介護というには大袈裟ですが。

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蘇る父 34

2022-10-12 05:12:26 | 日記
河川敷に少しずつ人が見受けられるようになった頃、私は自宅に帰ろうと思った、しかし帰りは電車に乗る気がしなかった。せっかくの晴天である、運動不足解消がてら駅3駅分。約10キロ程度の道のりをユックリ歩いて帰ろうと思った。最初はけっこう距離があると考えていたが、歩き始めると意外とあっという間だつた。
9時手前頃か自宅に着くと家族は私がいない事を心配していた。
50歳手前で心配されるのは、有り難いような情けないような微妙な気持ちになってしまった。
私は緊急事態宣言だからといって、何もしないのは勿体ないと急に思い始めた。
かといって、旅行に行くわけにもいかない。そんな中ふと、父のお墓参りに行こうかと思った。
父は亡くなってから早いもので10年近くがたっていた。
長男は小学生の高学年になった位、長女は、まだ幼稚園位だったかもしれない。
そのため長女は父の事を、どこまで覚えてくれているかは定かではなかった。

かけがえのない瞬間 33

2022-10-12 04:45:22 | 日記
河川敷でマッタリと過ごし、太陽も相当高くなってきたころ、ジョギングや犬の散歩等で人が少しずつだが増えてきた。
いくら緊急事態宣言とはいえ、こんな爽やかな気候の時期である、何かにつけ皆んな外出したいと思っているのではないか。
引きこもりの私ですら外出をしているのだ、外出が好きな人にとっては緊急事態宣言は、さぞや苦痛だろう。
私はコロナも怖いが、外出出来ないことによる精神的な圧迫や、自宅に引きこもる事の肉体的衰えの方が不安だった。そしてそれは、子供や高齢者に、より顕著に表面化しそうで怖い思いがする。
私はコロナ騒動は簡単に収まる気がしなかった。下手をしたら数年かかるかもしれない。
政府はロックダウンをコロナ禍が完全に収束するまで続けるのか。
有効な手だてのない中、時間だけが過ぎ去っていく。
誰が悪い訳では無い、行き場のない苛立ちと焦燥感が、一日一日、この晴天と反比例するように、どんよりと蓄積されつつあった。
この瞬間は二度と帰ってこない。
何か、取り返しのつかない事をしているのではないか。
爽やかな気分が吹き飛んでしまった。

気分の良い河川敷。32

2022-10-12 02:38:33 | 日記
朝6時手前の河川敷は、春満開の爽やかな陽気とストレスのない毎日もあり、最高に気分が良かった。太陽はかなり高くのぼり、河川敷の川は想像以上に綺麗だった。私は川の近くのベンチに腰掛けると、近くの自販機で買ったアイスコーヒーを飲んだ。アイスコーヒーが美味しい良い気候である。
しばらくノンビリしていると、胸ポケットの携帯電話がなった。
こんな時間に誰だろうと思い出ると母であった。
『貴方、今どこにいるの?』
『散歩で近くにいるよ。
『いきなり、いなくなるから誘拐されたかと思った。心配だから電話したのよ。』
『大丈夫だよ、もう少ししたら帰るから。
私は電話を切った。
50歳近いオッサンを誘拐する、もの好きはいない。
まして、我が家は裕福ではない。
しかし誘拐したら、幾らまでなら家族は払ってくれるのだろう?

律すると決めた朝。31

2022-10-12 02:14:45 | 日記
自らを律しようと心に決めた翌日。早く寝たせいか、朝5時にはスッキリ目が覚めた。会社に行ってないせいか非常に体調が良い。
4月も後5.6日かで終わる春満開の爽やかな朝であった。私は手ぶらにマスク、普段着に小銭入れを上着ポケットに、念のために携帯電話を胸ポケットに入れて散歩に出かけた。家族はまだ寝ている。起こすのも申し訳無いので静かに歯磨き、洗顔をしたあと、コッソリ出ていった。玄関の鍵をそっとあけ、外に出ると鍵をそっとかけた。
さてどうしたものか、行くあてなどなかったが、電車で3駅隣の河川敷に行こうかと、いきなり思った。
私は朝の空気を吸いながら気分良く、最寄り駅まで歩き、電車に乗り3駅目で降りた。
朝早いためか、コロナのせいか、町にも駅にも電車にも人が少なかった。
ただ何人かランニングをしている方と通り過ぎた。
中には60歳近いとお見受けする方も黙々と、それでいて元気に走っておられた。
(誰に言われるでもないのに、立派な方だ、きっと会社でも立派な肩書なのだろう。)
そうであってほしい。と何となく感じた。


威厳のある父親になりたくて 30

2022-10-12 00:42:48 | 日記
マッサンとの楽しい飲み会から数日がたった。
コロナは、相変わらず収束の兆しは全く見えず時間ばかりが浪費した。
我が家の実質的大黒柱の奥さんは自室にて流行りのテレワークに勤しんでいた。
忙しそうであり、頼もしかった。
息子は毎朝、健康のためとジョギングを始め、娘も体型の維持のためと、時間をずらしてジョギングをしていた。
そんな中、私は日中プラプラ散歩したり、ガンダムのプラモデルを作ったり、昔のテレビゲームをしたりと、ノンベンダラリと怠けまくっていた。
ただ流石にこのままではマズいと思い、規則正しく生きよう。と密かに決意した。
しかし、何から始めようか、ああでもないこうでもないと考えた結果。体力強化のために筋肉をつける。毎日を有意義に過ごすため日記をつける。将来のために勉強をする。と3点をとりあえずの目標にした。ただこれは家族にはナイショにしていた。小学生の夏休みの目標みたいで我ながら陳腐であるからだ。
(怠けるのは今日まで、明日から、自らを、律して頑張ろう)
そう決めると、夕方の早い時間だが、怠け納めで焼酎を飲み、早い時間に就寝した。