総合スーパー、変身中 「欲しいものない」から脱却図る
西尾邦明、大隈悠
2015年7月12日16時01分
写真・図版:6月に新装したダイエー赤羽店はトマトの量り売りも=東京都北区
写真・図版:イトーヨーカドー大宮店は220種類のチーズをそろえ、
「チーズソムリエ」の井上裕子さんを売り場に配置した=さいたま市大宮区
写真・図版:6月に新装したダイエー赤羽店は食品に力を入れている。
調理スペースでは管理栄養士が旬の食材を使ったメニューを提案する=東京都北区
総合小売り大手3社の2015年3~5月期決算が8日出そろった。
イオンとセブン&アイ・ホールディングスの営業利益は
3~5月期としては過去最高。ただ、
総合スーパーはユニーグループ・ホールディングスも含め
3社とも振るわず「変身」を進める。
イオンの総合スーパー事業は前年同期に続いて営業損失。
赤字額は47億円だ。
「一般的な商品をひと通りそろえた店は相手にされない」(イオンの岡崎双一執行役)。
セブンのスーパー事業と、
ユニーグループの総合小売事業も、営業減益にあえぐ。
日本チェーンストア協会全体の売上高は1997年に17兆円近くあったが、
14年は13兆円だ。加盟店減少もあるが、
「何でも売っているが欲しいものはない」といわれる総合スーパー、
特に衣料の不振が大きい。この間、
売上高に占める食品の割合は5割から6割に増えた一方、
衣料品は2割から1割に下落した。
業界で「総合スーパー改革」が叫ばれて久しい。
取引先をたくさん抱えていることもあって歩みは遅いが、
成果も出始めている。
イオンは傘下ダイエーの赤羽店(東京都北区)を先月、
新装。衣料品売り場を、生活用品の3階に集約。
空いた2階で、従来1階だけで扱っていた食料品や関連商品を扱い始めた。
「フードスタイルストア」と名付けた店の第1号。
新装後の売上高は前年より4割多い。
来春までに神戸市のダイエー三宮駅前店など5店に広げる。
http://www.asahi.com/articles/ASH724PPDH72ULFA014.htmlより