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(実家の裏庭から持ち帰ったスイセン。
花の写真をトップに持ってきたのは私なりの配慮です)
「ちょっと、これなに!?」
久しぶりに3人集まった鉄板焼き『mine』さんの個室で、
隣に座ったS嬢が私の右頬の一点を食い入るように見つめて声をあげました。
「またできてるんじゃない!?」
そうなんです、
以前私を悩ませた粉瘤(ふんりゅう)が再発してしまいました。
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(矢印のがそれ。いろいろ汚くてスイマセン。
触ると吹きでものとは明らかに異なる固さ。
サイズがわかるようあえて耳も入れました)
詳しくは以前の記事をお読みいただくとして、カンタンに説明を。
粉瘤とは老廃物が皮膚下に溜まってできる良性腫瘍の一種だそう。
にきびのように放置して勝手にきれいに治る、ということはなく、
徐々に大きくなるのは確実で、異臭を放つこともあるようです。
百聞は一見にしかず、検索すると一目瞭然ですが、
お食事前の画像検索はオススメしません
。(私は忠告しましたよー)
私の粉瘤は前回もS嬢に発見され、
昨年6月かな、形成外科のクリニックで切除してもらいました。
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(ご参考に前回写真。いろいろ汚くてほんとスイマセン)
専門医が切除しても再発することも多いそうなので、
私も予想していなかったわけではないのだけれど、
実際に自分の身に起こってみるとがっくり、へこみますね。
早いとこクリニックへ行かないとなあ。
「こんなにちっちゃいんだから、ちょっと切ったらすぐ取れるよ、きっと」
S嬢が慰めてくれます。
私もそう思うけれど、
よくこんなにちっちゃいのを見つけたよ。
相変わらず、さすがの美意識の高さだな。
さて、前回と同じクリニックにて。
「うーん。
また出てしまいましたか。
今回はかなりしっかり切らないとダメですね」
ドクターの意外なご意見でした。
前回より深く掘るんですか?
「いやいや。
前回のできれいになるひとはなるの。
それでダメだったんだから、
ザックリ切って、ごっそり取って、
中身がなくなったぶん、
開いたところをこう外側に向けて引き寄せて、
ザクザクっと縫う!」
ドクターは私の顔にペンでカキカキ落書きしながら説明してくださいます。
落書きから察するに2センチ近く切開するようです。
予想もしなかった大きさです。
それに前回は切除後、小さなアナがあいただけ、
それにぬり薬を塗ってふさがるのを待ちました。
今回は切って取って縫って抜糸ですよ、
しかも再生力も落ちてきた中高年の顔ですよ、
ことの大きさが全然違う。
ショックを受けらながらも、
カキカキ続けるドクターの創作意欲を削がぬよう右頬を動かさないよう、
それはどのくらいできれいに跡が取れますかね?
と聞いてみると、
「そうですねー、
2、3年かな。
うっすらとは一生残るかもね」
鈍器で殴られたかのような衝撃です。
後半生を頰に傷のある身で生きていかなくてはならないなんて。
私が想像する頬に傷のあるひとといえば、
ヤクザかブラックジャックくらいです。
どちらも身近じゃないし…落ち込むなあ。
「どうします?
それで進めていいんだったら、
あとは看護師と打ち合わせしてください」
よそに行っても、
前回あのくらい切除して再発したから、
今回はこのくらい切除しないと、というサジ加減はわからないわけで。
このドクターにお任せしようと思いました。
まずは日にちを決め、
それは5月上旬となりました。
そのあと、看護師さんは書面を示しながら、
丁寧に教えてくださいました。
「術後何日かは洗髪できないので、
当日来院前に最後のシャンプーをするといいですよ」
「前あきの服を着て、お化粧しないで来てください。
帰るときに使うのに、大きめのマスクを持ってくるといいと思います」
「洗顔もお化粧も先生の許可が下りるまでできません」
なんだか聞けば聞くほど前回とは違っておおごとです。
気が重いなあ。
前回は10日間ほど肌色のテープを貼っていました。
今回、抜糸したあとは何かするんですか?
手術跡の次に気になることを聞いてみました。
「今回も傷口が完全にふさがるまでテープで保護することは必要です。
期間は患者さんによりますが、
そうですね、今回でしたら、
通常は3か月、
場合によっては半年ですね」
心臓をひと刺し。
立ち直れそうにない。
私は今年いっぱい顔にでっかいテープを貼って過ごすことになりそうです。
「あのおばちゃん、どんな大きなシミ取ったんや」
とか、
「いまさら、あの歳で、あの顔で、何を悪あがきしてはるんやろ」
とか、
思われながら、来年まで過ごすのか。
(実際にはひきこもりが幸いして、それほどの影響はないと思われる)
意識遠のくなか、
血液検査を受け、必要書類にサインして、会計を済ませ、クリニックを後にしました。
ああ、ほんとに気が遠くなりますよ。
意識がもうろうとして、
まっすぐ帰れなくなって『松竹堂』さんのフルーツ餅を買ってしまったくらい。
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(4つ詰め合わせ。この日はいちご、みかん、メロン、パイナップル)
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(大粒でしっかりした果肉のいちご)
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(糖度が高くてみずみずしいみかん)
今年いっぱいは顔にテープ貼り、傷は生涯残るかもしれない…
甘酸っぱいフルーツ餅でショックを和らげました。
機会あれば後日経過をご報告いたします。
立ち直っていたらね。
ご覧いただきありがとうございました。
知らないまま放置にならずに良かった、書いた甲斐あったかな、と。
それで再発可能性についても書いておこうかな、と思ったわけです。
切開サイズと手術跡、長期間のメンテナンスについてはへこみました。
が、前回も結構深い穴があいけれど、その後再発するまでいったんは点になるくらいまで消えたので、今回も最終的にそれでおさまってくれれば、と祈るばかり。
跡が残ったとして、脅しの効くお顔になるなら、ビビリの小動物としてはそれもヨシ?
後半生とか言ってますが、私、言うほど老い先長くはないですよ。
たぶんomiさんと同年代、ひょっとして年上だったりして。
初めて知りびっくりしています。
そんな、大げさな手術が、
必要だなんて、、、。
まだ、お若いからテープ貼って、数ヶ月や傷痕も
気になさるの分かります、、。
私もこれから、自分の顔にも粉瘤
育ててるのかもと心配に
なりチェックしてみます。