日本特派員Mさんよりルジマトフのすべて 2007の寄稿頂きました。写真もサインするルジマトフ。
29 June 2007 新国立劇場 中劇場
ファルフ・ルジマトフ
ユリア・マハリナ
イーゴリ・コルプ
イリーナ・ペレン
ロサリオ・カストロ・ロメロ
リカルト・カストロ・ロメロ
他 レニングラード国立バレエとマリンスキーのバレエ・ダンサー、フラメンコ・ダンサー
マリンスキーを去り、レニングラード国立バレエの芸術監督の座について間もないルジマトフの、日本での好例のガラ公演。今年は「阿修羅」「ボレロ」の二つを新作として発表するとあり、注目される舞台となった。
10演目の内、ルジマトフ出演は4演目:マハリナとは「シャヘラザード」よりアダージョ、「牧神の午後」、ソロでは「阿修羅」、そして、ロメロ姉弟との「ボレロ」。
今回はいつになくお洒落にファッション雑誌のように構成されたパンフレットが、ルジマトフのファンの心を捉える。実際、雑誌high fashionの4月号に、プログラムと被るファッション・フォトが掲載された事でも話題を呼んだ。
シェヘラザードは、マハリナとはもう数え切れないほど何度も踊っている、ルジマトフのはまり役。色々なダンサーと組むが、マハリナとは熟練ダンサー同士の濃厚な演出ができ、雰囲気的にも合っているので見飽きない。
「牧神の午後」は、振り付けもルジマトフ。ルジマトフは黒のイヴニング・スーツ、マハリナも黒のホルター・ネック・ドレスで、ルジマトフの白いシャツの色以外舞台も比較的暗く、しっとりした大人の愛の物語。ニジンスキーの同タイトル作品を思わせるのは唯一、横向きで立って独特の手の表情をする、あのポーズである。作品は現代風に変わっているが、このポーズを取り入れることでニジンスキーへの崇拝の念を表しているかのように見えた。
ボリショイ劇場でソリストとして活躍する岩田さんの振り付けということもあって、新作「阿修羅」には期待が寄せられた。
舞台には「阿修羅」と縦に書かれた文字が背景にあるのみ。ルジマトフは興福寺の阿修羅像のような衣装(ズボンに柄はないが)に髪型も一つに束ね、上半身裸の姿が神聖で美しく浮かび上がった。お囃子のように「いよぉ~っ」と男性の声が要所要所に入る以外は、鼓の音と笛の音が入るのみ。最初は指、腕動きを使った表現から始まり、次第に全身を使った動きへ。比較的重心を下に置いた、太極拳のような武術を思わせる動きが多かったが、音楽は展開することもなくあくまでも淡々と。ルジマトフのみ、高まる集中力の中で一つ一つの動作に感情を込める。決して表情は変えないが、「静」の中にみられる激しさがあり、それが美しい肉体のその筋肉や血管からも滲み出る。どんなに些細なムーブメントにも魂が込められており、彼が何か「気」のようなものを操っているようであった。
演目が終わった時には、音楽がもう少しリズムになるよう展開してクライマックスがあれば・・・と思ったのだが、あえてそのような飾り付けを排除してルジマトフが内面の表現のみに向きあえたことが、アジアの仏教的で良かったのかもしれないと納得した。
個性的なお顔で個性的な踊り方だなぁ、
と思いながらも目が離せなかった記憶があります。
もう結構お年なのでは、と思いますが、
とってもせくしーですね。
しかも痩せている人かと思っていたら
肩ががっちりしていてカッコイイ!!
日本に沢山固定ファンがいるのも分かる気がします。
そうですね。
男子たるもの何時までもせくしーと言われたいものです。