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東京特派員Aさんより寄稿頂きました。
8/16、東京のチャコット本店にて、東京バレエ団に客演直前の、セミオノワを迎えてのイベントが開催されました。
セミオノワは、黒のタンクトップに紫のストールを纏い、舞台や写真で見るより美しかったです。
以下、インタビュアーとの一問一等
ー(日焼けしているので)バカンスはどちらへ?
ポリーナ「ギリシャへ10日間。色々な所に行きました。」
バレエを離れて、思いっきり休んだそうです。
ーキトリ役の役作りについて
「ちょっと不良で、元気な女の子」(私疑問に思うんですけど、キトリって不良なんでしょうか?)
ー今回の東京バレエ団「ドン・キ」での初役キトリ挑戦に関して、ベルリン国立バレエ芸術監督のマラーホフから何かアドバイスは?
「それが・・・、残念ながらバカンスに入ってしまい、アドバイスいただけなかった。でも、彼は、いつも心は私と一緒に居てくれると信じています。」
ーバジル役のアンドレイ・ウヴァーロフの印象は?
「稽古の初日から、素敵な方だと・・。人間的に素晴らしい方で、稽古の最初の日から、親密な感じで練習できました。」
ーではウヴァーロフから、キトリを踊るに当たって何かアドバイスはありましたか?
「ウヴァーロフは、もう、ドン・キホーテを何度も踊っていて、とても経験豊富な方なので、アドバイスも、たくさん、たくさん頂きました。『ここはもっとこうした方がいいよ』、とか。」
(セミオノワは、語る時言葉を選んで思いをこめて語り、身振りがかなり入る人で、この話の中でも、手振りが入って、そうとう熱心な打ち合わせがあった事を伺わせました。何を語るにも型どおり通り一遍な所が全く無くて、この回答の最中も、瞳が輝いたり、真面目そうで、多感な年頃の若い女性、という印象でした。)
ー踊った役の中で、特に好きな役は?「(言葉をひとつひとつ慎重に選びながらゆっくり語り、結論はスパッとは言いませんでした。)
私は、役の一つ一つに、いつも、何かひとつ、自分の分身を込める様に心がけているつもりです。一つ一つが大切な役です。・・・・(ちょっと、はにかんだように語った)その中で、今、一番踊りたいのは、『オネーギン』のタチアナです。」
ー素晴らしいプロポーションですが、ダイエットしていますか?
「いいえ。こういう生活なので、太れません。ダイエットに良いのは、1に練習、2に練習。練習、練習です。」
ー日本食の中で好きな食べ物は?「銀ダラです。」
ーあなたは以前「私は意外と短気なのよ」と語っていましたが、どうですか?
「普段は穏やかな時もありますが、舞台ではカーッと燃えたり、情熱的な時もあります。」(というような事を言っていたと思いますが、言葉のディテール失念。)
****途中で「質問コーナー」になり、バレエ少女3人と、勇気ある男性ファンの方が質問されていました。中で、聞いていて胸が詰まったのは、とても真剣なバレエ少女の、以下の質問。
バレエ少女1
「私はバレエを習っていますが、この5年ほど、怪我などの問題で、踊れていません。こんな私でも、いいバレリーナになれるでしょうか?」
ポリーナ「(相手をまっすぐに見つめて、真摯に答える)
私は、想いは、強く願えば叶う、と信じています。」(と言って質問者に向かって両腕をぐっと引き寄せ。ガッツポーズじゃないけど「ファイト!」と身振りでエールを送るような仕草をしていました。
文にしてしまうと凡庸な回答ですが、相手の思いを受け止めて、考えて答えるセミオノワのまっすぐさには、若くてもしっかりした芸術家の貌を見ました。)
バレエ少女2「ポアントワークについてのアドバイスは?」(私は、具体的に質問した言葉を忘れてしまいました。)
ポリーナ「先生たちは、よく『重心を上に』『上から吊り上げられるように』とか言いますが、私は全く逆に、ポアントが、床に着いたときの感覚を大事にした方が良いと思います。」
(セミオノワの使った言葉を忘れてしまったのですが、足と床の接点の感覚を大事にして、とかそんなような意味らしいです。
インタビュアーが,「そういえばポリーナさんは、練習の時も、床をポアントで確かめるように踏みしめていた」とか言ってました。)
男性ファン「あなたのタチアナは、さぞ素晴らしいだろうと思う。ただ残念ながら、貴方は日本でドラマティックなバレエをあまり踊ってくださらないが、今後そういうバレエ(たぶん「オネーギン」とか「マノン」とか「ロミオとジュリエット」とか「椿姫」とか、そういう系統のバレエ?)を日本で踊ってくださる予定はありますか?」
ポリーナ「私も、ドラマティックなバレエを、日本で踊れる機会があったらいいと思っています。」
最後にセミオノワが「今日、皆さんから頂いたエネルギーも、必ず舞台でお返しします。来て下さる皆さんに幸せをいっぱいお届けできるような舞台にしたい。」というような意味の抱負を、熱く語っていました。 ・・・以上レポ
。時間も経ってしまい、それぞれの言葉をそっくり再現できていませんがご容赦。会場はバレエ少女その他が100人以上集まり、盛況でした。
この日のセミオノワは、見た目はモデルのように綺麗な女性だったのですが、語ると、内に秘めた情熱や年頃の女の子としての貌よりも、「ボリショイバレエ学校出身の優等生」の大変真面目な顔や、しっかりした性格を見た印象。
サイン会では一人ひとりを見て、にっこり。握手もしていて、ファンの人には楽しかったでしょう。まだ、すれてない感じが漂っていて、早く帰してあげたい気分にもなりました。お客様に対しては、謙虚な感じで。バレエ団では、きっと別の顔も持っているだろうと思うのですが。若き芸術家、ポリーナ嬢の、素晴らしい面を見ました。ボリショイでの教育で、「人民の喜びに身を捧げる」というような高い理想が、彼女の中ではまだ生きているようで。
本番のドンキは、初役でまだこれからという感じでしたが。 尚、この日は16日。ウヴァーロフがロシアを出たのが15日ですから、セミオノワとは、その前にモスクワあたりで練習していたのでしょうか??
レポートおよび画像ありがとうございました。私はこのイベントに興味がありながら、仕事の関係で参加することが出来ませんでしたので、嬉しく拝読しました。
管理人様、
長い間の海外でのお仕事ご苦労様でした。もうすぐ日本ですね。大好きなバレエもたくさんご覧になれるでしょう。良かったですね。
それでは今後も、ますます楽しいレポートや写真を期待しています。宜しくお願いいたします。
お久しぶりにコメントありがとうございます。
又寄稿もお待ちしております。
今後共宜しくお願いします。