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おはようございます。
ご無沙汰しております。
ケニアの旅がどんなだったか、
ケニアがいかにすばらしくて、おもしろいところか、お話したい気持ちが逸るのですが。
その前に、ちょっと今、立て込んでいる状況について。
実は私、来週から大学に通うことになりました。
その大学とは…シンガポール国立大学!!
の、サテライト校である語学学校みたいなもの。
シンガポール国立大学(National University of Singapore 、略してNUS)はアジアで三本の指に入る名門校です。
東大と同じくらいかしこい大学なんですよ。
私が通うのはNUS Extension(勝手に略して、えくすて)、その語学コースの英語クラス。
通うところが大学本校でもなければ、私も学部留学生というわけではありませんから、
バカでもお金と熱意があれば、入学許可はおりるわけです。
もちろんバカは私だけで、おそらく各国から留学してくる他の学生さんはそれなりにかしこいと思います。
私のクラスはほとんど初級なので、英語力がイマイチでも、今は許されるのです。
同じえくすてでも、そこはNUSだけあって、ビジネス系の講義が充実しており、
目玉が飛び出るくらいに立派な授業料だったりするので、
MBA取得とか考えているデキル方や、一流どころのビジネスパーソンも通ったりするのだと思います。
そんなかしこい方々に私のバカがうつらないように、ひっそりと通いたいと思います。
語学コースなんてきっと若者だらけだから、それでも目立つと思いますけれど。
木曜日、2回めの面接があって、無事、入学許可をいただきました。
最終学歴の卒業証明書や成績証明書など色々そろえて、
100問もあるヒアリングテストを受けて、2時間もかかるペーパー試験ふたつを受けて、知性とオーラの漂う面接官の面接もすませて、
その段階で入学許可はいただいていたのですが、
昨日の面接は、最後の判定というか、そんなもんです。
ことの経緯を説明します。
聞きたくないでしょうけれど、話したいのでガマンしてください。
話せば長くなりますが、それもガマンしてください。
ガスで1時間以上かけて玄米ご飯を炊く問題より、
都心に往復2時間かけて、高い納豆を買いだしに行く問題より、
私には解決しないといけない問題がありました。
それは、ビザなし滞在という今の不安定な状況。
私がビザなしでシンガポールに滞在していることは、すでにお話しました。
だから30日以内に出国しないといけないという制約があると。
次の入国をスムーズにするために、出国先は母国がベストであると。
これね、最初のうちこそ、物見遊山で相方のところへ押しかけた手前もあって、
出入国もえへらえへら楽しんでいたのですが、だんだんイヤになってきまして。
何がイヤかって、実利の伴わない出費ほどケチに耐え難いものはない。
お金も時間もムダ。
自分の貯金でやりくりすると宣言したフライト代もバカにならないし、
日本でもシンガポールでも、腰を据えて何かをやるということができない。
いつかは入国拒否をくらうというプレッシャーもストレス。
私は元来のケチで小心者。
さすがにちゃらんぽらんのダメ人間でも、堪えてきましてね。
このままえへらえへら暮らしていては、もっとダメ人間になってしまう、というヨタなりの焦燥感。
やっとですか、って話ですが。
解決策を細々と模索していました。
この話をすると、多くの方がこうおっしゃってくださいました。
ご主人のそんなに長い滞在が出張扱いというのはどうなのか?
ご主人にお願いして、会社に家族が帯同可となる駐在扱いへの変更をかけあうか、
それがムリなら奥さんの扶養者ビザ申請だけでもできるように、交渉してもらうのが一番では?
でもねえ、ご主人さんったらそういうことは、したくないと思うの。
面倒とか、頭を下げるのがイヤ、っていうのではなくて、
自分が特別扱いしてもらうことを潔しとしない性格だと思うから。
青いから…っていうより、白いとでもいうのでしょうかね、シロクマなだけに。
だから解決策は自分で探そうかと。
私の今抱えている根本的な問題が、他にもひとつ。
それは、英語力。
相方と暮らすなら、次がどこの国での生活になるか、わからない。
なのに、常々彼にバカにされているこの英語力では確かにマズイ。
親切なご老人に保護されている場合ではないのです。
せっかくだからシンガポールにいるこの機会に英語をちゃんとやりたいなあ。
そう思っていたのですが、英会話教室って、プライベートレッスンだと私には授業料が高すぎるし、
クラスレッスンだと、30日滞在期限が足かせとなって続けられそうにない。
いかにも残念。
それがあるとき思いついたんです。
ふたつをいっぺんに解決する策があると。
そうだ!
学生ビザを取って、留学生として語学学校に通ったらいいんじゃん。
ビザなし不安定生活からも開放され、望みどおり英語ざんまいの生活ができるじゃん。
私って天才じゃ~ん。
今さら気づくか、って話ですが。
安易に考えた学生ビザ取得と語学学校通学。
調べてみると、ビザのおりるようなコースは半日から丸1日の時間割、月曜から金曜まで毎日通学。
はっきりいって、普通の主婦では考えられない時間の割きよう。
家族の同意を得るのは難しいのかもしれません。
ですが、そこはシロクマ相方、
数週間ツマがいてもいなくても気にならないというおおらかさでもって、
私の計画にあっさり賛成してくれました。
私の存在価値って、いったい…。
8月に日本から戻ってくると、さっそく語学学校を本格的に探し出したものの。
そこにはいくつか壁があるとわかりました。
まず、私の語学力や年齢。
こんなんでも、入れてくれる学校があるのか?
最初はみんなビギナーとはいえ、この年齢でこの語学力ですからね。
まあ、私同様、ちゃらんぽらんな語学学校を見つけたらいいかな。
お金が欲しい、生徒が欲しい、弱小零細校なら入れてくれるかも。
ありがたいことに、弱小零細校のほうが、授業料が安いしね。
次に、相方の帰国時期。
ビザのおりるようなコースはターム(学期。入学申込する期間の単位)が3か月から半年、と長いところが多いのです。
いつでも帰国させられるように出張扱いとなっている(と思う)のに、タームの途中に帰国命令が出たらどうするのか?
まあ、そのときはその時、安宿にでも泊まって学生生活を続けるか、志半ばで帰国するか、考えようっと。
どちらも案ずるより産むが安しで、なんとかなるでしょう。
その後、高くて分厚い、最大の壁が出現。
シンガポールの学生ビザ(スチューデントパスといいます)取得は、私には思いのほか難しかったのです。
シンガポールで学生ビザを取得するには、
ビザを申請できる政府認定の学校の入学許可をもらって、その学校を通じて申請書類をあげないといけません。
それが、ここ何年か、いい加減な運営の学校が倒産するという事態が問題となっているようで。
さらに昨今、そんなゆるゆる学校に在籍する外国人の不法就労(学生ビザでの就労は不法)の問題も大きくなっているようで。
それらを受けて、去年、法改正があり、今年から来年にかけて、ビザ申請認定校の見直し審査が行われているようです。
なんというタイミングの悪さ。
その審査が終わるまで、今まで認定校であった学校も、生徒のビザ申請を受付できない、という状況。
さらにそんな状況下ですから、暫定的措置で引続きビザ申請を受付けられる学校や、すでに審査が終わって認定校となった学校も、
不法就労に走りそうな、グレーというかダークな生徒は引き受けたくない、という状況。
不法就労外国人の温床となりそうな弱小零細校ほど、そんな傾向が。
そういうわけで、一所懸探して、めぼしい認定校を見つけても、
ダークな私のビザ申請にあまり積極的ではなかったのです。
私、英語を熱心に学ぶような、世間一般の年齢をかなり過ぎておりますから。
私が語学学校でそういった説明を受けるのも、英語。
意味がわからず、何度も聞く私。
やっと「あなたは学生適齢期を過ぎているから」と言われているとわかったときの、打ちのめされようといったら。
何度もしつこく聞いているから一層落ち込むという、その滑稽さと哀れさ。
「受付けるが、あなたの審査は難航すると思う。6週間以上かかるかも。取れるといいのですが」と、言いにくそうにおっしゃる学校も。
6週間って、42日じゃん。(間違ってませんよね?)
それまでに、また出国しなくちゃいけないってこと?
ビザ申請時期はタームの始まる○週間前とか、各校にルールがあったりするので、
出国タイミングがターム突入後になったりします。
そんなことしていたら学業の妨げじゃん。
それでビザが取得できなかったらどうなるわけ?
ちくしょ~。
「学生適齢期を過ぎている」って、
75%も中国系のくせに、「少年老いやすく、学成り難し」って漢詩を知らないのでしょうか!?
その象徴が私ってわけですよ、思い知ってくださいよ!
知ったら、老若男女を問わず、学ぼうという人間に広く門戸を開けよ、ってんですよ。
そうムカついていたら、少年老いやすく~は、日本人が作ったらしい、と知りました。
いやあ、本当に学が成ってないことをはからずも証明してしまいましたね。
こうなったら、手ごろな弱小零細校入学はあきらめて、
ぐうの音も出ないような、立派な学校からビザ申請書類をあげてやる!
シンガポールで一番名の知れた学校はどこよ!?
そうやってたどり着いたのが、シンガポール国立大学だったわけです。
大学にしてみればこんな格好でひっぱりだされて迷惑な話、われながらなんという短絡思考。
貧すれば鈍する。
じゃなくって、叩けよ、さらば開かれん、ですね。
ここが一般にも広く門戸を開く語学コースを持っていたとは。
私としても、優秀な講師陣のもと、熱意にあふれる学生さんたちと学ぶことは大変有意義。
学費が弱小零細校の2倍かかる、というのはとてもイタイのですが、
より確実にビザが取得できて、より堅実なところで英語を学べるなら、これ以上言うことはありません。
滞在期限までに時間がないので、学校をここ1本に絞り込んで、アポを取って試験と面接を受けて…。
申請に必要な書類(兼入学願書添付書類)をかき集めるのに手間取ったので、提出したのがケニア行きの直前。
もうね、滞在期限も迫るし、
出国前にビザ申請をしないと入学できないか、タームの途中でまた出国する羽目になるかだし、
ケニア行きのフライトを一度変更したものの、友人が私を受入れられる時期も限られているしで、あせる、あせる。
一番取り寄せが難航したのは、卒業証明書と成績証明書。
母校の学生課に問い合わせると海外からの直接の取り寄せ(海外への郵送)は不可、とのこと。
家族しか代理人になれないところを、あの母よりは確実と、
日本にいる友人の親切心を利用して、彼女を代理人に立てることを学生課に頼み込んで、というかごり押しして承諾してもらい、
多少は余裕を持って請求したのに、待てど暮らせど、書類が届かないのですから。
ひとが人生の岐路に立っているというときに、
優雅にバカンスを取って、バカンス明けにたまった書類を放ったらかして、お泊り出張に逃げた、がくちょー。
(何度も学生課に国際電話をかけて進捗を尋ねたり、催促したりだったので、真相を教えてくださった。)
各証明書に必要という、あなたのサインをどれだけ待ったことか。
挙句そのサインが、カンタンに偽造できそうな英語習いたての中学生なみの字だったとは。
恨み言のひとつも言ってやりたかったので、ここに全部暴露しちゃいましたよ。
今までの経緯で判明したこと。
シンガポールいちどころか世界に名の知れたNUSからのビザ申請には、ぐうの音も出ないようで。
必要書類も弱小零細校より少なければ、申請時にICA(移民管理局)に預託するという保証金も不要でした。
さすがにビザはまだおりていないのですが、
かかる日にちや確実性をえくすての担当者、ナタリーに尋ねたところ、
「NUSからの提出後、2週間くらいしたら連絡するから、ICAに取りに行ってね」と、いかにも軽いお返事。
まるで、確実に取れることが約束されているかのような言いぐさではありませんか。
6週間以上かかるくらい難航して、取得できるかどうかもグレーという、弱小零細校との、この差。
(それは将来有望な若者と私との差でもあるわけですが、そこは棚に上げてしまいましょう。)
さすが、シンガポールの東大!
完全に私の作戦勝ちですね。
思い知ったか!(って、誰に言ってるんだろ?)
ということで、来週からは学生さんです。
早くに結婚して子どもを産んでいたら、こんなくらいになっていたのね、といった年齢の若者たちがきっとクラスメート。
学生時代、したかったけれど、経済的な理由から断念した(ということにしたい)留学。
すっかり忘れていた夢がこの年齢で、しかもこんな経緯でかなうとは。
そんなわけで、旅行から帰ってきてからも、
ナタリーとのやり取りや面接準備などで、時間的にも精神的にも、旅の余韻に浸る間もないくらいバタついておりました。
面接が終わって、「来週から忙しくなるわよ」とのふたりの面接官の言葉に、入学決定を実感し、喜びと開放感。
夢心地でそのまま恒例のモザイク教室に行って帰ってみると、ナタリーとは別のスタッフからのメールが。
月曜日はオリエンテーションなるものがあるようです。
そのお知らせのメールが資料添付で送られてきました。
イマドキって、こういうの、全部メールでくるんですね。
当然すべて英語で、すでにそれが理解できなくて泣きそうになる、現実の厳しさ。
中高年ヨタ留学生、早くもピンチ。
来週からはもっとバタつくと思いますが、
ケニアの旅のお話もしたいし、中高年ヨタ留学記としても、お話したいことがでてくるかと。
毎日とはいかなくても、こつこつ更新していきたいと思います。
これからも、なまあたたかく見守っていただけましたら。
どうぞよろしくお願いします。
写真は、ケニア旅行出発当日の機内の新聞。
NUSのことが載っていたので、うれしくなってケニアまで持って行き、シンガポールまで持って帰ってきました。
ロンドンのQSという機関が発表する今年の大学世界ランキングで、NUSが3つ順位を上げて28位になった、という記事。
何度もいいますが、私はえくすての学生なのでバカでも入れたわけですが、NUSは立派な学校なのです。
同じくシンガポールの名門校、NTUは16も順位を上げて、58位だそうです。
参考までに、1位はケンブリッジ、2位はハーバード、3位はマサチューセッツ工科大学、東大は25位でした。
新聞がヨレヨレなのは、私がだらしないからではなく、
ケニアの乾燥地帯にある水不足のはずの友人宅で、部屋が浸水するという不思議な受難にあったから。
ケニアのお話、本当に積もっているのですよ。