モジリア

74歳のブロガー。ギネスを目指す!(^^)!
おじさんが読む「赤毛のアン」

蜘蛛の糸その後ー1-

2012年10月17日 | 生に目覚める頃

12・10・17  

 蜘蛛の糸その後―1―

芥川龍之介、蜘蛛の糸には後日談が伝わっています。

出典は不明ですが、もしかすると夏の修練会で

天風先生がお話しなさったのが天風会では

語り継がれているのかも知れません。

 

カンダタが蜘蛛の糸が切れて再び地獄へ落ちてから

三百年ほどたったある日の朝のことでございます。

今朝もお釈迦様は

蓮池のふちをお歩きになっていらっしゃいました。

 

ふと蓮池のほとりに佇まれて

蓮の間から底の方を覗き込まれたのです。

 

すると血の池地獄で蠢いているカンダタの姿があったのです。

でも、三百年前のカンダタと様子が違うことに

お釈迦様は気付かれました。

 

心なしか笑みを浮かべ

血の池地獄で這いずり回っている亡者に

時には手を差し伸べているのです。

 

不思議に思ったお釈迦様は

カンダタに尋ねてみようと思われました。

 

そして、カンダタに向かって銀色に光る蜘蛛の糸を

スルスルと投げ下ろされたのでございます。

カンダタは蜘蛛の糸を手繰り寄せたのですが・・・

 

「いや!待てよ!」

カンダタには閃くものがありました。

 

「この蜘蛛の糸はオレのものだ!下りろ!下りろ!」と

叫んだ途端に今まで、何でもなかった蜘蛛の糸が

手元から切れてしまったのです。

 

地獄から脱出する千載一遇のチャンスを

逃してしまったのです。


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