用したことがある人
前回の受講開始日から今回の受講開始日までの間に
雇用保険の一般被保険者であった期間が、
通算3年以上の場合。さらに、
前回の教育訓練給付金受給から
今回の受講開始日までに3年以上経過している場合
○専門実践教育訓練の場合は最大年間48万円
平成26年10月1日から中長期的なキャリアアップを支援するため、
「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」が始まった。
受講前に中長期的なキャリア形成支援のための
キャリア・コンサルティングを受け、
受講開始日の1カ月前までにハローワークで所要の手続きなど、
一定の要件を満たした人が対象。
「専門的・実践的な教育訓練」として
指定された講座に通うと、受講費用の40%(年間上限32万円)、
さらに資格等取得し、被保険者として
雇用されるまたは雇用されている場合には、
20%が追加支給される。
つまり最大で合計60%、年間上限48万円まで給付される。
ただし、一般教育訓練と同様に戻ってくるお金が
4,000円を超えない場合は支給されない。
専門実践教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのも、
下記の通り2パターンある。なお、
詳細は厚生労働省のホームページ
( https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_education.html )
を参照していただきたい。
初めて利用する人
受講開始日までの間に、
雇用保険の一般被保険者であった期間が
通算2年以上の場合
以前、利用したことがある人
前回の受講開始日から今回の受講開始までの間に、
雇用保険の一般被保険者であった期間が
通算10年以上の場合。
さらに、前回の教育訓練給付金受給から
今回の受講開始日までに10年以上経過している場合
○訓練受講を支援するための給付も
専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受給できる人のうち、
受講開始時に45歳未満で離職しているなど、
一定の条件を満たす場合には、
訓練受講をさらに支援するため、
「教育訓練支援給付金」が支給される。
こちらは平成30年度までの暫定措置だが、
資格をとって転職したいと思っている人にとっては
経済的な支えになるはず。
支給申請の詳細については、
住まいの地域を管轄するハローワークで確認できる。
○「指定講座」の確認を忘れずに!
「一般教育訓練の教育訓練給付金」
「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」ともに、
給付の対象になるのは厚生労働大臣が指定する講座。
同じような講座でも、事業者や
コースによって指定講座でない場合もあり、
その場合は給付金対象とならないので、
必ず「教育訓練給付金の指定講座であること」を確認しよう。
一般教育訓練の教育訓練給付金の指定講座は、
近くのハローワークで一覧表が閲覧できるほか、
教育訓練講座検索システム
( http://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/T_K_kouza )でも検索可能。
また、専門実践教育訓練の教育訓練給付金の指定講座一覧はコチラ
( http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11800000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku/0000061693.pdf )。
○お金が戻ってくるのは"受講後"
なお、一般教育訓練の場合、給付金が支給されるタイミングは
"講座修了後"であることもポイントだ。
出席率や成績など講座ごとの「修了の認定基準」を満たして、
初めてハローワークで給付金の申請手続きを始めることができる。
一方で、専門実践教育訓練の教育訓練給付金は
訓練期間中6カ月ごとに申請を行い、
教育訓練中から支給を受けられる。
また、一口に"受講費"といえども、
一定のルールがある。例えば、
受講に必ずしも必要ではない補助教材やパソコンの費用、
スクールまでの交通費などは対象にならない。
こういったお金を含めて計算し受給しようとした場合、
「給付金が支給されない!」などということもあり得るので
申請は正しく行おう。
※本文と写真は関係ありません
○筆者プロフィール :
楢戸 ひかる(ならと ひかる)
1969年生まれ 大手商社勤務を経てフリーライターへ。
中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。
生活に役立つ情報を「主婦er」( http://hikaru-narato.com/ )にて更新中。
また、長期投資を始めた日々の記録をメルマガ
「主婦が始める長期投資」で配信中。
メルマガ申込みは「主婦er」より。
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/life/mycom_1085205.htmlより
雇用保険は失業時のみならず!
拡充した教育訓練給付金の活用術
マイナビニュース
2014年11月28日(金)07:00
雇用保険は失業時のみならず! 拡充した教育訓練給付金の活用術
(マイナビニュース)
「失業した時の保険」というイメージが強い雇用保険。
でも、雇用保険の仕組みの中には、
資格を取得するなど個人の能力開発に対してお金を支払ってくれる
「教育訓練給付金」という制度がある。
今年の10月から教育訓練給付金制度が拡充したので、
この機会に一度、内容をチェックしてみよう。
「教育訓練給付金」とは、
厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講し、
修了した場合に、掛かった費用の一部を
本人に支給する制度だ。平成26年10月から、
従来の枠組みを引き継いだ「一般教育訓練の教育訓練給付金」と、
拡充された「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」の2本立てになった。
○一般教育訓練の場合は最大10万円
一般教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのは、
下記の表の通り2パターンある。
給付金は受講費の20%で上限は10万円。
受講費が10万円を超える場合は、
戻ってくるお金は10万円まで。
戻ってくるお金が4,000円を超えない場合は支給されない。
初めて利用する人
受講開始日までの間に、
雇用保険の一般被保険者であった期間が
通算1年以上の場合
以前、利用したことがある人
前回の受講開始日から今回の受講開始日までの間に
雇用保険の一般被保険者であった期間が、
通算3年以上の場合。さらに、
前回の教育訓練給付金受給から
今回の受講開始日までに3年以上経過している場合
○専門実践教育訓練の場合は最大年間48万円
平成26年10月1日から中長期的なキャリアアップを支援するため、
「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」が始まった。
受講前に中長期的なキャリア形成支援のための
キャリア・コンサルティングを受け、
受講開始日の1カ月前までにハローワークで所要の手続きなど、
一定の要件を満たした人が対象。
「専門的・実践的な教育訓練」として
指定された講座に通うと、受講費用の40%(年間上限32万円)、
さらに資格等取得し、被保険者として
雇用されるまたは雇用されている場合には、
20%が追加支給される。
つまり最大で合計60%、年間上限48万円まで給付される。
ただし、一般教育訓練と同様に戻ってくるお金が
4,000円を超えない場合は支給されない。
専門実践教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのも、
下記の通り2パターンある。なお、
詳細は厚生労働省のホームページ
( https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_education.html )
を参照していただきたい。
初めて利用する人
受講開始日までの間に、
雇用保険の一般被保険者であった期間が
通算2年以上の場合
以前、利用したことがある人
前回の受講開始日から今回の受講開始までの間に、
雇用保険の一般被保険者であった期間が
通算10年以上の場合。
さらに、前回の教育訓練給付金受給から
今回の受講開始日までに10年以上経過している場合
○訓練受講を支援するための給付も
専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受給できる人のうち、
受講開始時に45歳未満で離職しているなど、
一定の条件を満たす場合には、
訓練受講をさらに支援するため、
「教育訓練支援給付金」が支給される。
こちらは平成30年度までの暫定措置だが、
資格をとって転職したいと思っている人にとっては
経済的な支えになるはず。
支給申請の詳細については、
住まいの地域を管轄するハローワークで確認できる。
○「指定講座」の確認を忘れずに!
「一般教育訓練の教育訓練給付金」
「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」ともに、
給付の対象になるのは厚生労働大臣が指定する講座。
同じような講座でも、事業者や
コースによって指定講座でない場合もあり、
その場合は給付金対象とならないので、
必ず「教育訓練給付金の指定講座であること」を確認しよう。
一般教育訓練の教育訓練給付金の指定講座は、
近くのハローワークで一覧表が閲覧できるほか、
教育訓練講座検索システム
( http://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/T_K_kouza )でも検索可能。
また、専門実践教育訓練の教育訓練給付金の指定講座一覧はコチラ
( http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11800000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku/0000061693.pdf )。
○お金が戻ってくるのは"受講後"
なお、一般教育訓練の場合、給付金が支給されるタイミングは
"講座修了後"であることもポイントだ。
出席率や成績など講座ごとの「修了の認定基準」を満たして、
初めてハローワークで給付金の申請手続きを始めることができる。
一方で、専門実践教育訓練の教育訓練給付金は
訓練期間中6カ月ごとに申請を行い、
教育訓練中から支給を受けられる。
また、一口に"受講費"といえども、
一定のルールがある。例えば、
受講に必ずしも必要ではない補助教材やパソコンの費用、
スクールまでの交通費などは対象にならない。
こういったお金を含めて計算し受給しようとした場合、
「給付金が支給されない!」などということもあり得るので
申請は正しく行おう。
※本文と写真は関係ありません
○筆者プロフィール :
楢戸 ひかる(ならと ひかる)
1969年生まれ 大手商社勤務を経てフリーライターへ。
中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。
生活に役立つ情報を「主婦er」( http://hikaru-narato.com/ )にて更新中。
また、長期投資を始めた日々の記録をメルマガ
「主婦が始める長期投資」で配信中。
メルマガ申込みは「主婦er」より。
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/life/mycom_1085205.htmlより