ボリショイ劇場 & シドニ-オペラハウス観劇記

元モスクワ、現在シドニ-赴任の元商社マンによるボリショイ劇場やシドニ-オペラハウスなどのバレエ、オペラ観劇記です

8月6日 スパルタクス-2-

2007年08月29日 | Weblog

特派員Mさんの寄稿の続きです。

「海賊」では男性群舞が若干やる気がなさそうにしていた場面もあったが、スパルタクスではコールドもかなり踊るし、また、このような勇敢な音楽なので、それに高揚させられない男性はいないのだろう。皆力が入っていた。

羊飼いの3人の中に、イワン・ワシリエフの姿もあった。短い出番だが、跳躍が様々な形で入るし、体を床と平行にしながら方手と片足を床に交互に付けて踊る激しい動きもあるので、敏捷性のある3人が(ボローニン、メドゥフェージェフ)選ばれていた。杖をバトンのように回しながら踊るのは、まだワシリエフ君はぎこちなかった。

欲を言えば、アコスタは去年自身のガラをサドラーズ・ウェルズ(ロンドン)で催したときのように、もう少し伸び伸びと踊って欲しかった。あのガラでアクテオンを踊った時のダイナミックな踊りが、肌をむき出したスパルタクスでも全幕で見れるかと思って期待していたが、あのときほどの開放感はなかったのか、いささか注意深くなって踊っていたように見えた。他のカンパニーに客演しているからかもしれないが。

また、スパルタクスは途中のカーテンコールでもかたくなに演技をするものだが、彼はすっかり笑顔で出てきたのが違和感・・・

観客の満足度は非常に高かったようで、大きな歓声と拍手で幕は閉じた。この役はイギリスにいては出来なかった役なので、アコスタはモスクワに数ヶ月前に渡ってデビューができて、彼のキャリアには大きな飛躍となったことであろう。

この日も上下黒に白いシャツの、素敵なセルゲイ・フィーリンをインターバルの時に客席で見かけた。また、他の多くのダンサーも舞台裏で観劇していたようだ。



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