12・6・23
編集するとこうなります
以前友人に多少、悪戯っぽいこんな手紙をか書きました。
今、ブログで書いているテーマそのものです。
新川和江さんの書いたエッセーと詩を入れ替えただけです。言葉を換えれば編集したことなのです。
編集?した手紙そのものを紹介することにします。
新川和江さんの「詩がうまれるとき」を読んでいたら、面白い話がたくさんある。
「目録」と題する詩があって、詩が生まれたときの状況がエッセー風に書かれている。
生来の悪戯ごころがくすぐられて、エッセー風に書かれている文章を先に読んで、
どのような詩が生まれたのか、
「詩がうまれるとき」の本とは反対の順序で詩を想像するのも面白いと思った。
エッセー風の文章をご紹介しますので、どんな詩が書かれたか、チョッと詩を想像してみてください。
その頃私は相模湾を一望する高層集合住宅の一角に部屋を持っていて、
深夜に熱海駅に着くとタクシーに運んでもらうのが常であった。
たまたま満月の夜で海岸通りを走りながら、運転手さんが喋り出した。
「今夜あたり、沖に出ると、肉厚のでっかいイカが釣れるんですよ。
すし屋へ持って行くと、1万円で引き取ってくれるすごいヤツが。
車なんか転がしているより率がいいと、休んで手伝いにいっている者もいます。
わしなぞは東北の百姓育ちで、耕す、種撒く、草をとる。
人参一本収穫するんだって、汗水たらして大変な苦労です。
それに較べると、漁師なんざ、
海が育てたものをかっぱらってくるんですから、ドロボーもいいとこですよねえ」
ドロボーかぁ。
まあ、漁師さんには漁師さんの言い分があるだろうが、
会社を休んで沖へ出て荒稼ぎが出来なかった運転手さんの、口惜しまぎれの弁舌にも一理がある。
満月の夜のイカにかぎらず、なんと私たちは多くのものを、
天から地から、お礼も言わずにだまって頂戴してきたことだろう。
大盗賊ジンルイが、
飽くことなく欲望をふくらませて、さすがに地球も怨満やる方なく、
ときどき各地に大地震を起こして、人間をふるいおとそうとしているのかも知れない。
大洪水をおこして、地上を浄めようとしているのかも知れない。
続いて詩を紹介したいところですが、敢えて明日のブログでお知らせします。私には少し目論見があります。
「大盗賊ジンルイ」の詩を書いてください!